2008年8月号
第19回 アンケート
今回の格言
【芝居は相互コミュニケーション。】
【問題】
問1
終演後、アンケートをじっくり書きたいと思ってもなかなか書けないものです。あまりに面白い舞台だったので、なんて書こうか悩みながらアンケートを書いているうちに、辺りを見たら劇場に誰もいなかったりして、慌てて、書き途中のアンケートを持ち帰ってしまったりしたことはありませんか?そんな感じで、家にアンケート用紙を持ち帰ってしまったアナタ。さて、どうする?
1、記念に部屋に飾る。
2、記入して、郵送で送る。
3、廃品回収に出す。
問2
芝居の終演直後と、いっしょに見に行った友人と語らった後では、その感想も違ったりすることもあります。アンケートにはいろいろ悪いことを書いてしまったが、後になって、いろいろ気付き、評価は逆転。なんてこともあります。そして、なんでアンケートにあんなことを書いてしまったのだろうと後悔。さて、ちょっと大人のあなたならどうする?
1、劇団にメールする。
2、あの瞬間、そう思ってしまった自分も真実。そんな自分を大事にする。
3、とりあえず、寝る。
【診断】
問1
1=0点
2=5点
3=2点
問2
1=5点
2=0点
3=3点
【判定】
10〜8点 立派な大人
アンケートは、心の思うままに。
7〜4点 ちょっと大人
アンケートは、必ず読み直しましょう。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
アンケートは、○か×か△で。
【解説】
[問1]
アンケートというのは、創作者にとって励みであったり、勉強材料であったり、反省点であったり、参考意見なだけでもあったり、それでも様々にありがたいものであります。そうでなければ、どの劇団もアンケートを回収したりはしません。だから、正解は2です。演劇が見られる為に上演されるように、アンケートは読まれるために存在するのです。ご面倒ですが、是非、送ってください。1は、旅行の思い出に使用済みの使い捨て歯ブラシを持ち帰るようなもの。なんの役に立ちますか?ちょっと大人が、そんなもの部屋に飾ってはいけません。3は、それでもいいと思います。エコだし。
[問2]
人生に後悔はつきものです。後悔が怖くて、今を生きるなんてことはできません。今を生きたからこそ、後悔するのです。とまあ、それらしきことを言ってはみたものの、後悔なんかしたくないのが本音です。できれば、一生、痛い思いをせずに、人に優しく、自分にも優しく生きていきたいものです。そんなユートピアを夢想しながら、人は現実をたくましく生きているのです。たくましさって何だろうと思った時、そのひとつは、前言を撤回できる勇気じゃないでしょうか。というわけで2はダメです。強がりは弱さの証拠です。正解は1です。3は、なんの解決にもなってませんが、ついやってしまいます。後悔するのって怖いから、とりあえず寝る。明日は明日の風が吹く。こういう考えも嫌いじゃないです。
2008年7月号
第18回 台風
今回の格言
【台風であることも含めて、芝居は生モノ!】
【問題】
問1
観劇当日に、台風直撃。交通機関はマヒし、どうしても開演時間には間に合いそうにもない。それも5分とか10分ではない。そんな時、ちょっと大人のアナタなら、どうする?
1、帰る。
2、諦めずに、劇場へ向かう。
3、劇場に電話して、開演を待ってもらうよう説得する。
問2
人気劇団のチケットを当日券で観劇しようと思っていたその日に台風。これで入手不可能かと思われたチケットはGETできそうだが、台風の中、当日券を並んだせいで、雨でぐしょ濡れで、ぼろ雑巾のようになったアナタ。せっかく楽しみの舞台も萎える気持ちを隠し切れない。そんな時でも、ちょっと大人のアナタならだいじょうぶ。さあ、どうする?
1、全身の服を買い揃え、着替えて観劇。
2、タオルでさっと拭いて、観劇。
3、開き直って、ぐしょ濡れのまま、観劇。
【診断】
問1
1=2点
2=5点
3=0点
問2
1=3点
2=5点
3=0点
【判定】
10〜8点 立派な大人
台風というイベントを楽しめるのも、心の余裕。
7〜4点 ちょっと大人
ある程度、準備した上で、台風を迎えましょう。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
台風の日には、お留守番してなさい!
【解説】
[問1]
台風というのは天災であるため、公演中止にならない限り、それで払い戻しということはありえません。もしアナタが遅れたとしても、アナタ以外のお客様は、すでに劇場に到着して、今か今かと開演を心待ちにしている可能性もあります。ですので、3はちょっと大人とは言えない行動です。だからって、1の答えも早合点です。芝居というものは生モノであるため、映画とは違い、劇団側も5人の客席で開演するわけにもいきません(元々、5枚しかチケットが売れていない場合は別ですが)。ある程度の制約の中、できる限りのお客様が集まるのを待ってくれるはずです。というわけで、正解は2。劇場は、あなたの到着を待ってくれているかもしれない。とにかく急げ!
[問2]
台風の日ってのは、なぜかテンションがあがってしまいます。明日、台風だと聞いて、顔をしかめても、心のどこかで笑ってしまう自分がいます。それは、台風の持つイベント性ではないでしょうか。台風が、ありきたりなつまらない日常を非日常へと導いてくれます。自転車が川を流れていたり、台風の日は普段許されないことが、許されてしまったりするものです。というわけで、正解は2です。わざわざ台風の日に1のように全身着替えても、帰りにまた酷い目に遭うかもしれません。かといって、3はやり過ぎ。ここは小粋に、さっと体を拭いて、台風の一日を楽しみましょう。
2008年6月号
第17回 怪我
今回の格言
【転ばぬ先の杖。】
【問題】
問1
肋骨が折れていると、笑っただけでも、ひどく痛むといいます。そんな肋骨が折れてしまったアナタ。今日は前々から楽しみにしてたコメディ劇団の観劇日。今回も腹がよじれるほど笑わせてくれることでしょう。しかし、全治一ヶ月を一週間で治すと豪語したものの、非情にも時は過ぎ、完治しないまま、今日という日を迎えてしまいました。さて、ちょっと大人のアナタならどうする?
1、観劇を諦める。
2、強い痛み止めを飲んで、観劇。
3、悲しい気持ちに浸り、悲劇だと思って、観劇。
問2
足を骨折をしてしまったアナタ。今日は前々から楽しみにしていた劇団の観劇日。全治二ヶ月を一週間で完治させると豪語してたアナタだが、気合いも空しく、ギプスをしたまま、今日という日を迎えてしまいました。ギプスをはめた足を伸ばしながら、観劇しなければならないが、小さい劇場だし、その余裕があるかどうかは、劇場に到着して、席に着くまで分からない。さあ、ちょっと大人のアナタならどうする?
