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片岡礼子・今城文恵


キメ画像1

精神科の女医が家族関係と向き合いながら再生へと向かう群像劇

すべての感情を仕事に活かせるのは、作家も役者も精神科医も同じ

明るく男気にあふれ、同僚や患者から厚く信頼される精神科医・爽子の前に腹違いの弟が突然現れ、それまで彼女を支えていた夫や娘との関係が徐々に変化していく。脚本家・演出家・女優の今城文恵が代表を務める浮世企画の新作『ここにある真空』は、映画やドラマ、舞台での強い存在感で注目される片岡礼子を主演に迎え、“女が本当にカッコイイ芝居”を目指した意欲作。その原点には、2人が交わし合う熱い共感があった。


ーーー片岡と、もともと彼女のファンだった今城の出会いは約2年前に遡る。

今城「片岡さんは私にとって本当に一番で、『愛の新世界』や『ハッシュ!』を学生の頃に観て、“すごい女優さんだ!”と思っていたので、とある場所で初めてお会いしたときはかなりテンションが上がってしまいました(笑)。そのときにお子さんが3人いるって聞いて、また“すげえ!”と思って」
片岡「私の方は、“自分のことを知ってくださってる方がいて嬉しい!”っていうのと、そのときの今城さんのインパクトが強烈で(笑)。そのあと舞台のお知らせをいただいて、“あっ、自分で作ってる人なんだ”と思って観に行ったんです」
今城「渋谷のギャラリー・ルデコでやった舞台(2013年『お嬢さん』)で、それが家族の話だったんですけど、終演後に、“わーーっ!今城さん!”みたいな感じで来てくださって」
片岡「私が一方的に熱く語って帰ったという(笑)。どんな内容の舞台なのか全然把握しないまま行ったんですけど、家族同士の会話がすごくリアルで、普段自分から求めて観るタイプの映画やドキュメンタリー、舞台の感じにピタッと合ったんです。それで次の作品(2014年『ぺんぺん草』)も観に行って、前回感じたことが確信に変わりました。ドラマや映画で、家族が出来事や人間関係の大きな枠組みになっている話はよく見聞きしますけど、今城さんの舞台は、その中のすごく小さな枠を捉えて伝えているというか、自分の体験の中にしかない記憶を掘り起こされるような感覚があったんです。例えば自分の、夫婦の会話を思い出してしまうような。それって、私が本当に大好きな橋口亮輔監督が家族を描くときの感じとか、最近だと三浦(大輔)さんのアプローチに近いのかなと思って。私の中では、今城さんも含めたその3人が同じような1つのカラーを持っているんです」
今城「それは意外というか……ちょっと嬉しいです」
片岡「映画や舞台で日常とは全然違うものを浴びてワーッとなるのもいいですけど、私自身はもっとドキュメンタリー的というか、日常をアップさせてくれるエッセンスが散りばめられているものに惹かれます。今城さんの舞台を観たときも、登場人物がみんな悩んでいたり、それが簡単に解決しなかったりするんですけど、嫌な気分とは全く逆の“これは日常で使える!いいこと聞いた!”みたいなものが心に残るんです。私も今回の舞台をエチュードも含めて一通り体験することで、そこの部分をもっと知ることになるんだろうなと期待しています」

インタビュー写真

ーーーそんな片岡に接して、今城の中にも呼び起こされるものがあったという。

今城「もともと男女関係なく、これがカッコイイんだって自分が思うものをやろうと思っていたのが、片岡さんに会って、ここに1つ落としどころが見つけられるなと。もともと世の中にあるカッコイイ女性像みたいなものに共感できない部分があったんですけど、片岡さんを見ていると、普通のお母さんがカッコイイんじゃないかなって」
片岡「嬉しい!」
今城「そのとき、今回の主人公のモデルになっている私の叔母のことをすぐに連想して、雰囲気が似てるなと思ったんです。叔母は精神科医で、いつか精神科医をモチーフにした芝居を書きたいなとタイミングをずっとうかがっていたところもあったので、“あっ、今かも”と」

