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狂言ざゞん座×カクシンハン


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狂言ざゞん座×カクシンハン木村龍之介のスペシャルトーク!

洗練された笑いが描く人間性の真髄。現代劇の創り手が古典芸能「狂言」に見た、演劇のカクシン

現代演劇をよく観る人からすると、やや遠い世界に思える古典芸能。しかしその溝を飛び越えると、演劇の面白さの本質に迫ることができる。人間国宝・野村万作のもと修業を続ける狂言師が年に一度主役を勤める、狂言「ざゞん座」第十一回公演に際し、狂言師・深田博治氏、高野和憲氏、月崎晴夫氏に、シェイクスピア劇で注目を集めている「カクシンハン」主宰木村龍之介氏が、古典芸能における、現代劇に通じる演劇の「カクシン」について問う。400年前のシェイクスピア作品を扱う創り手が改めて発見した、600年という歴史を持つ狂言の凄みとは。


インタビュー写真

バカバカしく葛藤する狂言、重々しく葛藤するシェイクスピア

木村「僕は今回改めて狂言ざゞん座の映像を拝見して、シェイクスピアを演出する上で、すごく勉強になりました。狂言の話は基本的に、コミカルというか、バカバカしいですよね(笑)」

高野「単純にすることで人間の滑稽さが浮き出るように出来ているんです。狂言に出てくる人間はあまり複雑に考えて行動しない。「きっとこうだ」って思い付いて行動して、大体それも間違っている(笑)苦悩がないですよね」

木村「『鎌腹』という、自分で死のうとするけどなかなかできない男の話はまさにハムレットの“To be, or not to be”だなと思いました。でもシェイクスピアだと死とは…って葛藤するところを、『鎌腹』だと色々試してみた挙句、結局“死ぬのは嫌だぁ”ってなる。あんまり観念がなくて、清々しい(笑)。見てても、ちょっと寄り道しちゃう人たちばかりですよね」


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厳しい稽古の先に滲み出てくる人間性

木村「何よりも興味を持ったのは演者さんですね。狂言から演者さんの人間性がとても伝わって来る。今日、お三方に会ってみて、やっぱり面白そうな人だなと思いました(笑)。狂言は生のもので、演者さんが変われば作品も変わるんだと再認識しましたし、そこが面白かったです。あとは、想像できる余白があることですね。台詞の音の聞こえの良さとそこから情景を想像できる良さがありました」

月崎「僕は狂言を始める前に万作先生の舞台を拝見して、日本語ってこんなに綺麗なのかと思いましたし、狂言は他の演劇以上にリアルだと感じましたね。何もないから余計に、その人自身の演技なり言葉なりが伝わってきて、自分の中で消化・理解・想像が自在にできることが、狂言の良さだと思いました。イギリスの俳優さんはシェイクスピアを演じてから他の方面に進むと聞きましたが、やはり古典の言葉の良さというのは国境をまたいでありますよね」

高野「演技にしても演出にしても、どんどん削り落としていくのが狂言ですから、狂言を見ると映画もテレビも、見る目が変わると思います」

木村「狂言は何もない空間で必要最小限の効果的な動きしかないのに、どうしてこんなに演者さんの人となりが見えてくるんでしょう。お稽古はどうなさっているんですか?」

高野「狂言は、先生から習わないとやってはいけないという不文律があります。先生は個性を出さず基本どおりに教えます。木村さんは台本を書かれるでしょう。それは役者さんの個々のセンスによって読まれますよね。僕ら古典にはそういうのはないです。とりあえず先生の真似をする。個性を出さないようにしていても、時間を経てやっとおのずから滲み出てくるものが良いんですよ」

月崎「上手い人は滲み出てくるけど、下手な人は本人が見えちゃって恥ずかしいって感じになりますね」

深田「そういうのを“生になっている”と言うんですけど、能舞台では生だと浮いちゃうんですよね。個性が出すぎると想像を欠く演技になる。そうならないように、まずは徹底的に先生の真似をします」


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第十一回公演の見どころ

高野「『丼礑(どぶかっちり)』は盲目の二人が道中ひどい目に遭わされるという現代劇ではできないような話ですが、狂言はそこをやってしまう。見所は「平家」という語りで、源平の一谷合戦の最中にあごとかかとを切られて慌てて逆にくっつけてしまったという、やはりバカバカしい話を大真面目に語ります」

深田「『成上り』はトンチンカンな太郎冠者の言い訳が面白い作品です。盗人に太刀と青竹をすり替えられて、主人に色々言い訳をするんですが、結局すぐにバレて、二人で泥棒を捕まえようとしたり、逃げられたり」