1、観劇を諦める。
2、劇団に問い合わせして、補助席や最前列で足が伸ばせるかどうか、確認する。
3、勇気を出して、ギプスを外す。
【診断】
問1
1=5点
2=2点
3=0点
問2
1=3点
2=5点
3=0点
【判定】
10〜8点 立派な大人
自分の体は自分が一番分かってます。
7〜4点 ちょっと大人
普段から適度な運動を心掛けましょう。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
怪我をしたら自宅謹慎。
【解説】
[問1]
あらゆる物事は、喜劇的側面と悲劇的側面の両面を併せ持っています。人の失敗は喜劇でありながら、いざその人の立場になってみると、それは悲劇にもなりえたりするのです。その観点から、3は笑うのを抑えるのに効果的な方法とも思えますが、果たしてそんな悲しい見方で、コメディを満喫できるのでしょうか?2の薬はあくまで痛みを止めているに過ぎません。薬が切れたとき、ひどく悪化しているでしょうし、薬の影響でラリちゃってバカ笑い、その結果、さらに肋骨が折れ、死に至る可能性もないとは言い切れません(医者でもないので言い切れません)。というわけで、無難に1。怪我が治ってから、すっきりとした気持ちで、観劇しましょう。
[問2]
長い人生において、人は勇気を出して踏み込まなければならない瞬間があります。その勇気ある一歩がなければ、藁に包んで保管していた大豆が腐ったのを食べてしまう人もいなかったでしょう。もうお分かりだとは思いますが、納豆のことです。というわけで、正解は3としておきたいのですが、素人判断はよせ! 勝手にギプスを外して、結局、骨が曲がったままくっついてしまった友人を知ってます。医者は冷静にくっついたばかりの骨を折って、元に戻しました(実話)。無難に1でもいいのですが、ちょっと大人としては、相談してみるだけの心の余裕を見せたいところです。正解は2。客席のことも素人判断はよせ! といったところでしょうか。おあとがよろしいようで。
2008年5月号
第16回 私語
今回の格言
【「静かに!」と注意する声が一番でかい。】
【問題】
問1
観劇中、客席のどこからかひそひそと声が聞こえてきます。「あの人が犯人よ」とか、「あの靴下カワイー」とか他愛もないことばかり。どうやら、いちいち思ったことを口にしないではいられない方々が、アナタの席の真後ろに座っているようです。まるでお茶の間でテレビドラマを見るような感覚で観劇しています。このまま我慢していたら、クライマックスのいいシーンで、なにを喋り出すか分かりません。ちょっと大人のアナタなら、こんな時どうする?
1、振り返って、会話に加わる。
2、振り返って、怒鳴りつけてやる。
3、ただ振り返る。
問2
またもや観劇中、どこからかひそひそ声が聞こえてきます。後ろじゃない。前でもない。これは、すぐ隣だ!アナタのお連れ様が芝居を見ながら、いちいち感想を口にしていた。観劇初心者である連れはどうやら悪気はないらしい。さあ、ちょっと大人のアナタ、観劇初心者の連れをどうやって傷つけずに注意しますか?
1、睨みつける。
2、興味なさそうに相づちを打つ。
3、暗転中、耳元で「静かにして」と言う。
【診断】
問1
1=2点
2=0点
3=5点
問2
1=3点
2=0点
3=5点
【判定】
10〜8点 立派な大人
そのテクニックは、日常でも幅広く使えるでしょう。
7〜4点 ちょっと大人
聞こえぬフリも時には必要。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
あなたが一番うるさいかもしれない。
【解説】
[問1]
敵を知るには、まず敵の立場になってみるのが先決です。自ずと、敵の心理状態はおろか弱点まで発見できるかもしれません。「虎穴に入らずんば、虎児を得ず」。勇気を出して会話に入ってみる。そして、頃合いを見て、「そおそおそお、うるさいよ!」と注意すれば、意図せずしてノリツッコミのような状態になり、なぜノリツッコミ?と周りから白い目で見られてしまうでしょう。というわけで、1はダメです。2ですが、怒りに身を任せてはいけません。興奮してしまっては、虎児を得ずです。というわけで、正解は3。ただ振り返るだけでいいのです。あとは、きっと気付いてくれることでしょう。振り返った意味を。これがちょっと大人の振る舞いです。それでもまだうるさかったら、どうぞ殴っちゃってください(ウソ)。
[問2]
「目は口ほどにモノを言う」。問1の答えはその一例なのですが、初対面の方がむしろ原始的なコミュニケーションは成り立ちやすいもので、知人の場合は、逆にそれが誤解されるということが多々生じます。「あれ、今の面白くなかった?」とか「ごめん、今度返すね(何を?)」とか、思っても見なかった回答が返ってきます。これは2人が積み上げてきた記憶の蓄積が基本的なコミュニケーションに深い意味を生んでしまうようです。夫婦喧嘩なんかもほとんどがそれが原因です。2の「てきとーな相づち」もまたいっしょです。いくらつまらなさそうに相づちを打っても、それに気付かない人が世の中多い。相づちから、ますますトークが冴え渡る可能性もあります。で、正解は3です。秘技・暗転スペシャルです。ほとんどのお芝居では暗転中に音楽がかかっているもの。その少ないチャンスをモノにして。いくら真っ暗だからといって、前や後ろやましてや反対隣の人に話し掛けないように。
2008年4月号
第15回 花粉症
今回の格言
【花粉症は、キミだけじゃない!】
【問題】
問1
花粉症の方には地獄のような季節がやって参りました。笑いの多い芝居であれば、なんとかくしゃみのひとつもできるのですが、シリアスな芝居だとくしゃみ ひとつでぶち壊してしまう可能性があります。
本日観劇予定の花粉症のアナタ。薬を飲んでいるにもかかわらず、今日は(ある意味)絶好調で朝から5分ごとに豪快なくしゃみが出てます。このままでは、2時間の芝居の間にくしゃみ24回の計算になる。どう考えても、同情が殺意に変わる回数です。さあ、どうする?
1、観劇直前に、あらかじめ50回ぐらいくしゃみしておく。
2、ずっと鼻をつまんでおく。
3、今日は諦める。
問2
花粉症のアナタ、今日はくしゃみは出ないものの、鼻水が止まらない。くしゃみと違って、鼻水は垂れ流しにしておけば、周りには迷惑はかけないで済むと侮ったアナタだが、今日はマズい!彼氏(彼女)といっしょに観劇する約束だった。垂れ流しはまずい。ティッシュを鼻に突っ込んでおけばいいなんてとんでもない。さあ、どうする?
1、彼氏(彼女)に鼻を吸ってもらう。
2、ハンカチを10枚用意する。
3、今日は諦める。
【診断】
問1
1=0点
2=2点
3=5点
問2
1=0点
2=5点
3=3点
【判定】
10〜8点 立派な大人
花粉が舞えば、あなたも舞う。
7〜4点 ちょっと大人
なんとか薬で抑えましょう。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
食生活から体質改善。
【解説】
[問1]
これは難しい問題です。花粉症に限らず、体調の悪い時は観劇を控えるのが、正しい観劇マナー。しかし、チケットを購入してしまった以上、それが無駄になるのは避けたいところ。3は苦渋の決断ではありますが、薬も効かないような日であれば、諦めるのもやむを得ないでしょう。2はどうなんでしょう。くしゃみを止めるにはなんかそんな気がするだけで根拠はありません。1は、数字に惑わされてはいけません。寝貯めができないと同様です。でも、なんかこれアリなような気もするのですが。しません?
[問2]
今回も3が答えと思うのはまだ早い。一人なら諦めなければならないことも、二人なら乗り越えられるかもしれません。というわけで、正解は1。まだキスもしていない二人なのに、親子のような思い遣りに満ちた行為。美しいじゃありませんか???というのをキスもしていない相手に求めるわけにはいきません。ほんとうの正解は2です。かさばるとか言ってる場合じゃありません。10枚のハンカチで済むものなら、簡単な話です。最後のハンカチがなくなり、そっと彼氏(彼女)が11枚目のハンカチを差し出す。二人だからこそ2時間の上演時間を乗り越えられた。そんな温かい思い出が残るといいですね。
2008年3月号
第14回 飲食
今回の格言
【上演中の飲食は、禁止です(当たり前)。】
【問題】
問1
ほとんどの劇場にて、客席での飲食は禁止されています。それでも、飲み物を持ち込んでしまう方はよくいらっしゃいます。密封できるペットボトルであればまだしも、テイクアウトのコーヒーなんかを持ち込んでいるお客様がたまにいらっしゃいます。
そんなお客様が、上演中、アナタの隣で足下の倒しそうなところにコーヒーを置いて、足をバタつかせながらバカ笑いをしていらっしゃいます。さて、ちょっと大人の行動は?
