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ジェイク・リー


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「プロレスは勝ち負けだけじゃない、お客さんに何をどう伝えるか」

45周年を迎える全日本プロレスのジェイク・リー選手にプロレスの魅力を直撃!

ここ数年、男性はもちろん、女性からの人気も高まり続けているプロレス。気になってきたけどまだ観たことはない、という人も多いのでは? そこで、全日本プロレスに所属するジェイク・リー選手に、プロレスの魅力から、ジェイクさん自身の目指すもの、8月の『2017 SUMMER EXPLOSION [最終戦] 全日本プロレス45周年記念両国大会 〜新たなる決意〜』について、等など……幅広く話を聞いた。【取材日:2017/7/5】


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ベルトが欲しいのではなく、チャンピオンに勝ちたい

―――カンフェティは演劇やクラシックの情報を届けるサービスですが、ジェイクさんは普段演劇や音楽のライブに行ったりされますか?
「普段はなかなかそういう時間に恵まれないですが、この前、大黒摩季さんのライブに行きました。」

―――大黒摩季さんのファンなんですか?
「実は僕はプロレス以外にスポーツトレーナーもしているんですよ。それで大黒さんのトレーナーをやっていて。それで観に行かせてもらいました。」

―――そんな意外なつながりが! ちなみにご自身でプロレスは観に行かれるんですか?
「試合は生で観るというよりは、インターネット上で観ることが多いですかね。」

―――それは忙しくて外に行けない、ということですか?
「どちらかというと…… 僕がインドアなので(笑)。出かけるのが嫌いなわけじゃないんですけど、家にいるほうが好きなんです。」

―――そうなんですね(笑)。家では何をされるんですか。
「まず絶対掃除です。僕、整体師をやっていたことがあったんですけど、そこの院長先生が「お客さんのからだを整えるやつが身の回り整えられなくてどうするの」っていう考え方で。そこの教えが染みついちゃって、今でも掃除とかマメにしちゃいますね。」

―――なんだか意外ですね!
「ほかの(プロレスラーの)方々は豪快ですよ。「行くぞ!」って飲みに行ったり。でも僕は…… 身体は大きいですけど、中身は豪快じゃないので(笑)。」

―――でもそういう性格でどうしてプロレスなんでしょうか? 家にいるほうが好きなのにわざわざ人前で戦うというのは、ストレスになりそうですが。
「最初はまさしくそうでした。僕がプロレスの道に入ったきっかけはスカウトだったんですけど、それまで全く格闘技の経験もなくて、ただ単に身体が大きい、ということでスカウトを受けて。そのとき、デビューまでこぎつけたんですけど、心が追いつかなくて、一回辞めてるんですよ。その後、整体師の仕事をしたりして。でもどうしてもプロレスのことが頭から離れなくて「このまま死んだら絶対後悔するな」と思って。それだけは嫌だって。」

―――心が折れたというのは?
「僕自身、プロレスを全く観ずに育ったので、真っ白な状態だったんです。この選手に憧れて、とか、こういう風になりたくて……じゃなくて、(スカウトされて)「じゃあ修行がてらに」みたいな感じで入ってしまった。それで実際にやってみたら……。」

―――耐えられなかった?
「ほんと、そんな感じでした。」

―――それでも約4年後に戻ってきた。どこに惹かれたんですか?
「まず一つは、けじめをつけたかった。スカウトで入らせていただいて、デビューするまでもいろんな人に支えられて、デビュー後もいろんな人に「応援してるよ」と言われて。その期待を全部裏切って、挨拶回りもせずに消えた感じだったので。それが心残りで。自分自身にけじめをつけたかったというのが一番大きかったです。次にいけないなって。」

―――でもそうやって辞めた全日本プロレスにまた戻ってくるのは怖くなかったですか?
「怖かったです。でもこの団体じゃないと戻る意味がない、と思っていました。ただ、僕が戻ってきたときは、社長が変わったり、選手も大量離脱した後で、僕がいた頃の全日本プロレスと全く違っていたので。そういう意味ではやりにくさもなかったですけどね。」


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―――先ほど「次にいけない」から戻ってきた、とおっしゃったのですが、けじめがついたら「次」にいってしまうのですか?
「いや、こうなると“(プロレスでの)次”が出てきちゃうんですよ。戻ってきてある程度戦えるようになったら、お客さんも“次”を求める。「次は何をやってくれるんだ」って。で、僕の“次”はやっぱりベルトなんです。戻ってきてやっと2年経ったくらいなんですけど、それでもお客さんが求めてるのはベルトを巻いてる姿だったりとか、次のステージにいってくれっていう。そしたら、シフトチェンジしますよね(笑)。」

―――じゃあ今は元々の戻ってきた理由というところから踏み出して、ベルトを取りたいというところにいってるんですね。
「そうですね。そしてきっと取ったら取ったでまた“次”が出てくるのかなって目に見えてるんですけど。でもそれもやってみないことにはわからないので。ここまできたらやってやるっていう気持ちです。」

―――となると、当面の目標としては「ベルトを取る」というところでしょうか。
「その言い方がわかりやすいんですけど、個人的にはベルトは“ついてくるもの”だと思ってるんですよ。だから「ベルトを持ってるチャンピオンに勝ちたい」というのが目標ですね。結局「ベルトを持つ」っていうことは、その団体を担う存在っていうことなので。責任感とかプレッシャーに負けない心の強さも必要になる。だからただ単に強いっていうだけじゃなくて、人間的に大きくないと無理だと思うので。そんなチャンピオンに勝ちたいっていうほうが僕は強いです。」