月崎「私は50歳を越えているのですが、『舟渡聟』で花嫁の実家に初めて行く聟をやります(笑)」

高野「海外でもよく上演する名曲です。流儀によっても違いますが、ウチの『舟渡聟』は特に面白く出来ていますね」


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最小限の要素で味わう醍醐味

木村「現代劇の創作をしていて、困った時は古典を見ることによって打開することができると思いました。現代劇でも想像力こそが観劇の醍醐味となるでしょうし、そこに立ち戻らないと描けないものがいっぱいある。目の前のリアルだけで充足できるほど、僕らの世界は単純じゃない。狂言は、言葉、様式、役者…本当に最小限ですよね。最小限だからこそ想像力でどこまでも行ける。ただそれをやるのが一番難しい!」

深田「観る側が想像力を働かせる方法をわかっていないと難しいこともあるでしょうね。ですから僕たちの会では、冒頭に解説を入れて、約束事を説明し、想像力を使う見方をレクチャーします」

高野「むしろ、僕らが現代劇を見る時はどうしたら良いんですか?(笑) 現代劇は解説がないじゃないですか。たまに僕にはわからないものがあるんです」

深田「しかも“わからなかった”って言いづらいんだよね(笑)。実は現代劇の方が勉強してないとわからなかったりもするんですよ」

木村「なるほど(笑)。今回、上演前の解説やパンフレットの言葉のわかりやすさもあって、一気に狂言が身近になりました。現代劇をやっている人こそ古典を見ると、想定外の発見があると思います。演劇を作る宝の山。シェイクスピアも、言葉、人、空間と向き合わないと充実したものはできないので、そこを攻めていきたいですね。あと、古典芸能の方々にも面白いと思っていただける現代劇を作れたらと思います(笑)。なので、今度のざゞん座公演はうちのメンバー全員で観に行きたいと思います!」


(取材・文:關智子/撮影:山田勉)


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PROFILE

深田博治(ふかた・ひろはる)のプロフィール画像

● 深田博治(ふかた・ひろはる)
狂言師。人間国宝野村万作に師事。国立能楽堂・能楽三役第四期研修修了、能楽協会会員。『奈須与市語』『三番叟』『釣狐』を既に披く。野村万作・萬斎をはじめとする「万作の会」の演者の一人として国内外の公演に出演、2006年に発足した一門の若手研鑽会「狂言ざゞん座」同人として活動する他、野村萬斎演出の舞台『敦―山月記・名人伝―』にも出演。朝日カルチャーセンター狂言クラス、共立女子大学、東京女子大学、早稲田大学の各狂言サークルを指導。2012年より出身地・大分県で「狂言やっとな会」を主宰。

高野和憲(たかの・かずのり)のプロフィール画像

● 高野和憲(たかの・かずのり)
狂言師。人間国宝野村万作に師事。国立能楽堂・能楽三役第四期研修修了、能楽協会会員。既に『奈須与市語』『三番叟』『釣狐』を披き、野村万作・萬斎をはじめとする「万作の会」の演者の一人として国内外の公演に出演、「狂言ざゞん座」同人として活動する他、野村萬斎演出の舞台『敦―山月記・名人伝―』にも出演。また、朝日カルチャーセンター狂言クラス、お茶の水女子大学・成城大学・東京大学の各狂言サークルを指導。新潟県柏崎市でも教室を持ち、普及に貢献している。

月崎晴夫(つきざき・はるお)のプロフィール画像

● 月崎晴夫(つきざき・はるお)
狂言師。人間国宝野村万作に師事。能楽協会会員。「狂言ざゞん座」同人。『奈須与市語』『三番叟』を披くなど「万作の会」の演者の一人として古典狂言の舞台の他、『法螺侍』次郎冠者役、『彦市ばなし』天狗の子役などで出演。舞台『子午線の祀り』平大納言時忠役や野村萬斎演出の舞台『国盗人』『敦―山月記・名人伝―』にも出演している。

木村龍之介(きむら・りゅうのすけ)のプロフィール画像

● 木村龍之介(きむら・りゅうのすけ)
演出家・作家。シアターカンパニー「カクシンハン」主宰。東京大学英米文学科卒業後、蜷川カンパニー、文学座演劇附属演劇研究所等で演出を学び、カクシンハンを立ち上げる。カクシンハンの全作品を演出。代表作として『ヘンリ−六世三部作』、『仁義なきタイタス・アンドロニカス』、『カクシンハン版リチャード三世』、『ハムレット』他。

公演情報

「第十一回 狂言ざゞん座」のチラシ画像

第十一回 狂言ざゞん座

2016年9月11日 (日)
十四世喜多六平太記念能楽堂
HP:公演ホームページ

12名限定!S席4,000円 → 3,500円さらに2,800Pゲット!(9/8 17時40分〜ポイントUP中!)

詳細はこちら

「第十一回 狂言ざゞん座」のチラシ画像

第十一回 狂言ざゞん座

2016年9月11日 (日)
喜多六平太記念能楽堂
HP:公演ホームページ

S席:4,000円
A席:3,000円
(全席指定・税込)

詳細はこちら