1、代わりに飲み干す。
2、そっと遠いところに避難する。
3、「飲食禁止ですよ」と注意する。
問2
開演時間が迫っていたので、慌てて、劇場に入ったアナタ、そのまま舞台は開演。隣のお客さんのガムを噛む音を聞いて、自分もガムを噛んだままだったことを思い出した。隣の客のくちゃくちゃと噛む音が耳障りで芝居に集中できない。そういう自分もガムを噛んだままだ。注意しても、墓穴を掘るだけ。さあ、どうする?
1、「人の振り見て、我振り直せ」と言わんばかりに、音を立てて、ガムを噛む。
2、そっとガムを捨てる紙を隣の客の膝の上に置く。
3、噛んでたガムで、耳栓をする。
【診断】
問1
1=0点
2=5点
3=3点
問2
1=0点
2=5点
3=2点
【判定】
10〜8点 立派な大人
よっ、客席の自衛団!
7〜4点 ちょっと大人
飲食物は必ずバックの中へ。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
必ず腹ごしらえしてから劇場へ。
【解説】
[問1]
最近、なんでもかんでもKYと言いまして、恐ろしい世の中です。先日、わたくし有名なうどんすきのお店に連れて行っていただき、「なんでも好きなもの頼んでください」と言われ、「冷たい天婦羅そばください」と即答しただけで、KYです。食べたいものも食べれやしない。3を選んだアナタ。注意するタイミングを間違えると、「注意するにしても、注意するタイミングってあるよね」とKYの烙印を押されてしまう可能性があります。もしかすると中身が空の可能性もあるわけです。というわけで正解は2。上演中は、KYのハードルはさらに高くなります。いいシーンで携帯が鳴ればKY(当たり前)。笑うところを間違えただけでKY。風邪で咳を堪えたもののよけいフグッとか音を立ててKY。上演中は、誰にも気付かれないように事故を未然に防ぐしかないのです。言わずもがな、1はKY以前に、人のモノを勝手に飲むのはやめましょう。
[問2]
ガムは飲食物に入るのか?それはさておき、正解は2。人は言葉を使わずにコミュニケーションができるはずです。ハンカチを差し出せば、「さあ、涙を拭いて」という言葉が自然と聞こえてきます。バスタオルを渡せば、「そんなに雨に濡れて、いったい何があったんだい?話してみなよ。べつに話すのが嫌だったら、いいんだ」という言葉がその仕草から聞こえてくるのです。仕草ひとつで知らない他人とコミュニケーションをする。これこそ大人のたしなみではないでしょうか。1は他のお客さんから怒られるので、やめましょう。3はもうすこし後先考えましょう。それでは台詞が聞こえません。あと耳にガムつけてると、いい匂いがします。そんなことさえKYと言われかねません。こんなご時世ですから。
2008年2月号
第13回 アンケート
今回の格言
【アンケート=ラブレター。】
【問題】
問1
終演後にアンケートを書く時、いろいろ言いたいことはあるけど、個人情報を記入しているため、率直な感想はちょっとためらわれる。次回公演のDMは欲しいので、個人情報は記入しなければならない。でも、ファンだからこそ、どうしても伝えたい気持ちがある!そんな熱いアナタもちょっと大人の配慮で、気配り上手に。さて、どう書きましょうか。
1、大絶賛のあと、「一点だけ言わせて頂きますと」と断っておいて、本音。
2、本音を書いた上で、最後に、謝る。
3、本音を書いて、上から黒く塗りつぶす。
問2
大好きな劇団の観劇後は、必ずアンケートを書くと決めているアナタ。面白くても、つまらなくても、一ファンとして客席の声を伝えたいというまっすぐな想いからです。しかし、今日は終演後、予定が詰まっていて、どうしてもアンケートを書く時間がない。さて、どうする?
1、開演前にアンケートに○、△、×と書いておき、終演後にその中からひとつ選ぶ。
2、芝居を見ながら、アンケートを書く。
3、後日、郵送で送る。
【診断】
問1
1=5点
2=1点
3=3点
問2
1=2点
2=0点
3=5点
【判定】
10〜8点 立派な大人
あなたのアンケートで芝居はもっとよくなるでしょう。
7〜4点 ちょっと大人
書いた後、アンケートは必ず1度読み返しましょう。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
アンケートが入っていただけでラッキーと思いましょう。
【解説】
[問1]
最近流行のコミュニケーション系マニュアル本にこう書いてありました。褒めるだけ褒めて相手をいい気持ちにさせて、相手の心を開いてから、本音を伝えると、否定的な意見にも相手は耳を貸します。というのが1の狙いです。15年前の私にこのような配慮ができれば、きつくダメ出しされた俳優が私の自転車のタイヤに釘を刺すこともなかったと思います(注:別の俳優が「バレるからやめろ」と止めてくれたそうですが)。2でもいいのですが、最後に謝るというのが、いけません。例えば、愛の告白をしたとき、相手に「生理的にキライなの!本当にごめんなさい」と言われても、謝られたことでダメ押し感が増しただけな気がします。経験者としては3が一番、グサッときます。黒く塗りつぶしても、裏から透かすとけっこう読めるもので、塗りつぶしたが故に、逆に、“渡せなかったラブレター”のようで、ひたむきな想いを感じさせてくれます。よって「伝えたい!」という目的からは3が正解ですが、マナー講座としては1が正解です。
[問2]
人間の感想というのは、大まかに言えば、「面白い」「ふつう」「つまらない」の3つに分類されます。近所の子供たちに聞くと、だいたいこの3つの答えしか返ってきません。子供はバカ正直ですから。しかし、大人は違います。「なかなかよい」「けっこうよい」と、曖昧でなんの答えにもならないグレーゾーンが存在します。1のようなやり方では、大人の微妙な言い回しに対応しきれません。2に関していえば、時々そういう方がいらっしゃいますが(ホントに!)、周りのお客様の気が散るのでやめましょう。というわけで、少しお金が掛かりますが正解は3です。“出し忘れていたラブレター”みたいで甘酸っぱいものがあります。甘酸っぱくはないか。
2008年1月号
第12回 カーテンコール
今回の格言
【カーテンコールは、もうひとつのラストシーン。】
【問題】
問1
カーテンコールというものは、観客も試される場です。素直に今の気持ちを表せばいいのですが、なかなかそうはいかないもの。拍手のタイミング、強弱、拍手のやめどころ等々、なかなか素人には難しい。結果、みんなが拍手をしたら、自分も拍手し、みんなが拍手をやめたら、自分もやめる主体性のない自分がいたりします。
さて、ある日のことです。芝居は終わったのに、誰も拍手をしようとしない。さあ、どうする?
1、沈黙を切り裂くようにひとり激しい拍手。
2、まず一発だけ手を叩き、様子見。
3、「金返せ」コール。
問2
時々、カーテンコールのない芝居というのもあります。演出家の方針なのでしょうが、観客にとっては、どこか味気ないもの。素晴らしい芝居であればあるほど、その感動を生で舞台上の俳優に伝えたくなります。
さて、ある日のことです。芝居は終わったが、カーテンコールがない。素晴らしい舞台だった。どうにかして、この感動をこの瞬間、俳優や他の観客にも伝えたい。さあ、どうする?
