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吉原光夫


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『手紙』インタビューシリーズ・フィナーレを飾るのは、兄・剛志役の吉原光夫。

なぜ獄中の兄は弟へ手紙を書き続けたのか。三浦涼介と吉原光夫が演じる、兄弟の宿命 。

3回にわたり様々な視点からその全容を紐解いてきたミュージカル『手紙』。最後に登場するのは、弟の進学資金ほしさに衝動的に強盗殺人を犯す兄・武島剛志役の吉原光夫だ。弟・直貴役の三浦涼介とは今回が初共演。まったく違うフィールドを歩んできたふたりの男が交差するとき、はたして何が生まれるのか。吉原の率直な口ぶりに、傑作誕生の予兆を感じた。


インタビュー写真

涼ちゃんと僕は似た者同士だと思う。

――― 元劇団四季にして、2011年より『レ・ミゼラブル』で主役のジャン・バルジャンを演じる吉原は、今や日本のミュージカルを背負って立つ存在だ。そんな吉原が『手紙』の出演を決めたのには、他でもないチームへの信頼があった。

「脚本・作詞の(高橋)知伽江さんとは2012年にやった『モリー先生との火曜日』以来の付き合い。作品をつくっていくうちに仲良くなって、一緒に飲みに行くようになりました。そこで僕も知伽江さんも“もっとこういうことがやりたい”とかいろいろ語るわけですよ。音楽監督の深沢(桂子)さんのことは知伽江さんから聞いていて。深沢さんとは、面識はあるけれど深い話をしたことはなかったんです。だけど、僕の出演している作品はよく観にきてくださいました。そんな2人のオリジナルミュージカルに対する想いや、演劇界に一石と投じようとしている魂に、まず惹かれたんです」

――― 演出の藤田俊太郎とは、昨年、第22回読売演劇大賞において「杉村春子賞」「優秀演出家賞」に輝いた『The Beautiful Game』で出会った。

「ルーティンで作品をつくる演出家も多い中、その瞬間の自分のやりたいことに、まっすぐにがむしゃらに媚びずにぶつかっていく藤田君の姿勢に共感しましたね。ストレートプレイでは30代の演出家も活躍しはじめているけれど、ミュージカルの世界ではあまりいない。そんな中、若くて荒いけど、ミュージカルを単なるエンターテイメントとしてとらえず、きちんと最後までお芝居として通そうとする彼のような演出家が現れたことは、僕にとってすごく嬉しいことでした」

――― この3人と新しいことがやれるなら、ためらうものは何もない。ミュージカル『手紙』の世界に足を踏み込んだ吉原を待っていたのは、三浦涼介との出会いだった。

「正直、それまで涼ちゃん(三浦)のことはまったく知らなかった。写真を見て、“ヴィジュアル系だな”って思ったくらい。でも、会って、話して、飲んで、似た者同士だなって気づきました」

――― 片や俳優としてミュージシャンとして若い女性を熱狂させる三浦。片や歴史ある劇団四季で研鑽を積み、自ら「Artist Company 響人」を立ち上げるなどストイックに我が道を突き進んできた吉原。対照的に見える2人だが、その相似性はどこにあるのか。

「たぶん生きづらい人間なんだろうなと思いますよ、彼は。まっすぐで、純粋で。僕はいやらしい男だから、もうそういうところは乗り越えていると思う。だけど彼はまだそこで戦っている若き侍なんですよね。パッと見はチャラいんですけど、彼は一般的な目線とは明らかに違うものを見ている。出会えてよかったなと思っていますし、きっと今回の役は彼にぴったりじゃないかと思う」

――― そんな三浦と、複雑な十字架を背負った兄弟をつくり上げていく。

「兄弟や親子の役をやるとき、僕はただのお仕事としてじゃなく、見えない下の部分で手をつないでいるようなところを相手に求めないとできない人間なんです。だからこんなに涼ちゃんで良かったってスムーズに受け入れられているのは、僕の中でも珍しいこと。稽古場でもたぶん喧嘩するんじゃないかなと思いますよ。だけどそれでも大丈夫だって感じが、彼と僕の間にあるんです」


インタビュー写真

兄は、孤独とエゴのために手紙を書き続けた。

――― 吉原の役づくりは、実にロジカルだ。探偵のように自分で自分に質問を投げかけながら、自分と一致するものとそうでないものを見極める。そして、自分の中にないものは、他からパーツを探し出して組み立てる。本人曰く「工事のような作業」を通じて、演じる役にリアリティを与えてゆく。

「そういう意味では、今回の剛志という役に共感するところはほとんどありません。僕はもっとずるがしこい人間なんで、あんな浅はかなことはしない。もっと綿密に弟を大学に行かせるためにはどうすればいいのか考えますよ。小学生のときからそう。学校を休みたいときも、ちゃんと計画的にアリバイとか立ててた(笑)。彼はバカなんですよ。そのバカをどう演じるかが僕の課題です」

――― ただひとつ心に決めているのは、決して綺麗には演じないということだ。

「桜散る刑務所で汗かきながら弟を想像して手紙を書いてるなんていうふうに演じたくはない。それよりも、ただ自分の孤独とエゴのためにペンを走らせている方が、よっぽど人間らしいと思います。刑務所に入っても弟を想って書いているなんて思いたいのは周囲のエゴです。人はもっと自分のために生きている。兄が手紙を書き続けたのは、罪を償うことに巨大な重みを感じ、監獄の中では永遠に埋まらないであろう孤独というものを弟に埋めてもらいたかっただけなんじゃないかと思っています」

――― 贖罪でも兄弟愛でもなく、ただの自己救済。

「東野さんがこの『手紙』で書いているのは、罪を償うとか、許す許さないとかそんな綺麗事じゃなくて、巡り巡る人間の愚かさ、人生の愚かさのループなんじゃないかと僕は読み取っています。だからこの作品に答えはないし、ミュージカル化っていうとみんな戸惑ってしまう。演劇風土として、暗い犯罪モノはあんまり好まれない。もっとハッピーだったりキュンとするものがミュージカルではもてはやされるわけです。だけど、このチームはこの『手紙』をオリジナルミュージカルとして持ってきた。それ自体がロックンロールだし、勝負感はあるんじゃないかなと思います。どうなるかは知伽江さんや藤田君にかかっている。きっとすごいと言われるかひどいと言われるか、どちらか。中途半端はない。でも、演じる身としては、そういう作品に関われる方が嬉しいんですよ」

――― 吉原は、不敵に笑んで締めくくった。

「とにかく嫌な人間になれたらいいなって思いますね。綺麗に描くのではなく。もしそれを藤田君が求めてきたら、一回飲もうと思います(笑)」


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PROFILE

吉原光夫(よしはら・みつお)のプロフィール画像

● 吉原光夫(よしはら・みつお)
1978年9月22日生まれ。東京都出身。1999年、劇団四季に入団。『ジーザス・クライスト=スーパースター』『ライオンキング』などのミュージカルで、その才能を世に知らしめる。07年、退団。09年、ArtistCompany響人を創設。以後、響人本公演すべてに出演する一方、UNDERGROUND公演を中心に演出も担当する。
2011年、帝国劇場開場100周年記念公演『レ・ミゼラブル』において、日本公演の歴代最年少となる32歳で主演ジャン・バルジャン役を演じる。近年の出演作に『The Beautiful Game』『シスター・アクト〜天使にラブ・ソングを〜』『メンフィス』などがある

公演情報

ミュージカル 手紙

2016年1月25日(月)〜31日(日)
新国立劇場 小劇場
HP:公演ホームページ
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