―――では、勝ってそういう存在になりたい?
「僕がその存在になってしまったら「現状維持」になってしまう。でもずっと同じようなチャンピオンだとマンネリ化してしまうから。僕が勝つなら、また違う存在にならなきゃいけない。それがプロレスの面白いところで。誰が相手でも面白い試合ができるところまでいきたいですね。」


プロレスは、勝った人も負けた人も賞賛を浴びる

―――プロレスラーの方が現役でいられる期間は、長いのでしょうか?短いのでしょうか?
「ほかの競技に比べると長くできるものだと思います。でもみんながみんな長い訳じゃなくて、“一握りの選手”になれば長くやっていける、という感じです。」

―――ジェイクさんはその一握りの選手になりたいと思われますか?
「僕は、その一握りになりたい選手の“障害”になりたいですね。僕自身はやりたいことがたくさんあるので、今はそういう風に思っています。」

―――プロレスの魅力ってなんだと思われますか?
「プロレスって他の格闘技と違って、勝った人も負けた人も賞賛を浴びるんですね。勝ち負けだけじゃないんですよ。お客さんに何をどう伝えたかがすごく重要で。勝ってなんぼの世界だと、負けた選手はどんどん引退に追い込まれていくんですけど、プロレスはそうじゃない。どういう風な負け方をしたか、そのときにどんなコメントをしたか、次にどう生かすことができるのかっていうところが大事で。」

―――でも戦うだけじゃないって、大変なプレッシャーじゃないですか?
「ある人が「プロレスは頭良くなきゃできないよ」っておっしゃってたんですけど。自分をどうお客さんに見せるかって、客観的に自分を見ないといけないし、試合中もお客さんを見ないといけない。試合が終わった後もお客さんの反応を見なきゃいけないし。それも自分の発する言葉一つで表にも裏にもなるし。」

―――でもプロレスって一人でやるものじゃないから、自分でコントロールできないところもありますよね。
「そうです。だから試合をやってるのは選手だけじゃない。そこに立ってるレフェリー、そしてお客さんの反応があってのプロレスなんです。みんなで作り上げていくものなんですよね。だからプロっていう名前がついてるんだなって僕は思っています。」

―――戦うだけじゃプロじゃないってことですね。
「そこに僕は魅力を感じるし、やりがいを感じるし。観てて飽きないんですよ。この人はこういうストーリーをつくっていくんだ、この人はこうなんだって。観てくれるファンの方々もそういう風に考えが尽きないんだと思う。リアルドラマだからハマっていくのかなって感じがします。」


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両国大会の魅力とは?

―――『2017 SUMMER EXPLOSION [最終戦] 全日本プロレス45周年記念両国大会 〜新たなる決意〜』についても伺いたいのですが、これはどういった試合ですか?
「集大成のような試合です。会場の広さも今年一番ですし、多くのお客さんが観ている中で脇役に徹する人がいるような集団じゃないので(笑)。全選手がこの試合にどう持っていくかを考えていると思いますね。」

―――どんな対戦が見られるんでしょうか?
「まだ発表されてない対戦カードが多いのですが、他団体の選手も参戦されますし、多分「こんなカードを組むんだ!」っていうような試合ばかりになると思いますよ。」

―――各選手の魅力も教えてください。
「まずゼウス選手はあの身体だけで説得力がすごいんですけど。見かけ倒しじゃなくて、スタミナもあるし、技も正確だし、お客さんを楽しませるのも上手いんですよね。ゼウスって名前、ようつけたなって(笑)。最年少の青柳(優馬)さんは運動神経が抜群で身体の使い方がうまいです。柔らかいんですよ。どのスポーツやらせてもそれなりにこなせる人だと思うのですが、それをプロレスにドッキングさせて、いろんなことをチャレンジしてるなっていう。新日本プロレスでも試合するようになったし。21歳には見えないですね。
 今度、世界タッグで一緒に戦う野村(直矢)選手は…普通だったら心折れそうなところも折れない。負けず嫌いとかいう綺麗な言葉じゃないんですけど(笑)。普通じゃ考えられないような心の持ち主です。そして宮原健斗さん。去年1年間は宮原健斗イヤーだったと思います。この人がいたからここまで盛り上がったんだなっていうのは、隣にいたので一番わかります。明るく、楽しく、激しくっていうのを持ち合わせた“陽”の選手で、初めて観た人も健斗さんを見たらみんな「華がある」って思うと思います。隣にて「俺がやってやる」っていう気持ちが伝わってきましたね。」

―――ちなみにご自身の魅力は何だと思いますか?
「ええっ!?(笑)。大きいってことですかね。こればっかりはどんな名トレーナーでも名コーチでも伸ばせないですからね。あとはそうだな、戦ってるときと降りたあとの表情の違いとか。」

―――今日のインタビューですごく柔らかい顔をされてるのでびっくりしました。
「僕、よく怖がられるんですよ。でも「違うんだよ」って(笑)。」

―――では最後に『2017 SUMMER EXPLOSION [最終戦] 全日本プロレス45周年記念両国大会 〜新たなる決意〜』についてメッセージをお願いします!
「日常では味わえないものを体験することができると思います。某ランドくらいの非日常を味わえる思うので(笑)、ぜひ観に来てください!」


(取材・文&撮影:中川實穗)

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PROFILE

ジェイク・リー(じぇいく・りー)のプロフィール画像

● ジェイク・リー(じぇいく・りー)
1989年1月19日生まれ。北海道出身。身長192p、体重110kg。得意技はキック、バックドロップ。大学時代にウェイトリフティングの実績を買われ、全日本プロレスがスカウト。2011年1月に入団するも同年10月に引退する。しかし、2015年6月に後楽園大会にて再デビュー。秋山準と組み、大森隆男&野村直矢組を相手に勝利しデビュー戦を飾る。同年12月、宮原健斗と「NEXTREAM」を結成する。