1、沈黙を切り裂くようにひとり激しい拍手。
2、携帯電話で、演劇関連のネットに感想を書き込む。
3、「金返せ」コール。
【診断】
問1
1=2点
2=5点
3=0点
問2
1=5点
2=3点
3=0点
【判定】
10〜8点 立派な大人
カーテンコールを演出するのは、あなたです。
7〜4点 ちょっと大人
周りをよく見つつ、自分の気持ちに正直に。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
カーテンコールの時もじっとしていましょう。
【解説】
[問1]
3は是非、野次馬として見たい。かつてアン○ニオ猪木がカリスマ的人気だった頃、会場では「金返せ」コールがしばしば発生したものです。それはある意味、期待の裏返し。そんな芝居を是非見てみたい。ですが、ちょっと大人の対応とは違いますね。1を選んだアナタは、映画館でエンドロールを見ないで席を立ったりしてませんか。余韻を楽しむという行為もまた大人の振る舞いです。そもそも、まだ芝居が終わってなかったのかもしれない。そこで2。「よかったんじゃないの?」と一発鳴らし、周りの空気を読みながら、次の出方を伺う。これこそ、大人の粋ってもんじゃないでしょうか。
[問2]
最近は便利になったもので、上演中の演目の評判をリアルタイムで知ることができます。昔は、「初日通信」なんてものがありまして、評論家が初日に見た観劇記を同人誌のようなカタチでまとめて、郵便で送っていました。高校生のアンには手が届かなかった記憶があります。2でもぜんぜん構わないのですが、せっかくのライブ。観客との共有こそ、演劇の醍醐味ではないでしょうか。ここは、KY(空気<K>読めない<Y>)と言われようと、やんちゃ(“YANCHA”)と思われようと、1でいきましょう。昔、感動したお客さんに、カーテンコールで「ヨッ、山田!」と言われて、すごく嬉しかったものです(それ以上に恥ずかしかったが)。
3は、言及すら必要ないでしょう。
2007年12月号
第11回 DM
今回の格言
【気配りと本音のバランスが大事。】
【問題】
問1
以前、観劇したことのある劇団から次回公演の案内のDMが2通届いた。なにか違いでもあるかと目を凝らしてみても、まるでいっしょ。迷惑というほどではないけど、このエコな時代に、ちょっともったいない。劇団にメールで問い合わせしてみることにしたが、ちょっと大人の文面は?
1、「ありがとうございます。1通は永久保存版とさせていただきます」
2、「証拠品として、着払いで送り返します」
3、「2通来ているけど、2回見に行けばよろしいでしょうか?」
問2
雨の降るある日、びしょ濡れの子犬を拾ったあなたに、大好きな劇団からびしょ濡れのDMが届いていた。濡れているのは、郵便屋さんのせいじゃない。ふたが閉まらなくなって、もの欲しそうに口を開けているポストのせいだ。一体、誰からの手紙を待っているのか。濡れたDMの落ち度は自分にあるが、どうしても真新しいDMが欲しい。ちょっと大人のあなたなら、どうしたものか?
1、チケット予約のメールといっしょに、DMが濡れてしまった旨、そっと伝える。
2、乾かして、スキャンし、リタッチして、プリントアウトする。
3、びしょ濡れの子犬の体を柔らかいタオルで拭いてやる。
【診断】
問1
1=2点
2=0点
3=5点
問2
1=5点
2=0点
3=3点
【判定】
10〜8点 立派な大人
気配りをしつつ、ノーと言える日本人へ。
7〜4点 ちょっと大人
気配り上手の世渡り下手なあなたも素敵よ。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
DMに、ひとまず感謝しましょう。
【解説】
[問1]
3は、実にイヤミったらしく、意図が伝わると思いきや、顔の見えないメールでは、イヤミも“まんま”に取られてしまうこともあります。「是非、2回いらしてください!」という返信メールがあるかもしれません。念には念を押してください。だからといって、2では、トゲがあり過ぎます。というわけで、1ですが、とても優等生的な対応で落ち着いた気配りが含まれていますが、これはこれで困ったチャンです。この文面では、次回からもずっと2通送られてきてしまいます。あなたの目的はなんですか?そう、エコです。相手を不快な気持ちにさせないことは、二の次です。つまり、3。というわけで、正解は3です。もし“まんま”に取られてしまったときは、電話しましょう。やっぱりメールでは、ほんとうの気持ちは伝わりません。
[問2]
まず3です。濡れた子犬の体を拭いてやりましょう。子犬の恩返しという言葉があるのを知ってますか?助けてやった子犬が成犬になり、あの時の真新しいDMをくわえてやって来るのです。感動の再会ですが、DMは犬のヨダレでぐしょぐしょです。というわけで、子犬はこの場合、なんの役にも立ちません。2は、最近こういう人いますよね。パソコンの知識を前提で話す人。なに言ってるか分からないし、「かんたんだよ〜」とか言いますが、手間はかかるし、パソコンなんて結局ネットとメールだけで十分です。というわけで、やはり1が宜しいかと。チケットの予約といっしょにというのが好印象です。でもやっぱりね、子犬は拭いてあげましょう。
2007年11月号
第10回 風邪
今回の格言
【風邪は、やっぱり予防が一番。】
【問題】
問1
劇場に到着し、席に着くと、くしゃみが出た。だれかが自分のこと噂でもしてるのかなとごまかしてみても、そうはいかない。だんだん頭は痛くなるし、鼻水は出るし、咳も出てきた。どうやら風邪をひいてしまったようだ。退出するなら今のうちだ。まだ芝居は開演してない。でも、この芝居はどうしても見たい。さあ、ちょっと大人のあなたなら、こんな時、どうする?
1、速攻、帰宅する。
2、ふつうに、観劇する。
3、だれかに、風邪をうつす。
問2
風邪は風邪でも、インフルエンザはその爆発的な感染力により、あっという間に流行ります。猛威を振るうそんな日に観劇のあなた。自分はまだなんとかインフルエンザにはかかってない。だが、客席につくと、後ろの席はゴホゴホ咳をしてるし、右と左は鼻水ズルズル、前の席は悪寒がするのかやたらと寒がっている。ヤバい!明日は大事な仕事があるので、ここで風邪をひくわけにもいかない。さあ、ちょっと大人のあなたのとった行動は?
