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試験管ベビー



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Wikipedia

ヒトの生殖医療における体外受精(たいがいじゅせい、英: in vitro fertilization, IVF)は、不妊治療の一つで、通常は体内で行われる受精を体の外で行う方法。体外受精と顕微授精の総称を生殖補助医療技術(Assisted Reproductive Technology=ART)と呼ぶ。

受精して分裂した卵(胚)を子宮内に移植することを含めて体外受精・胚移植(IVF-ET、ET=embryo transfer)という。 胚盤胞まで成長させてから子宮内に移植する場合は、IVF-BT(BT=blastocyst transfer)という。

一般では体外授精と表記されることもあるが、これは人工授精や顕微授精などと混同したものであり、日本産科婦人科学会の用語集では「体外精」の表記を用いている。 日本語では「受精」と「授精」が、表記・音ともに似ているため混同されやすいが、英語では元々、受精はFertilization、授精はInseminationの訳であり、全く別のものである。

排卵誘発剤や外科的手法などによって所得した卵子を、体外で精子と接触させて人為的に受精を行ったのち、培養した胚(受精卵)を子宮内などに戻して妊娠を図る。

対象

通常、卵管閉塞などの器質的原因や、タイミング法や人工授精を試みたが妊娠に至らなかった場合に用いられる。通常は精子を自然受精させるが、乏精子症など精子側の受精障害がある場合には顕微授精(多くの場合、卵細胞質内精子注入法:ICSI(intracytoplasmic sperm injection))を行う。卵子を包む透明帯に問題が有り孵化しにくい時は、アシステッドハッチングと呼ばれる技術で着床の手助けをする事もある。
自然での人間の周期あたり妊娠率は平均15%前後だが、IVF-ETの場合25%程となる。

体外受精は現代では広く行われる不妊治療の一つである。あくまでも女性の卵子を使用するため、卵子そのものの老化の影響は確実に受ける。体外受精を用いたとしても、45歳を超える女性の場合、妊娠できる可能性は0.5%ほどである。しかしその実態を知らず、体外受精をすれば50歳まで妊娠は可能と考える女性もいる。

歴史

イギリスの生理学者ロバート・G・エドワーズが1978年に最初に成功し、女児(ルイーズ・ブラウン)が生まれた。エドワーズはこの業績により2010年度のノーベル生理学・医学賞を受賞した。日本では1983年に東北大学の鈴木雅洲らが成功した。

ルイーズの誕生以来およそ40年間で、世界全体としては700万人以上が体外受精で生まれた。そのうち日本人は約48万人(2015年末時点までの日本産科婦人科学会による集計)である。体外受精で生まれた人々の健康状態や生殖能力などの長期追跡調査も行われており、大きな問題は報告されていない。

開始初期の費用は、HMGと呼ばれる注射の排卵誘発剤を用い約30万 - 60万円と高額であった。近年、クエン酸クロミフェン内服錠を用いた誘発法を用い、10万円前後で治療を行う施設も出てきている。

用語

「in vitro(イン・ビトロ)」はラテン語で「ガラスの中で」を意味する。初期の生物学実験において、組織や細胞を生体内(in vivo)ではなく、ガラスの容器、例えばビーカーや試験管、ペトリ皿(シャーレ)の中で培養・実験することを言った。今日では、科学用語の「in vitro」はあらゆる生物学手法で用い、生体内ではなく生体外で行うことのうち、通常であれば生体内で起きること、を指す。
俗語では、体外受精により生まれた赤ちゃんのことを「試験管ベビー(test tube babies)」と呼ぶことがある。化学や生物の実験室で汎用される試験管状のガラスやプラスチック樹脂の容器内で受精させるイメージから、そう呼ばれてきた。しかし実際には、体外受精はもっと浅い容器であるペトリ皿を用いている。自己子宮内膜共培養という方法では、生体成分の上で培養されるが、依然、体外受精の一つの方法として考えられている。


 

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