お得な公演チケットサイト Confetti(カンフェティ)

facebok公式ページへ X(旧Twitter)公式アカウントへ LINE公式アカウントへ
Confetti Streaming Theater 配信視聴チケット大好評発売中!遂にギフティング機能も追加!

PICKUP

川原一馬


キメ画像1

日本初演から約1年半、オフブロードウェイの隠れた秀作が待望の再演

短編小説のように繊細で濃密なミュージカルドラマを体感する大人の時間

 誰もが自分の経験と重ね合わせられる普遍的なストーリーを、上質な大人のミュージカルとして魅せるMusical Dramaシリーズ。その第1弾として昨年春に上演され好評を博した『In This House 〜最後の夜、最初の朝〜』が11月に再演される。
 年老いた夫妻と若いカップルが、ある大晦日の夜に出会い、代わるがわる自分とお互いの話を語り始める・・・・・・そんな4人の物語。言葉と歌と音楽が絶妙に入り組み、初演時には「ミュージカルの概念を変えられた」「人生の折に必ず思い出して観たくなる作品」と絶賛された本作について、新キャストとして参加する川原一馬が意気込みを話してくれた。


4人芝居の難しさを痛感しながらの新しい挑戦

――― ここ最近、より幅広い作品に出演されている印象がありますが、そんな中、本作への参加が決まってどう思いましたか?

「まず、4人芝居ということで“逃げ場がないな”と。ちょうど4人の芝居に出演させていただいたばかりで(『絢爛とか爛漫とか』)、“嘘をつかないでその場にいる”のがどれだけ大変かを痛感しています。ましてやミュージカルということで、僕にとって一番の挑戦になるんじゃないかと思っています」

――― 川原さんはいろいろなタイプのミュージカルを経験してきていますよね。

「初めて出演させてもらった作品からミュージカルにはすごく縁がありますが、僕自身はミュージカルの役者としてまだまだ足りないと思っています。踊ったり歌ったりすることは単純に好きですけど、今まではその“好き”という気持ちだけでやっていたところから、さらに表現の技術を磨いたり、そこにしっかり心を通す作業を去年から今年にかけて試しているところです。一人の役者として、より一層の覚悟を持って作品の中にいなきゃいけない。そういう気持ちは、年齢を重ねるごとにもっともっと深くなっていくんじゃないかと思っています」

――― そのタイミングで『In This House 〜最後の夜、最初の朝〜』という作品に出会えたのも、縁ですね。

「そう思います。初演も出演されている僕以外のお三方(岸祐二、入絵加奈子、綿引さやか)はミュージカル界で経験豊富な方たちなので、そこに僕が加わる意味というのを自分自身も感じなければいけないし、観に来てくださるお客さんにも、こういうふうに成長してきているんだなということをちゃんとお見せできたらいいなという思いもあります」

インタビュー写真

――― 作品について、今の時点でどんな印象を持っていますか?

「これから本を読み込んでいくところですが、まず、歌がとにかく難しいです(笑)。ミュージカルにもいろいろな種類がある中で、この作品は音楽がとても繊細で、それが言葉とすごくマッチしているところが多いと感じました。本をしっかり読んで筋を1本通せば、きっとメロディと感情が揃う部分がいっぱいあるんじゃないかと思います。そしてやっぱり、4人でやるということの意味を強く感じています。4人というのはとても絶妙な人数で・・・・・・芝居をするなら、3人の方が絶対的に楽なんですよ。4人は一番気を抜けない」

――― それはどういうことですか?

「こうして2人で話しているときは相手に集中していますよね。3人だと、1人に向かって話しながら、もう1人に振ったりという関係性だけでいい。それが4人になると、誰か1人のことを認識できない瞬間があるんです。だから気を張っていなければいけないし、脳が一番持っていかれるんだなと感じています。そんなふうに4人で作り上げた作品を、広過ぎず狭過ぎずの空間でお客さんに伝えられる今回の舞台は、お客さんにとっても僕らにとってもすごく上質な時間になると思います」


いろんな人に愛されている作品に加われて嬉しい

――― 初演で法月康平さんが演じたジョニー役を引き継ぐわけですが、そのあたりはいかがですか?

「彼はきっとこう考えたんだろうなということを想像した上で、僕だったらこうするというアプローチを、いい意味でやれたらなと思っています。そして、僕一人で作るわけではなくお三方との関係性で自分の役が作られると思うので、3人のリアクションを意識して僕自身のジョニーを作れたらいいなと」

――― 演出は、ミュージカルからストレートプレイまで数多く手掛けるベテラン、板垣恭一さんです。

「板垣さんの『いつか〜one fine day』(※)という作品を観させてもらったんですけど、心が揺れすぎて、ちゃんとした感想も伝えられないまま号泣して帰ったんです(笑)。そんな舞台を作られた板垣さんとご一緒するのはとても光栄です。特に今回の作品では、ザ・演劇的なところとミュージカルをどう組み合わせて演出されるのか、すごく楽しみにしています」
※Musical Dramaシリーズ第2弾。脚本・作詞・演出:板垣恭一、作曲・音楽監督:桑原まこ。2019年読売演劇大賞上半期候補作にノミネート(スタッフ賞=音楽)

――― 初演のダイジェスト動画が公開されていますが、ミュージカルと聞いて一般的にイメージする派手な演出はなく、ストレートプレイのようにも見えます。


「僕もそう感じます。だからこそ誇張した表現や見せ方をしないで、ちょっとした心の動きを繊細に作りたい。それをお客さんに見てもらう、受けてもらうというアプローチができたらいいなと思っています」

インタビュー写真

――― 生の弦楽四重奏で紡がれる音楽も繊細で、じっくり聴き入りたくなる曲調です。“歌が難しい”とおっしゃっていましたが、いち聴き手としては音楽に対してどんな印象を受けましたか?

