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久保田秀敏・野村宏伸・寺山武志


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宴会芸をやるか、消されるか!? 

田舎の旅館で繰り広げられる、嘘と勘違いが生むドタバタ宴会芸コメディ!!

 宴会を盛り上げるためにやってきた弱小芸能事務所の芸人たち、しかし呼ばれた宴会はヤクザ組長の放免祝いだった!? 極道と知りつつも依頼を引き受けた事務所の社長は何とか成功させようと奮闘するが、旅館関係者や宿泊客も巻き込んで、事態は思わぬ方向へ転がりだす。  数々のコメディエンタメ演劇をプロデュースしているSOLID STARの最新作・第10弾 『仁義ある宴会』がこの夏上演される。ついに明かされる役名や団体名はどこか聞き覚えのあるような、ないような!? 爆笑の稽古場にお邪魔してインタビューを敢行した。


インタビュー写真

テンポ良い掛け合いが見どころ

――― もうすぐ本番がはじまりますが、稽古場の雰囲気や手応えなど教えてください。

久保田「明るい方々ばかりでリズムカルにテンポが進むので、わかっていても『フッ』と笑ってしまうし、けっこうアドリブも入れたりして、自由にお芝居をできているなと思います。まだまだ色んな発見や盗める部分も多い稽古場なのでワクワクしております」

寺山「野村さんや与座さん、そして先輩方がボケ感やアドリブ感を含め、すべてを引っ張ってくださっている感じがしますね、もう普通に笑っています」

野村「僕は山崎さんの脚本・演出は今回で2回目なので、とても安心しています。色々見えてきたタイミングで、出来上がりがとても楽しみです」

――― まだ公式サイトでは役柄が公開されていませんが、とうとう明かしてくださるそうですね!

久保田「はい!僕が演じる『松方』は、もとは3人組の芸人でしたが1人抜けて、現在は菅原(寺山武志)と2人でコンビを組んでいます。菅原はやる気が無くなっていて、その傍ら松方はもっとできる!と頑張ろうとしますが空回りしているタイプです。来る仕事は全部全力でやってやろう!という人間なので、今回の営業もがむしゃらに取り組みますが、やはり空回りしてしまいます。芸人として頑張る気質な人間です。」

寺山「僕は『菅原』という役で、今は『松方』と『四畳半』というコンビを組んでいて、でもそのコンビには限界を感じて今回の仕事を最後にしようとしている…けれどなかなか言い出せずにいる役です。そんな状態の中でこの営業に巻き込まれた彼がどうなっていくのか!?」

野村「年齢50歳の『田中』を演じます。 昔歌手で売れた過去を引きづってしまっている人で(笑)そのプライドがどうしても外せなくて意地をはったりする、とても人間的な田中さんです。見ていてわかりやすくて可愛らしくうつるかもしれません。どこか人生に焦っているところもあるので、腑に落ちないけど若者とやるしかない。
 この二人(松方、菅原)のグループに入らせてもらって、もう一花咲かせたい想いがあって、彼がどうなって行くのか楽しみですね」

インタビュー写真

――― ハラハラドキドキ、たくさん笑えそうな作品ですが、台本を読んだ時の印象は?

久保田「今回、山崎さんの作品に初めて出演しますが、何も考えずに観ていられる作品だなって思います。個性豊かな人物たちから色々な誤解が生まれるドタバタ劇で、本当に面白かったです。ただ笑いに来て欲しいですね」

寺山「山崎さんの作品は2回目ですが、山崎さんっぽさが全面に出ていますよね。ドタバタ巻き込まれていく中で、みんなが必死になって良い方向に向かおうとするんだけど、でもまた事件に巻き込まれてしまう……そういう所が好きだなぁと思いましたね」

野村「台本を読んでワクワクして、それから立ってやってみるとニュアンスとかが面白さに変わってきて、実際に身体を動かすとさらに楽しくなります」

――― 共演者には色々なジャンルから個性的なメンバーが集まり、個性的な役柄を演じていますが、稽古で印象に残っているキャラクターを教えてください。

寺山「僕はコッポラ(武子直樹)が可愛くて仕方ないです(笑)台本には無いですが、事務所的に後輩芸人というポジションだと思うので、あのてんてこ舞いでがむしゃらな雰囲気とか、見ているとそんな感情が芽生えて来ますね」