1、息をしない。
2、免疫力を高めるために、腹式呼吸に切り替える。
3、マスクをして、終わったら、うがい。
【診断】
問1
1=3点
2=5点
3=0点
問2
1=0点
2=2点
3=5点
【判定】
10〜8点 立派な大人
自分への気遣いが、ひとへの感染を防ぐ。
7〜4点 ちょっと大人
風邪はひき初めが肝心。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
バカは風邪をひいても、気がつかない。(といいですが)
【解説】
[問1]
風邪は誰かにうつせば、自分は治るという話を聞いたことがありますが、あれは、単なる迷信に過ぎません。ウソをつくと鼻が伸びるとか、食べてすぐ横になると牛になれるって(なりたい人がいれば)、とかそんな類いの話です。現実は、風邪には周期というものがありまして、人にうつった頃に自分が治る、そのサイクルがうまく合っただけです。というわけで、3はまるでダメです。残るは、1か2となります。ちょっと大人としては、1を当然薦めたいところですが、時には、「見たいから見る」個人の欲望が社会の利益に勝ってもいいじゃないですか。それが人間らしさというものであり、マナーから人間らしさが抜けて、なにがマナーですか。ってなわけで、正解は2。ふつうに、観劇しちゃってください。無理したツケ(代償)は、あなたが支払うのですから。
[問2]
まずは芝居の上演時間を確認してください。通常、1時間から2時間といったところでしょうか。あなたがおそらく息をしないでいられるのは、一般人であれば、長くて2分から3分でしょうから、えーと、1は無理です。念には念を入れて、確認してみましたが、ゼッタイ無理です。残るは、2か3となります。ちょっと大人としては、3を当然薦めたいところですが、時には、目に見えない力に頼ってみるのもいかがでしょうか?腹式呼吸とは、体の中心を意識して、息を鼻から深くお腹まで吸い込む。ウイルスだらけの空気が体の隅々まで行き渡ります。やっぱだめですね。
2007年10月号
第9回 携帯電話
今回の格言
【マナーは、静かに守るもの。】
【問題】
問1
開演ギリギリで劇場に滑り込んだあなた。なんとか間に合って、ほっと一安心したのも束の間、芝居が開演して、聞き慣れた着メロが劇場に流れる。いつもなら携帯電話は電源まで切るあなただが、すっかり忘れてた!顔から火が出るほど、恥ずかしい。そこへ、自分の中の悪魔の声が囁きかけてきた。このまま、電源を消さなければ、自分の携帯電話が鳴っているとはバレないかもしれない。え、どうする?
1、悪魔の声に従い、隣に座っている罪もない人の顔を疑わしげに見る。
2、素早く無言で、携帯電話の電源を消す。
3、着メロに合わせ、口ずさむ。
問2
上演中、どこからかブルブルと携帯電話のバイブ音が聞こえてきた。今日は、ちゃんと携帯の電源を切ったはずだから、自分じゃないはず。あまりに何度も何度もしつこいぐらいのバイブ音で、芝居に集中できない。今時、バイブでも他のお客様に迷惑がかかることも分からないのかと、憤慨するあなた。さて、どうすれば、相手のバイブ音を止めさせることができるか?
1、「ブルブルいってるんですけど、だれの携帯ですか!?」と大きな声で注意する。
2、(すでに電源が切られている)自分の携帯電話の電源を切るフリをする。
3、自分の携帯電話の着信音をガンガン鳴らし、嫌がらせをしてやる。
【診断】
問1
1=2点
2=5点
3=0点
問2
1=3点
2=5点
3=0点
【判定】
10〜8点 立派な大人
携帯はもうあなたの体の一部。
7〜4点 ちょっと大人
いつも心もマナーモードに。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
ポケベルからやり直しましょう。
【解説】
[問1]
おならをしても黙ってる人いますよね。明らかに音がしたのに、何喰わぬ顔をしている人。明らかに、おめーのほうから音がしたのに、なに?って顔してる人。そんなに、なに?って顔されると、疑った自分が悪いみたいな気がしてきます。そんな人間の弱みにつけこんだやり方が1ですが、個性的な着メロの場合、まさか自分とは思いません、ダメです。3は、ノリノリですね。いや、ぜんぜん褒めてません。その場で携帯を叩き折ってください。そこまでしなくてもと赦されるかもしれませんが。正解は2です。無難過ぎて面白くない?「無言で」というのがポイントです。くれぐれも「あれ、マナーモードにしたんだけどな」とか、独り言を言わないように。
[問2]
以前、電車の中で携帯電話で話していた若者を、「うるさい!」と叱りつけたオジサマを見て、やっぱこういう大人がいないといけないなあと思っていると、そのオジサマは、その若者がいなくなったあとも「携帯電話なんか必要ない」と周りに持論を展開。「おまえが一番うるさい」と思ったものです。いくら正しいことをしても、周囲に不快感を与えては、元も子もありません。というわけで、1はダメです。3は、マナーとかそういう次元ではありません。戦ってどうする?正解は2です。ここで大事なのが、みんながみんな自分のことではないかと振り返ることにより、携帯電話を切りやすいムード作りです。犯人も決して悪気があったとは限りません。罪を憎んで人を憎まず。昔の人はいいことを言ったものです。
2007年9月号
第8回 冷房
今回の格言
【冷房は最大の味方であり、最大の敵である。】
【問題】
問1
今日の観劇は、背筋も凍るホラー作品。序盤からぞくぞくと寒気がして、あなたの震えは止まらない。それもそのはず、空調の冷気があなたを直撃していた。このままでは、登場人物が死ぬ前に、あたしが死ぬ!と思う、ちょっと大袈裟なアナタ。さあ、このピンチをどう乗り越える?
1、隣の席の人にそっと寄り添い、暖め合う。
2、寒いというアピールをして(肩をさする等)、劇場側に伝える。
3、耐え忍ぶ。
問2
先日の教訓から、今日は真夏日とはいえ、上着を一枚持参での観劇。クーラーの効いた劇場で、席に座ってみてからその上着を羽織ると、うん、ちょうどいい。これが大人のたしなみと思ったのも束の間、開演して5分もしないうちに、あることに気付く。演出効果の妨げになるためか、クーラーが切られている。15分もするとじんわり服の下に汗が滲む。このままだと、観劇を続ける事は厳しい。ちょっと大人のアナタなら、上着を脱ぐタイミングにも最大限の気を遣う。いつ、脱ぐ?
1、客席大爆笑の瞬間に、笑った勢いで「あー笑った笑った」と言わんばかりに脱ぐ。
2、暗転中に脱ぐ。
3、クライマックスで、上着で涙を拭くふりをして、脱ぐ。
【診断】
問1
1=2点
2=5点
3=0点
問2
1=3点
2=5点
3=0点
【判定】
10〜8点 立派な大人
アナタなら気温差の激しい砂漠でもだいじょうぶ!
7〜4点 ちょっと大人
着やすくて、脱ぎやすい、上着は一枚必需品。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
犬は舌を出して、体温の調整をするそうです。
【解説】
[問1]
例えば、オフィスと同じように、劇場の客席でも、場所によって冷房の効き方にまるで差がある場合があります。だからといって、3ではあまりにも無策。一枚羽織るものを持ち歩いていればいいですが、それがあればこんな問題にはならない。ということで、正解は意外にも2。舞台監督や照明、音響、ときには制作、演出家などのスタッフが客席の様子を眺めていたりします。寒そうにしているあなたを見て、そっと冷房を消したり、弱めたりするかもしれません。くれぐれも周りのお客様に迷惑にならない限りでやってみましょう。1のような助け合い精神もまんざらではないと思いますが、人の気持ちは分かりませんものね。フフフ。
[問2]
なにをするにしてもタイミングというのは非常に重要です。ちょっとした咳のタイミングひとつで、皆を静まらせてしまう場合もあります。1は、人は笑い過ぎると、体温が上がるものですが、服を脱ぐほどの動機付けは乏しい気がします。3は、ちょっと大人としてはよろしくない行動です。感動の涙には、鼻水という切っても切れない友人がつきものです。涙を拭いたつもりが翌日、上着が乾いた鼻水でガビガビという可能性もあります。というわけで、正解は2。暗転中だからなにをやっても許されるというわけではありませんが、周りに迷惑さえかけなければ、問題ありません。暗転中は、舞台上でもなにが行なわれているか、分からないものですし。フフフ。
2007年8月号
第7回 舞台から
今回の格言
【舞台は生もの。生を楽しみましょう。】
【問題】
問1
今日は、大好きな劇団◯○を観劇。ラッキーなことに最前列の席をGET!できたアナタだったが、上演中、突然、舞台上から小道具のピストルが足下に転がってきた。上着に入れたピストルを誤って落としてしまったらしい。俳優は気付いていないのか、敵役にナイフを突きつけられながらも、暢気に減らず口を叩いている。ああ、ピストルを持ってないのに!どうにかしなければ。ちょっと大人のあなたならどうする?