「いや、まずは難しいなというところを抜きには語れません(笑)。台詞から歌にどうやって入るんだろうとか、いろんな課題があります。でも、ミュージカルでここまでメロディが綺麗なのにキャッチーすぎず、言葉に寄り添っている作品って決して多くないと思うんです。だから、どの曲がどうというより、言葉がすごく入ってくる作品になるんじゃないかな。それを早く理解して頑張りたいです」

――― 初演をご覧になった方の「ミュージカルの概念を変えられた」という感想も、そういうところから出てきたのでしょうね。

「1人ひとりのちょっとした心の振れ幅を、お客さんが生でしっかりキャッチできる作品なんだろうなと思うので、何て言えばいいんだろうな・・・・・・。“見て!”っていうんじゃなくて、“・・・・・・見て。”っていう感じ(笑)。そういう作品ですよね。前回出演されたお三方からも、まず最初に“これは本当にいい作品だから、好きになってほしい”と言われたんです。そんなふうに皆さんが作品を愛している、そういう組に僕も入れてもらえるというのが、とにかく嬉しいです」


役と自分が重なる瞬間が増えてきた

――― 会場となる六行会ホール、ひらつかホール(ともに東京・品川)は、生演奏も綺麗に響きそうな場所ですね。

「僕はどちらも初めて踏む劇場なので、それも楽しみです。音楽が生演奏というのも僕は初めてに近い経験なので、自分たちに寄り添ってくれたり引っ張ってくれたりというセッションのような感覚を楽しみたいです」

――― 役者と演奏者の、計8人がキャストと言ってもいいですね。

「そうですね。そんなにすごいものを生で観られるなんて……むしろ僕はお客さんとして観に行きたいくらいです(笑)」

――― この舞台を経験したことで、川原さんがどう変化するのかも楽しみですね。

「きっと、いろんな感情が生まれるんじゃないかな。ジョニー自身、大人になっていく途中の若者ということで、僕が今までチャレンジしてきたものとはまた違うものを感じられる作品なんじゃないかとすごく思います。そして、1人の女性と向き合う役も今までほとんど経験がなくて、若い男の子同士の群像劇が多かったので、そういう意味でも新しいチャレンジになるんじゃないかなと思っています」

――― 今の川原さん自身の変化と、役柄であるジョニーの変化がどこかで重なるという感覚があるのでしょうか?

「そうです! やっぱりどんな作品でも、役と自分が重なる瞬間が多い方が、お客さんに受け入れてもらえることも多いんじゃないかなと、最近気づいたんです。特に去年くらいから、演じる役が自分に合っているというか、重なるなと感じることが多くて。たぶん、人間だったら何かしら同じような体験をしているから、同じ感情になるんだろうし、きっとそれは僕だけじゃないなと(笑)。そういう感情の流れを、お客さんは一番受け入れてくれるんじゃないかと思います」

――― 川原さんにとって思い出深い作品になるといいですね。

「ありがとうございます。作る過程もすごく大変だと思いますけど、そこで折れずに、最後まで戦い抜きたいです」


(取材・文&撮影:西本 勲)


キメ画像2

PROFILE

川原一馬(かわはら・かずま)のプロフィール画像

● 川原一馬(かわはら・かずま)
1990年12月26日生まれ、静岡県出身。主な出演舞台に、ミュージカル『テニスの王子様』、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』シリーズ、手塚治虫生誕90周年記念『MANGA Performance W3(ワンダースリー)』、『宝塚BOYS』、ミュージカル『イヴ・サンローラン』、BEST OF BROADWAY MUSICAL『ALTER BOYZ 2019』などがある。今年は『絢爛とか爛漫とか』(作:飯島早苗、演出:鈴木裕美)、ミュージカル『オリヴァー・ツイスト』への出演で注目を集めた。

公演情報

「A NEW MUSICAL『In This House〜最後の夜、最初の朝〜』【六行会ホール】」のチラシ画像

A NEW MUSICAL『In This House〜最後の夜、最初の朝〜』【六行会ホール】

2019年11月20日 (水) 〜2019年11月24日 (日)
六行会ホール
HP:公演ホームページ

一般席:8,500円
(全席指定・税込)

詳細はこちら

「A NEW MUSICAL『In This House〜最後の夜、最初の朝〜』【ひらつかホール】」のチラシ画像

A NEW MUSICAL『In This House〜最後の夜、最初の朝〜』【ひらつかホール】

2019年11月27日 (水) 〜2019年11月29日 (金)
スクエア荏原 ひらつかホール
HP:公演ホームページ

一般席:8,500円
(全席指定・税込)

詳細はこちら