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T-PROJECT


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過去・現在・未来が交錯したとき、孤独な老人に希望の光が訪れる。

きっと誰もが幸せな気持ちになれる。劇場で過ごす、心温まる最高のクリスマス。

 半世紀以上もの歴史を誇る老舗・劇団昴で長年活躍し、声優としても多数の人気アニメに出演する演技派・田中正彦。熟練の名優が56歳で初めて立ち上げたプロデュース劇団、それがT-PROJECTだ。劇団ではできない演目を、劇団ではできない外部の俳優たちとつくりたい。そんなベテランの奮闘は観客からも高く評価され、旗揚げから約5年で10回もの公演を重ねるまでとなった。
 そして、この2016年のクリスマスに、田中率いるT-PROJECTが満を持して送り出すのが、音楽劇『クリスマス・キャロル』だ。世界中から愛される名作に、T-PROJECTはどう対峙するのか。主宰の田中、そして田中の盟友にして演出の菊池准、出演者の金月真美、中村元紀、佐々木優子に話を聞いた。


インタビュー写真

劇団ではできないことをやる。56歳で訪れた演劇人生の転機。

――― ベテラン俳優・田中正彦。彼が、円熟期に入って自らの団体を立ち上げることに決めたのは、ある演劇界の大物とのやりとりがきっかけだった。

田中「ある日、下北沢で飲んでたら、本多劇場グループの本多一夫さんと居合わせてね。それで言われたんですよ、“うちの劇場を貸してやるから何かやってみないか”って。それまでの僕は役者一筋。プロデュースなんてやったこともないし、やりたいと思ったこともなかった。
 ただ、劇団にいると、いくら自分がやりたい作品や役があっても、いつできるかわからないでしょう。自分がプロデュースなら、やりたいタイミングでやりたい作品がやれる。それで、ちょっとチャレンジしてみたいなと思って声をかけたのが、ここにいる菊池なんです」

菊池「僕と彼は劇団時代の同期でね。腐れ縁というか、いたずら盛りの時期を共に過ごした仲なわけです。そんな彼が新しく自分のプロデュース団体をやるって聞かされて、若い頃の熱い想いが甦ってきたというか、これは引き受けないわけにはいかないな、と。まあつまり本多さんの口車に乗せられた彼の口車に、今度は僕が乗せられたわけです(笑)」

――― 以降、海外戯曲を中心に名作の数々を掘り起こし公演を重ねてきた。

田中「作品選びの基準は、僕が本を読んで面白いと思ったもの。これまで先輩たちがやってきた傑作の中に、いつか自分もやりたいと思っていたものがいっぱいありますから。それをやり残しがないように取り上げさせてもらっています」

――― そして今回田中が選んだのは、イギリスの文豪チャールズ・ディケンズの傑作『クリスマス・キャロル』だ。本作は、田中と菊池がかつて在籍した劇団昴が1991年の初演以来、幾度となく上演してきたレパートリーのひとつ。実に20年近く前、田中自身も主人公・スクルージを演じた経験を持つ。

田中「そのときはまだ42、3歳。いつか自分が年をとったときに、もう一度スクルージをやりたいとずっと考え続けていました」


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実力派のキャストと共に挑む、聖夜の奇跡の物語。

――― そうして呼びかけた俳優たちが、金月真美、中村元紀、佐々木優子らだ。田中と菊池が「歌える人たちを集めた」と胸を張る実力派揃い。いずれも田中とは古くからの付き合いがある。

金月「そんなに絡みのシーンはなかったんですけど、田中さんとは以前から何度かアニメの現場でご一緒させていただく機会がありました。ただ、本格的に親しくさせていただくようになったのは数年前から。下北沢の飲み屋でばったりお会いして、そこからご縁がつながっていったという感じですね。T-PROJECTには今回が初出演。台本を読むだけでワクワクします。ただ、私、道具を運んだりするのが苦手で…。そのあたりの段取りをちゃんと覚えられるか今からちょっと心配です(笑)」

中村「僕が田中さんとご一緒させていただいたのは、10年前にやった『グランドホテル』というミュージカルでした。僕はアニメ好きなので、初めてお会いしたときは“これがあの田中さんか…!”ってドキドキしましたね。今回は田中さんに加えて、劇団四季時代にお世話になったひのあらたさんという大先輩もいる。ふたりの先輩に囲まれて、とても緊張しています(笑)」