1、そっと舞台の隅に目立たぬ感じで置いておく。
2、落とした俳優に声を掛け、手渡しする。
3、裏面が白紙のチラシをフリップとして使用し、俳優に知らせる。
問2
初めての劇団の観劇で、ラッキーなことにいつもの調子で最前席をGET!してしまったアナタ。上演してまもなく、テンションの高い俳優による降り注がれる唾のシャワー。こういう芝居もキライじゃないけど、ファンでもない俳優の唾を浴び続けるのはちょっとキビシイ。すでに唾ではなく、“よだれ”の域に達するこの量、この勢い。しかし、ちょっと大人のあなたなら、分かってるはず。さあ、どうしましょうか?
1、折り込みチラシで防御する。
2、動体視力を駆使して、よける。
3、聖水だと思うことにした。
【診断】
問1
1=5点
2=0点
3=3点
問2
1=2点
2=0点
3=5点
【判定】
10〜8点 立派な大人
あなたも同じ舞台をつくる、観客という名のスタッフです。
7〜4点 ちょっと大人
アクシデントも芝居の一部。楽しんでね。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
最前列は避けて、なるべく後ろでジャマにならないように。
【解説】
[問1]
舞台にはアクシデントがつきものです。それをいかに回避したかが、俳優として、今後の運命を決定付ける重要なことになります。アン山田はかつて小道具の写真を舞台袖に忘れたので、結局マイムやりました。これで俳優をやめようと決意したものです。そうさせないためにも、こんなときこそ、あなたのフォローが重要です。まず2は火に油です。みんなの前で、ズボンのチャック開いてるよと指摘するようなものです。3は、あなたがその時、極太マジックを持っていれば、有効かもしれませんが、舞台上に妙な緊張感が走り、芝居全体が台無しになるかもしれません。というわけで、あなたにできることは、1しかありません。その後、その俳優がピストルを発見できず、指鉄砲をしたとしても、失笑しないこと。俳優とはどんなイマジネーションさえも可能にするマジシャンなのですから。
[問2]
夏、折り込みチラシをウチワ代わりにするお客様がいらっしゃいますが、あれはあれで、うしろの席のお客様は妙に気が散るもの。それと同じく、1も気が散る要因となります。2は、無理でしょう。唾は放射状に放たれるため、避けるためには、広範囲に動かなければなりません。というわけで正解は、3。なぜ過去形なのかよく分かりませんが、台詞とともに放たれる飛沫含めて、「芝居」なのです。そもそも俳優とは、99%は人間という成分でできていて(1%は不明)、その人間の70%は水分でできています。もし、その俳優の唾の量が減ってきたら、逆に気をつけてください。脱水症状をおこしているかもしれません。
2007年7月号
第6回 雨の日
今回の格言
【雨の日は 防水グッズで みなハッピー。】
【問題】
問1
劇場に向う途中、突然の大雨。傘を持ってなかったあなたはずぶ濡れになって、劇場に到着。よりによって、この日、劇場は自由席で、超満員。このままでは、隣の人を濡らしてしまう。そこであなたがとった大人の行動は?
1、ずぶ濡れなので、隣には誰も座って来るまい。逆境を逆手に取って、ど真ん中で悠々、観劇。
2、一番後ろで、ひっそり立ち見。
3、物販のTシャツを購入。
問2
雨の日、傘を預けることもできず観劇中、ふと足下を見ると、自分の傘から滴った雨水が「河」となり、その先には隣のお客さんが床に置いた鞄が!まだ鞄は無事だが、このままでは確実に隣の鞄を濡らしてしまう。ちょっと大人のアナタは、こんな時どうしましょうね?
1、隣の人の鞄をコツコツ蹴って、なるたけ遠くへ。
2、自分の鞄で防波堤を築く。
3、知らんぷり。
【診断】
問1
1=0点
2=3点
3=5点
問2
1=2点
2=5点
3=0点
【判定】
10〜8点 立派な大人
雨が降ろうと嵐が吹こうと、いつもと変わらないアナタが好き。
7〜4点 ちょっと大人
天気予報はこまめにチェックしましょう。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
雨の日はなるべく自宅待機!
【解説】
[問1]
雨に濡れて涙を隠すのは、男でも女でもぐっとくる瞬間でありますが、ただ雨で濡れているだけでは、みすぼらしいの一言に尽きます。
2はとても大人な態度で感心します。席は空いているのに、一番後ろで立ち見。けなげです。もしかしたら、あの人は涙を隠すために、
わざと雨で濡れて‥‥なんて邪推してくれるかもしれるかも、ってそんなことはありませんね。1は結果的にそうなってしまったのならともかく、
意図的であれば、悪意としかとれません。正解は3。ちょっと値は張りますが、こんな時こそ、あの物販のTシャツが役に立つんじゃないでしょうか?
観劇前に購入し、トイレでさっと着替えれば、初観劇のあなたもすっかりサポーター気分。アレ?ちょっと、はずかしい。
[問2]
雨は河となり、そして海へと流れ、天に還る。傘から滴る雨水もいつか姿を変えて、飲料水として、あなたの口へ。
って汚い話はこれぐらいにして、正解は2です。自分の鞄が濡れるなど気にしている場合ではありません。
傘に付着した雨水をちゃんと切ってこなかったあなたが悪い。むしろ雨の日は防水加工の鞄で出掛けましょう。3は問題外です。
マナーの門外漢です。1は、問題の先送りにしかなりません。鞄を遠くまで追いやれば、雨水はそこまで辿り着かないかもしれませんが、
もし辿り着いた時、あまりに遠く追いやってしまっては、もう足が届きません。日常生活でそんなことありませんか?
結婚をじりじりと延ばし延ばしにして気付いたら、もう彼(彼女)は手の届くところにはいなかった。そんなことありません?
2007年6月号
第5回 睡眠
今回の格言
【人に優しく、自分に厳しく。】
【問題】
問1
今日は前から楽しみにしていた劇団○○○の公演。お芝居が始まり、やっぱり○○○は面白いなあと思った矢先、シリアスなシーンで、隣の客が、ぐう〜ぐう〜といびきをかいて寝てしまった。いびきの音がうるさく、芝居に集中できない。せっかくのお芝居が台無しだ。こんな状況でもアナタなら大丈夫(なはず)。さあ、どうする?
1、耳栓をする。
2、寝ている人を優しく起こす。
3、寝ている人に鉄拳制裁。
問2
今日は前から楽しみにしていた劇団○○○の公演。お芝居が始まり、やっぱり○○○は面白いなあと思った矢先、このお芝居を見るため、徹夜で仕事を仕上げたあなた、シリアスなシーンで猛烈な睡魔が襲ってきた。首はぐらぐら、目はとろ〜り。せっかくのお芝居が台無しだ。こんな窮地でもアナタなら大丈夫(なはず)。さあ、どうする?
