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アカネ



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Wikipedia

アカネ(茜、Rubia argyi)はアカネ科のつる性多年生植物。分布は中国、朝鮮半島、台湾、日本。日本では本州、四国、九州に分布し、山地や野原、路傍、林の縁などでふつうによく見かけることができる。和名の由来は、根を乾燥すると赤黄色から橙色となり、赤い根であることからアカネと名づけられたといわれる。シノニムR. akane

形態

つるは長さ1 - 3mに生長し、盛んに分岐した茎は四角く細かい逆刺があり、他の草木に絡まって長く伸びる。春になると根から芽を出し、成長する。

葉は長い葉柄がついた長さ3 - 7cm、幅1 - 3cmのハート型か長卵型で先端がとがる。茎に4枚輪生するが、そのうち2枚は托葉(たくよう)が変化したもので(偽輪生)、実際は対生である。見分けるには枝分かれを見ればよく、枝が出ている方向の葉とその向かいの葉が本当の葉で、違う2枚が托葉の変化した葉である。葉柄や葉の縁、裏面の葉脈に逆刺がある。

花は夏から秋の8月 - 9月にかけて、茎の先端か上部葉腋から花序を出し、多数の淡い黄緑色の目立たない小さな花が咲く。花冠は5裂して、雄しべが5本つく。アカネの花は多数分岐した枝の先に咲く(写真参照)。

果実は球形をした液果で、晩秋のころに黒く熟して、冬にはほとんど地上部は枯れてしまう。果実は1つ、たまに2つくっついてできる。中には軟らかい果肉とやや硬い種子が一つ入っている。種子からの発芽は大体2月下旬から3月ごろ。

根は太いひげ状をしており、生のときは光沢のある赤黄色で、乾燥すると暗紫色になる。

利用方法

アカネの名は「赤根」の意で、その根を煮出した汁にはアリザリンが含まれている。その根は染料として草木染めが古くから行われており、茜染(あかねぞめ)と呼び、また、その色を茜色と呼ぶ。同じ赤系色の緋色もアカネを主材料とし、茜染の一種である。このほか黒い果実も染色に使用できるという。

現在では、アカネ色素の抽出には同属別種のセイヨウアカネ(西洋茜、R. tinctorum)が用いられることがほとんどである。セイヨウアカネは常緑で、葉は細長く6枚輪生。根が太く、アカネより収量が多い。色素の構成物質がアカネとは若干異なる。

染色用途のほかには、秋に掘り起こした根を天日で十分乾燥させたものを茜草根(せんそうこん)として、生薬に用いる。止血、解熱、強壮、利尿、通経の薬効作用があるとされ、根を煎じたものを1日3回に分けて服用される。

アカネの文化

日本では上代から赤色の染料として用いられていた。日本茜を使って鮮やかな赤色を染める技術は室町時代に一時途絶えた。染色家の宮崎明子が1997年にかけて、延喜式や正倉院文書などを参考にして、日本茜ともろみを併用する古代の染色技法を再現した。ヨーロッパでも昆虫学者のジャン・アンリ・ファーブルがアカネ染色法の特許を取るなど、近代まで染料として重要視されていた。

和歌でも「茜さす」のように明るさを強調する枕詞に用いられて詠まれ、万葉名では茜、茜草、赤根、安可根のように書かれる。アカネが登場する歌は13種あり、そのすべてが「紫」「日」「月」「照る」「昼」にかかる枕詞である。天智天皇の妃であった額田王が詠んだ、かつての夫あった大海人皇子(天武天皇)に向けて詠んだ「あかねさす...」で始まる一首が良く知られる。


 

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