佐々木「私も声のお仕事で田中さんとご一緒する機会があって。あるとき、劇団昴がやっているワークショップに田中さんがお誘いくださったことから仲良くさせていただくようになりました。
T-PROJECTは去年やった『アブセント フレンズ 〜ともにお茶を〜』が初出演。今まで上演期間の短い舞台しかやってこなかった私にとって、全12ステージもある作品は初めてでしたが、田中さんが“芝居は10ステ超えてからこなれてくるものなんだよ”とアドバイスをくださって。その言葉通り、田中さんの中で芝居がこなれて生活の一部になっていくさまを間近で見させてもらったのは、いい経験になりました」


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――― それぞれ物語のキーとなる大事な役どころを担う。

金月「私が演じるのは、スクルージの前に現れる過去の精霊です。田中さんと直接お芝居をさせていただくのもこれが初めて。そう簡単に盗めるものだとは思っていませんが、とにかく田中さんの演技をじっくり観察したいですね」

佐々木「私は、スクルージが若い頃に働いていたフェジウィッグという親方の奥さんの役です。どうやら私も歌うシーンがちょっとあるみたいで、今からもう胸がバクバクしています。あとは、フェジウィッグ役の長島(真祐)さんとワルツを踊るシーンがあるんですけど、長島さんは背が高いから一緒に踊るのは大変そうだなって(笑)」

中村「僕は甥のフレッドと、青年期のスクルージを演じます。特に楽しみなのが、青年期のスクルージですね。夢を胸に秘めた好青年が、どんなふうに冷たい人間へと変貌していくのか。回想の中で、現在のスクルージと青年期のスクルージが出会う場面があるんですけど、ふたりの対比がはっきりと出たドラマティックなシーンになっています。ここを田中さんとどう演じるか。早く稽古に入りたいですね」


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こんな時代だからこそ、まっすぐに“愛”を描きたい。

――― 約20年ぶりのスクルージ役に向けて、田中の想いも深い。

田中「僕はスクルージをケチなオヤジではなく、孤独な男として演じたいなと考えているんです。スクルージは周囲から守銭奴と言われていますが、彼がお金に執着するようになったのは、恋人だったベルのため。彼女を幸せにしたくてお金を稼ごうと必死だったのに、ベルはそんなことは何も望んでいなくて、ただ平凡でも幸せに暮らしたかっただけだった。 結局、ベルはスクルージの前から去り、彼のもとに残ったのはお金だけ。でもそのお金まで使い切ってしまったら、ベルと過ごした証も消え、二度と彼女が戻ってこないような気さえしてしまう。だからスクルージはお金に固執するようになったのではないかと解釈しています。
 できれば、僕はこの『クリスマス・キャロル』を愛に飢えて心を閉ざした男がもう一度扉を開けて踏み出すまでのドラマにしたい。そしたら僕らしいスクルージになるような気がするんです」


――― クリスマスシーズンの俳優座劇場で紡がれる温かな愛のドラマ。世代や性別を超え、誰もが楽しめる作品になりそうだ。

中村「劇中にも“1年365日誰かに優しくできたらいいけど、なかなかそうはいかない”っていうような台詞があるんです。そんな世知辛い毎日の中で、たった1日、誰もが誰かに優しくなれる特別な日がクリスマスだと僕は思っています。僕のパートが愛を担当しているので、ぜひ恋人同士で観に来てほしいですね。劇場が六本木ですから、ヒルズでクリスマスデートをした後にでも足を運んでもらえたら」

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金月「もちろん家族や大事な人と観るのも素敵ですが、ひとりで観ても楽しめると思いますよ。みんなどこか自分の中で閉ざしているところってあると思うんですね。この作品を観て温かい気持ちに包まれることで、閉ざしていた部分がほんの少しでも開くきっかけになれば嬉しいです」

佐々木「クリスマスのひとりって本当に淋しいですからね。大勢の中にいるひとりほど辛いものはない。だから、おひとりで観劇される方からすれば、劇場に行くことはとてもエネルギーのいることだと思うんです。その分、作品を観た後に今年のクリスマスはちょっと温かい気持ちになれたなって思ってもらえるよう、精一杯頑張ります」

菊池「『クリスマス・キャロル』はこれまで何度も演出をしてますが、面白いもので時代時代によってテーマが変わってくるんですよね。今回のキーワードは“愛”と“家族”。昔に比べて人間関係もどんどん特殊なものになってきているし、今、若い子たちに演劇を教えながら人間性とかコミュニケーション能力とかいろんなものが変わってきていることを実感しています。
“愛”なんて言葉、昔は照れ臭くて使えなかったけど、今こんな時代だから敢えて真っ向から向き合ってみたいな、と。どちらかと言うと、固い芝居をつくる方が得意で、笑いのある作品は苦手なんですけど(笑)、今回は歌って踊って笑って泣けるストレートなエンターテイメントを目指したいと思います」