1、自らの太ももを力いっぱいつねる。
2、すこし仮眠をとる。
3、ひつじを数える。
【診断】
問1
1=2点
2=5点
3=0点
問2
1=5点
2=0点
3=3点
【判定】
10〜8点 立派な大人
3大欲求だって自由自在にコントロール。
7〜4点 ちょっと大人
もしもの時のために、目薬やガムを忘れずに。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
早寝早起きは3文の得。
【解説】
[問1]
睡眠欲は人間の3大欲求のひとつであり、誰しも決して抗えないものです。
もしあなたが観劇しているのが無言劇であれば、即1を選択してください。まさに魔法のように効果がある事でしょう。
それ以外(有言劇)は、やはり2です。「眠れる獅子を起こす」と言いますが、獅子とは限りません。山羊かもしれません。
獅子だとしても3よりはマシです。鉄拳のショックで騒ぎ出したら、芝居に悪影響を与えます。
自分がどんなにイラッとこようと、優しくすることで相手も優しくなります。
「オー、アイムソーリー」「きもちよく眠っているところゴメンなさい」「そんなことない。寝てた僕がいけないんだ」
「誰だって眠なければ死んでしまうわ」「やめてくれ。そんなに優しくされたら惚れてしまうよ」ってな話になる。
[問2]
どんな面白い芝居でも、徹夜明けの睡魔には勝てない時があります。まさに魔界からの誘い。
2はそのまま、ラストを迎える事になるでしょう。試験の追い込み勉強で、ちょっと寝てからまた勉強と思って、起きられたことありますか?
私は台本執筆の際によくやりますが、毎度、地獄の朝を迎えます。3は、寝なきゃ寝なきゃと思いながら、
ひつじを数えると、逆に眠れなくなるという「睡眠プレッシャー理論」ですが、ひつじを数える暇があったら、舞台を見ろと私は言いたい。
というわけで1。他人の睡眠は優しく、自分のことは厳しく律する。これがちょっと大人の基本です。
2007年5月号
第4回 終演後
今回の格言
【終演後、あなたも「人生」の俳優となる。】
【問題】
問1
素晴らしい舞台を見て大感動のあなた。カーテンコールで、拍手をすると、まわりは全く拍手をしていない。みんなはそんなにおもしろくなかったのか、と思いきや、ちがうっ!まだ芝居は終わっていない。さあ、上演中にひとり拍手をしてしまったあなた。どうやってごまかす?
1、ゆっくりフェードアウト
2、スタンディングオベーション
3、ほかの観客の拍手をあおる。
問2
マチネを観劇した終演後、友人と喫茶店に寄ったあなた。そこへさきほど舞台の上でまばゆいばかりに光り輝いていた主演俳優が現れた。テイクアウトでコーヒーを買い、いざお会計となって、なにかおかしい。どうやらお金が足りないらしい。そんな時、ちょっと大人のあなたがいてよかった。あなたのとった行動は?
1、サインをもらい、その代わりに支払いを済ます。
2、写真を撮る。
3、この人がいかに素晴らしいか説明し、店の人にタダにするように要求する。
【診断】
問1
1=5点
2=2点
3=0点
問2
1=5点
2=1点
3=3点
【判定】
10〜8点 立派な大人
おめでとうございます。「助演男優賞」受賞しました。
7〜4点 ちょっと大人
心配することはありません。あなたの人生の芝居はまだ始まったばかり。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
終演後も、携帯電話はマナーモードのままで。
【解説】
[問1]
まだ乾杯もしていないうちにグラスに口を付けてしまいがちなアナタなら、
こういうミスをすることも常に頭の中に想定しておかなければなりません。2は、俗に「火に油を注ぐ行為」といいます。
俳優裏マニュアルで「台詞を噛んだらわざともう一度噛んでしまえ」です。
ミスの上にミスの上塗りをすることにより、わざとだよと誤魔化すテクですが、ここでは、周りのお客様にご迷惑が掛かります。
というより、芝居ブチ壊しです。
3は意味が分かりません。ここで周りがノッてきたら、収拾がつきません。絶対やめてください。
というわけで、正解は1。面白くもなんともない答えで、申し訳ない。
さらに1ですが、ゆっくりフェードアウトする必要すらありません。速やかに拍手をやめましょう。
間違いは潔く認める。それが、ちょっと大人のマナーです。
[問2]
報道写真家ケビン・カーターは「ハゲタカと少女」という作品でピューリッツア賞を受賞しましたが、
彼はその後、写真を撮っている暇があったら、少女を救うべきだったと批判されました。
2のあなた!写真を撮っている暇があったら、彼を救えたはずです。というわけで、1が正解。
主演俳優にもプライドがあります。ギブアンドテイクを成立させることで、彼のプライドが保たれます。
スターには、そんな気配りが必要なのです。3は、店にとって、ただただ迷惑なだけ。
店は全く関係ないのに、これを俗に「とばっちり」といいます。
但し、店の人が主演俳優のファンだった場合、話は全く違ってきます。店長のお土産がつくかも?
ハイリスクハイリターンがお好きなあなたは是非。
2007年4月号
第3回 トイレ
今回の格言
【たかがトイレ、されどトイレ。トイレは人生を左右する。】
【問題】
問1
超満員でぎゅうぎゅう詰めの客席。そんな時にもかかわらず、トイレに行きたくなったあなた。まだ開演前とはいえ、トイレに行くには、道を開けてもらったり、他のお客さんの協力が必要。そこで、ちょっと大人のトイレの行き方は?
1、正直に「トイレに行かせてください」と宣言。
2、携帯メールを見て「父危篤」と大きめの声で読み上げ、「すいません」を連呼し、強行突破。
3、人波に、ダイブ!
問2
観劇中、「ちょっとトイレ‥‥」と席を立った友人が、なかなか帰ってこない。芝居はもうすぐクライマックスを迎えようとしている。ちょっと大人のあなたのとった行動は?
1、クライマックスのシーンの台詞を一字一句、メモする。
2、トイレに行って、そろそろクライマックスだよと友人に伝える。
3、友人のことはきっぱり忘れる。
【診断】
問1
1=5点
2=2点
3=0点
問2
1=1点
2=2点
3=5点
【判定】
10〜8点 立派な大人
トイレにも気取らないあなたは、真の紳士淑女。
7〜4点 ちょっと大人
トイレを見たら、とりあえず用を済ましておきましょう。念には念を入れて。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
おまる持参で、観劇しましょう。
【解説】
[問1]
トイレは万国共通老若男女問わず、観劇の際の悩みのひとつ。コーヒーは利尿作用があるので、
観劇前には控えめにしましょう。おしっこの話してたら、なんだかしたくなっちゃっいますよね。
そろそろ本題に。1の答えでは、そのまんま。ちょっと大人とは言えません。
2は、いきなり目の前に現れたドラマティックな日常に協力してくれるものの、
その後、席に戻ってきた時、いくら「だいじょうぶでした」と言い訳しても、
「家族より観劇を選んだ」というレッテルを貼られかねません。目の前の欲望に弱いタイプです。
「結婚式を控えているのに、甘いものがやめられない」「飲み会が楽しくて、つい終電を逃す」
「おかずとごはんの食べるバランスが悪い」。そのあたり、心当たりありませんか。
3は、昔の血が騒いだのでしょうか?落ち着いてください、あなたは、今は“ちょっと大人”に
なるための修行中(勝手に修行中となりました)。ここはひとつ、大人は単刀直入に、1。
そのまんまで何が悪い。おしっこはおしっこ、うんちは大きい方(嗜みも忘れずに)。
物事はシンプルにストレートでいきましょう。
[問2]
なんて間の悪い友人でしょう。腹が立ってしょうがありません。クライマックスにトイレに行くなんて。
ドウシテ?腹が立って、わたしもいっしょにトイレへ行きます。これを俗に「連れション」といいます。
というわけで本題に入りましょう。まず、友達思いの1。自分が楽しむことより、友人のことを思う
あなたの姿に周りの人たちは涙を流すわけはもなく、たいへん迷惑を被ります。大事なシーンで、
猛烈な勢いでメモを取り出す。紙がガサゴソ、マジックならキュッキュッキュ、おそらく独り言も
言ってることでしょう。ただただキングオブ迷惑です。2のあなたもたいへん迷惑。バイキングに行って、
これ美味しいよって、友人の皿に勝手に盛りつけたことあるでしょ?余計なお世話。一度見たことある
映画を見るとき、ここ面白いよと先に言わずにはいられない。そんなあなたは、余計なお世話を通り越して、
迷惑です。つまり、答えは3。いなくなった友人のこと、恋人のこと、いつまでもくよくよしてたら、
人生は楽しめません。あのヒトのことは早く忘れて、今を楽しむ。これがちょっと大人の生き方です。
あのヒトのこと‥‥え、なんの話?
