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夏みかん

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Wikipedia

ナツミカン(夏蜜柑、学名:Citrus natsudaidai)は、日本の柑橘類の一種。別名でナツダイダイ(夏代々)、ナツカン(夏柑)ともよばれる。

名称

標準植物和名はナツミカンで、実った果実が冬を越して翌年の夏が食べ頃になることから、ナツダイダイ(夏代々)、ナツカン(夏柑)の別名がある。学名は、シトラス・ナツダイダイ(Citrus natsudaidai)という。

ナツダイダイの果実は、明治期に上方方面へ出荷する事となった際に、大阪の仲買商人から、名称を「夏蜜柑」に変更するよう言われ、それ以来商品名として命名された「夏蜜柑」の名前で広く知れ渡ったのが真相である。なお、「だいだい(漢字表記の場合は代々)」という名称には、維新後の四民平等のあおりを受けて生活に困窮した萩の士族達が末永く代々続くようにとの願いも込められていた。一方、大阪はじめ関西地方では、中風のことをヨヨと呼んでおり、「代々」が「ヨヨ」と読めることから、夏に「夏代々」を食すと「中風になる」という、誤った俗説が流れ、夏蜜柑の売上が下がったため、大阪商人は改名を勧めたという。

特徴

暖地に植栽される常緑低木で、高さは3 - 5メートルになる。葉は楕円形で先端は細く丸みがあり、葉身は厚い。葉脈は隆起して目立ち、葉縁には細かい鋸歯がある。葉柄には幅の狭い翼がついている。

花期は初夏(5月ころ)。葉腋から良い芳香がある5弁の白い花を咲かせる。秋には偏球形の果実をつける。果実ははじめは緑色で晩秋に黄色に色付くが、春先までは酸味が強く食用には向かない。そのまま冬を越して、翌年の4 - 6月ころに熟して食べ頃を迎える。

歴史

江戸時代中期、黒潮に乗って南方から、山口県長門市仙崎大日比(青海島)に漂着した文旦系の柑橘の種を地元に住む西本於長が播き育てたのが起源とされる。この原木は現存(ただし原木部分は根のみで、上部は接ぎ木されたもの)し、史跡及び天然記念物に指定されている。晩秋に果実が実っても酸味が強く、長らく生食には供されなかったが、その翌年の初夏になると酸味が減じることが分かり、明治以降、夏に味わえる貴重な柑橘類として価値が認められ広く栽培されるようになった。

山口県、特に萩市で多く栽培されている。明治期には萩藩において、職を失った武士への救済措置としてナツダイダイの栽培が奨励されており、当時植えられたナツダイダイの木が今も萩市内に多く残る。山口県のガードレールの多くが黄色いのは1963年の山口国体の際に名産の夏蜜柑の色に由来して塗り替えられたためである。

1926年の初夏に萩市に行啓した、摂政宮裕仁親王(後の昭和天皇)はナツダイダイのあまりの香りの良さに「この町には香水がまいてあるのか」と発言したとの記録がある。この香りは2001年、環境省による「かおり風景100選」に選出された。

昭和初期に大分でナツダイダイの枝変わりのカワノナツダイダイ(甘夏蜜柑)が発見され、昭和40年代から山口県以外の地域でナツダイダイからカワノナツダイダイへの栽培切り替えが進んでいる。現在「夏蜜柑」と言えば、カワノナツダイダイを指す事が多い。


 

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