田中「わかりにくいところはこれっぽっちもない、誰が見ても間違いなく楽しめる作品です。だからと言って子ども向けでもないし、万人の心に突き刺さるものがあるはず。出演者もみんな大人ですからね、大人の鑑賞に耐えうる作品をお届けしたいと思います」


(取材・文&撮影:横川良明)

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PROFILE

田中正彦(たなか・まさひこのプロフィール画像

● 田中正彦(たなか・まさひこ
1954年10月1日生まれ。大阪府出身。劇団昴の劇団員として14年の退団まで多数の公演に出演。声優としても長年に渡って活躍し、『進撃の巨人』ドット・ピクシス役、『機動戦士ガンダム』マ・クベ役、『聖戦士ダンバイン』ショット・ウェポン役、『頭文字D』須藤京一役、『はじめの一歩』間柴了役など出演作多数。2011年、自らが主宰を務めるプロデュースユニット・T-PROJECT を結成。vol.1『Defiled 〜毛の短い犬の便宜性〜』以降、第10回まで公演を重ねている。

菊池 准(きくち・じゅん)のプロフィール画像

● 菊池 准(きくち・じゅん)
1951年生まれ。劇団昴に入団し、劇作家・演出家としてのキャリアをスタートさせる。90年、劇団昴公演として『アルジャーノンに花束を』を舞台化。脚本・演出を務め、絶賛を浴びる。その他の演出作品に『空騒ぎ』『十二夜』『三人姉妹』『ゴンザーゴ殺し』など。T-PROJECTではvol.1『Defiled 〜毛の短い犬の便宜性〜』含め、これまで6作品の演出を担当。JOKO演劇学校の講師としても活躍。

金月真美(きんげつ・まみ)のプロフィール画像

● 金月真美(きんげつ・まみ)
4月2日生まれ。兵庫県出身。94年に発売されたコナミの恋愛シミュレーションゲーム『ときめきメモリアル』のメインヒロイン・藤崎詩織を演じ、一躍人気声優に。以降、多数のテレビアニメに声優として出演する他、『人生お気楽丸。』『予期せぬできごとV 〜幻覚カプセル〜』など舞台女優としても活躍。

中村元紀(なかむら・げんき)のプロフィール画像

● 中村元紀(なかむら・げんき)
1974 年10月8日生まれ。東京都出身。劇団四季を経て、ミュージカル俳優として舞台を中心に活躍。主なミュージカル出演作に『ライオンキング』『ウエストサイドストーリー』『グランドホテル』などがある。また、ストレートプレイの出演作も豊富で、『ナツひとり』『紫式部ものがたり』『ガブリエル・シャネル』の他、得意の殺陣を活かし『幕末侍伝説CHUJI』、『愛、時を越えて』などの時代劇にも出演。

佐々木優子(ささき・ゆうこ)のプロフィール画像

● 佐々木優子(ささき・ゆうこ)
1961年11月19日生まれ。神奈川県出身。声優としてキャリアをスタートし、92年、国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』におばあちゃん役で出演。放送開始時より一貫して同役を務めており、その声は広くお茶の間に知られている。その他、メグ・ライアン、ジュリア・ロバーツ、サンドラ・ブロックなど人気ハリウッド女優の吹き替えも数多く担当。

公演情報

「音楽劇 クリスマス・キャロル」のチラシ画像

T-PROJECT vol.11
音楽劇 クリスマス・キャロル


2016年12月16日 (金) 〜2016年12月25日 (日)
俳優座劇場
HP:公演ホームページ

14名限定!一般6,800円(全席指定・税込) → 5,000円さらに1,200Pゲット!さらに購入24時間以内にREC投稿で300Pゲット!(12/8 14時00分更新)

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「音楽劇 クリスマス・キャロル」のチラシ画像

T-PROJECT vol.11
音楽劇 クリスマス・キャロル


2016年12月16日 (金) 〜2016年12月25日 (日)
俳優座劇場
HP:公演ホームページ

一般:6,800円
◎イブ夜割:6,000円(12月24日(土)18:00公演のみ)
学生:3,800円(当日要学生証)
(全席指定・税込)

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