2007年3月号
第2回 チケット
今回の格言
【チケットを なくして分かる 芝居価値。】
【問題】
問1
友人の分も2枚チケットを購入したが、当日になり、急に友人が来れなくなった。だからって、ちょっと大人のあなたなら、その余った1枚のチケットを無駄にしないはず。さて、どうする?
1、以前から想いを寄せていたあの人にアタック!
2、来れなくなった友人に、代わりの人を探してもらう。
3、保存用として、キープ。
問2
購入したチケットを紛失してしまった。領収書など証拠になるものはひとつもない。どうしよう!?でも、ちょっと大人のあなたなら、慌てることはない。あなたのとった行動は?
1、またチケットを購入し直す。
2、観劇を諦める。
3、チケットを偽造する。
【診断】
問1
1=0点
2=5点
3=2点
問2
1=5点
2=2点
3=0点
【判定】
10〜7点 立派な大人
あなたならどこへいっても顔パスです。
6〜4点 ちょっと大人
そのチケット、日付、合ってますか?もう一度、確認しよう。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
四六時中、チケットは首からぶらさげておくように。
【解説】
[問1]
1を選んだそこのアナタ。「急に友達が来れなくなっちゃって、芝居見に行かない?」って、
そんな誘い文句、なんか言い訳がましくないですか。俺(orあたし)って、そんぐらいの存在?って思われちゃいます。
せっかく勇気を出したのに、逆効果です。誘うなら、用意周到。芝居もデートも稽古が大事。
恋愛ってのは相手のことをどれだけ想ってるかで決まります。勢いで誘わない!
3は、マニアック過ぎます。使われなかったチケット・・・。自慢になるというよりは、なんか寂しい気持ちになります。
やはり正解は、堅実に2です。自分のケツは自分で拭く。友達だろうと親兄弟だろうと、人生の厳しさを味わってもらいましょう。
自分は知らない人といっしょに観劇するのはイヤという人見知りのキミ!『素晴らしい芝居』は人と人を繋げます。
「友達の友達はみな友達だ。世界に広げよう。友達の」ってやつです。そういや、タモさん、最近、「輪っ!」ってやりませんね。
[問2]
3を選んだあなたは、確実に慌ててます。慌ててないとしたら、なにか足りません。なにが?自分で考えてください。
もっと周りを見て。いや周りを見ても、しょうがない。手元を見てください。偽造したチケット。うん、バレます。
2を選んだあなた、あなたの夢を諦めないで、と歌ったのは岡村孝子ですが、買ったばかりのソフトクリームを根本から落としたからって、諦めてたあの頃。
消費税分足りなかったからって泣く泣く帰り、消費税反対の投書欄に取り上げられてしまったあの頃、あなたはもう立派な大人(なはず)です。
大人なら大人買い。正解は1です。ほんとうに見たいお芝居なら2倍払っても見てしまえばいい。2倍?反論しようと口を尖らしている、そこのキミ!
反論する前に、「ほんとうに見たい芝居」なら、2倍金払ってでも見たいはず。見たいヨネ?それこそがあなたがほんとうに見たい芝居なのです。
気付いてくれましたか?チケットをなくすという行為は、神様が与えたあなたへの試練であり、機会(チャンス)なのです。
レッツ、ポジティブシンキング!
2007年2月号
第1回 指定席
今回の格言
【指定席は運命。受け入れて、初めて道が開かれる。】
【問題】
問1
劇場に到着。席に向かうと、自分のチケットに記載された指定席『Kの15』に、ほかのお客さんがすでに座っている。劇場の係は、お客さんの対応に追われている。
ちょっと大人は、そのお客さんにどのように声を掛けるべきか?
1、「すいません。そこ、私の席だと思うんですが」
2、「あれ、Kの15は、Kの15は、どこかな」(独り言)
3、「田中さんじゃないですか、ひさしぶり。お芝居よく見るの?」
問2
開演5分前。客席に座った途端、妙な臭いが。よく見ると、隣りのお客さんがお靴を脱いでいらっしゃる。席は指定席。
ほぼ満席で、移動できそうにない。開演時間は迫っている。ちょっと大人は、どのような対処が適切か?
1、ひたすら舞台に集中する。
2、おなかが痛いと仮病をつかい、トイレに駆け込み、その後、劇場の人にまたいつ痛くなるか分からないのでと説明し、出入り口付近に補助席を出してもらう。
3、鼻に詰め物をする。
【診断】
問1
1=5点
2=1点
3=0点
問2
1=3点
2=0点
3=5点
【判定】
10〜8点 立派な大人
指定席はあなたにとってベストの席です。
7〜4点 ちょっと大人
指定席に座る前に、もう一度正しい席か確認しましょう。
3〜0点 まだまだお子ちゃま
なるべく自由席で。自分の席は自分で選びましょう。
【解説】
[問1]
1では、あまりに当たり前過ぎ。ふつう過ぎます。2は、独り言のボリューム(音量)が重要です。大きすぎてはわざとらしいし、小さすぎては、聞こえません。
適量な独り言ができるようであれば、この方法はアリかもしれません。その独り言が聞こえて、相手が積極的に対応してくれるか、相手の人間性に頼ることになります。
3は、まず相手が田中さんでないことが前提です。田中さんであった場合、話が弾んでしまう可能性があります。素敵な出会いの始まり。
それもまたよしですが。で、田中さんでなかった場合も、結局は、1のような話になります。
というわけで、正解は1。きちんと用件を正確に話す。それがちょっと大人のマナーです。
[問2]
匂いに限らず、「やたら座高の高い人」「帽子を脱がない人(ワケアリ?」の後ろに座ってしまったり、隣が「元カレ(元カノ)」だったり、指定席には思わぬ落とし穴がつきものです。
2は一見、賢い方法ですが、そんな演技力があれば、あなたは舞台に立ってください。
1は面白い芝居であれば、匂いなど気にはならないでしょう。と言いたいところですが、どんな美しいラブシーンも生臭いドロドロ系になってしまい、台無しです。
3はバカに見えるので、やめましょう。と言いたいところですが、芝居が始まってしまえば、ほかのお客さんの顔など見ないものです。
始まった瞬間に詰めて、終わった瞬間に外す。それができれば、あなたは立派な紳士淑女。
たまに、客席を見る俳優がいますが、その俳優がもし吹き出すことがあれば、きっとあなたのことを見たはずです。そんな小さなサプライズも期待できます。