ーーー精神科医に対する世間のイメージを変えたいという思いも、今回の舞台には込められている。

今城「精神科医の中にも、例えば家庭に問題がある人だっているし、かといって、精神科医が一番ヤバい、精神的に不安定な人っていう見方をされることがあるのもちょっと違うというか、別にそうじゃないのになと思ったりして。あと、叔母から聞いた話で面白かったのが、精神科医は自分の五感すべてを診察に活かせるということ。怒ったり悲しんだりというような感情をメモしておいて、同じようなことがあった人にその話をしたり、こういうことがあったら人はこんな気持ちになるんだって思ったりするらしいんです。私も、生活の中で起きたことは作品のネタになるなってすぐ思ってしまうので(笑)、それは精神科医も同じだっていう話を聞いて、すごく面白いなと」
片岡「役者もそうですよね。夫婦喧嘩でも何でもいいけど、ガーッと怒っているときに自分がどんな顔をしてるのかちょっと鏡を見に行ったりとか(笑)。そういうのは全部使えるっていうことですね。精神科医のイメージについては私も同じようなことを思っていて、精神科医にかかるのは決して特別じゃない、誰にでもあることなのにって思ってたんです。1人では立ち直れないほど精神的に参ってしまったとき、ちょっと精神科医の門を叩いてみようかなって思う人が、舞台を観た人の中に1人でもいたら嬉しい。あの人だったら相談したいなって思えるような主人公を演じたいですね」

インタビュー写真

ーーーまた、舞台の客層がさらに広がることにも期待を寄せる。

今城「今まで浮世企画を観たことがある人が来てくださるのはもちろんすごく嬉しいんですけど、それこそ『ハッシュ!』を観た人が、片岡さんが出ているっていうので、舞台は初めてだけど観に行こうってなったら嬉しいですね」
片岡「普段劇場に行く時間なんてないよっていう人たちが来てくれることに、今すごく燃えてるんです。子どもの学校で知り合った人にけっこうな数のチラシを配ったり(笑)。そんな普通のお母さんたちとかが劇場に来て、いろんなシーンを見て、それを日常に持って帰っていく。そういうのがいいなって思うんです。以前は私自身、女優とはこうあらねばみたいなものが頭の中にあって、生活は置いていくというか、日常は知られてはならないっていうのに近い感覚を持っていました。でも今は全然違っていて、お母さんとしての自分も女優としての自分も一緒。日々の暮らしの中で、地に足がついてる人をカッコイイと思うようになったし、そういう私の姿をカッコイイって思ってくれる今城さんのもとで今回の舞台をやったら、もっと何かが大きく変わるんじゃないかなって。すごく楽しみにしています」

(取材・文・撮影:西本 勲)



PROFILE

片岡礼子(かたおか・れいこ)のプロフィール画像

● 片岡礼子(かたおか・れいこ)
1971年生まれ、愛媛県出身。1993年『二十才の微熱』で映画デビュー。橋口亮輔監督の『ハッシュ!』(2001年)でキネマ旬報賞主演女優賞、ブルーリボン賞主演女優賞を受賞。2013年からは舞台にも活躍の場を広げ、三浦大輔演出の『母に欲す』(2014年)などに出演。2月6日から放送のドラマ「セカンド・ラブ」(テレビ朝日)に出演が決まっている。

今城文恵(いまぎ・ふみえ)のプロフィール画像

● 今城文恵(いまぎ・ふみえ)
1987年生まれ、茨城県出身。武蔵野美術大学在学中に小劇場で演出助手・役者として活動をスタート。2009年に浮世企画を旗揚げし、プロデュースユニットという形式で公演ごとにさまざまなメンバーに声をかけて作品作りを行っている。外部作品の演出や出演も多数。

公演情報

浮世企画 第八回公演 『ここにある真空』

2015年3月12日(木)〜15日(日)
下北沢 駅前劇場
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HP:公演ホームページ