久保田「やっぱり野村さん演じる田中ですね。声質とキャラに合ったユルイ感じが(笑)すごく好きだなぁと思いながら見ています。どこか癒されキャラですよね(笑)憎めなくて大好きです!」

野村「そうだな、僕は与座くんが演じる事務所『金子興行』の社長かな。僕との掛け合いで、セリフはあるんだけどちょっとした空気感とかで面白さが出せたりするから。コメディってテンポだけではなくて間とかも大事で、ふとしたことで笑えちゃいますよね」


ビジュアル撮影でも個性が爆発、公開が待ち遠しい

久保田「顔は真面目にキメポーズで撮って、身体がふざけていたりとか(笑)ギャップがポイントです。この舞台を経験して、ギャップ感をもっと身につけたいですね。楽しく撮影できたので、出来上がりが楽しみです」

寺山「僕は台本とのギャップがありましたね。台本の印象ではガラが悪い子なのかなって思っていたら、わりとスケスケのニットを着ていて(爆笑)やわらかめの衣裳です。もしかすると悩める芸人なので、着るものにこだわってないかも」

野村「田中さんはイメージ通りかな。シャツはフリフリで、今はちょっと着ないよね……みたいな(笑)ひと昔前の人でキラキラしています。髪型もお笑いのみやぞんさんのリーゼントをイメージして撮影しましたが、ちょいダサい、抜け切れてない感じ。でも似合っていて面白かったですよ(笑)公開を楽しみにしていてください」


インタビュー写真

自分が本当にやりたい事をやるという事はどういうことなのか

野村「田中は昔売れていたのに現状は厳しく満足していないんです。この作品は『自分が本当にやりたい事をやるという事はどういうことなのか』が一つのテーマになっています」

久保田「本当は別にやりたいことがあるのに今は芸人をやっている松方、芸人をすごくやりたいのにうまくいってない菅原」

寺山「みんな、ちょっとした何かを持っていて、このドタバタをきっかけに自分と向き合い、一歩を踏み出せるのか…見届けて欲しいですね」

――― では最後に意気込みとメッセージをお願いいたします!

久保田「初めてお笑い芸人という役に挑戦します。プライベートでも芸人さんたちのコントを見て勉強して、それを役に取り込めていけたらなと思っています。後はお客様にたくさん笑ってもらいたいです!」

寺山「SOLID STARのコメディはとにかく笑えないとダメなので、稽古を頑張っています。果たして、彼らは宴会で芸を披露することができるのか!?劇場でお待ちしております」

野村「公演回数は10回です。1度観たらまた観たくなるような、そんな作品にしたいと思っています。思いきり笑いながらも、何か心に感じて帰ってもらえたらいいなと、そうなるようにみんなで頑張ります!絶対に楽しませます!」


(取材・文&撮影:谷中理音)

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PROFILE

久保田秀敏(くぼた・ひでとし)のプロフィール画像

● 久保田秀敏(くぼた・ひでとし)
1987年1月12日生まれ。福岡県出身。TVや映画、舞台と幅広く活躍中。主な出演作は、映画『新宿ミッドナイトベイビー』『ディアスポリス』、ドラマ『大奥 第二部〜悲劇の姉妹〜』『花実のない森』、TV『究極の男は誰だ!?最強スポーツ男子頂上決戦』、舞台『心霊探偵八雲』シリーズ、『私のホストちゃん』シリーズなど。

野村宏伸(のむら・ひろのぶ)のプロフィール画像

● 野村宏伸(のむら・ひろのぶ)
1965年5月3日生まれ。東京都出身。1984年、映画『メイン・テーマ』のオーディションで23,000人の中から選ばれ俳優デビュー。日本アカデミー賞新人賞を受賞。主な出演作は、映画『キャバレー』、『ゼウスの法廷』、『の・ようなもの のようなもの』、ドラマ『教師びんびん物語」シリーズ、日曜劇場『とんび』、舞台『俺達の明日』など。

寺山武志(てらやま・たけし)のプロフィール画像

● 寺山武志(てらやま・たけし)
1987年12月23日生まれ。愛知県出身。ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン 山吹中・東方雅美役で注目され、舞台を中心に活躍中。主な出演作はミュージカル『黒執事』シリーズ、『逆転裁判』シリーズ、『ラズベリーボーイ』シリーズ、美内すずえ×ガラスの仮面『女海賊ビアンカ』、『ハイスクール奇面組』など。

公演情報