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ばいきんまん(ラテン文字表記:Baikin-man、Baikinman)は、アンパンマン・シリーズに主要なメンバーとして登場する架空のキャラクター。
悪さをする黴菌(ばいきん)で、シリーズ中最も重要な敵役となっている。常に悪の側にいてブレることの無いばいきんまんは、相棒とも言えるドキンちゃんのトリックスター振りに翻弄されっぱなしだが、それでも特にテレビアニメでは共に物語の発端となるトラブルを引き起こし続け、毎度毎度最後には正義のヒーローに負けて「バイバイキーン」の捨て台詞と共に去ってゆく。アニメ版の声優は中尾隆聖。
片仮名表記の「バイキンマン」は間違い。ただし、原作者のやなせたかしは『アンパンマン伝説』等、自著でよく片仮名表記していた。
バイキン星出身の自称「天才」科学者。本作において、正義のヒーローであるアンパンマンの向こうを張る敵キャラクターで、宿命のライバル。アンパンマンを倒すために、バイキン星から赤ちゃんの時に卵の状態で地球にやってきた黴菌。映画『いのちの星のドーリィ』では、バイキン星から落ちてきた雷のエネルギーで生まれたことになっている。一人称は「おれさま」。
自ら発明したメカ(バイキンメカ)でアンパンマンに戦いを挑むが、いつも返り討ちに遭う。作者の著書によるとモデルは蠅(はえ)で、蠅の翅(はね)様の小さな翅が背中に生えていて、空を飛翔できる。しかしバイキンUFOに乗るようになって不要になり、翅は意味を持たなくなった。
劇中での役目を終えて退散する際は、「バイバイキーン」という捨て台詞を決まって吐く。後になってバイキン星からやってきて相棒のように一緒にいる女の子ドキンちゃん(■右に画像あり)にはめっぽう弱い。バイキン城を根城としており、当初は一人暮らしだったが、やがては、ドキンちゃんや、かびるんるんなどの手下と生活するようになった。ホラーマンは居候で、いたりいなかったりする。
ばいきんまんが登場することになったのは、やなせたかしが「アンパンマンに“何か”が足りない」と思い悩んでいた頃、やなせの友人だったいずみたくが演出したミュージカル「怪傑アンパンマン」が上演された時に、その観客の様子を観察していたやなせが「悪役が必要だ」と思い至ったことによる。
自身の顔を分け与える自己犠牲のアンパンマンに対して、ばいきんまんは自己の欲求を満たそうとする利己主義的行動原理を担っている。人間にも良い心と悪い心の両方がバランスを保って存在しているように、両者は「光と影」「プラスとマイナス」のような関係で片方だけでは存在できなくなっているといわれている(「#アンパンマンとの関係」を参照)。やなせは、ばいきんまんの人気について、「怠けたい、いたずらをしたいなどという人間の欲求不満を表現している。」「ばいきんまんは時にはいいこともする。悪に徹しきれないところがある。」「決してばいきんまんは死ぬことはない。人間が風邪を一度ひいて、またかかるように、やられても平気な顔をして次に出てこられる。」などと語っている。
悪魔のような黒い体に2本の角、胸に紫のボタン、矢印のような尻尾を持ち(先端は鋭利で、ロープを切ることができる。また、避雷針のように雷を寄せ付ける)、白目は薄いピンク色、歯はギザギザの形状で、舌は青く長い。手足や鼻、唇は紫色。背中にハエのような小さなライトブルーの羽があり、アニメ初期では主にこの羽を使って飛行していたが、現在は1人乗りのUFO型の乗り物「バイキンUFO」に乗っているため、ほとんど使用しない。本人もたまに羽があること自体を忘れている時があるが、飛び方を忘れてはいない様子で、現在でもバイキンUFOが無い状況などで飛行することがある。身長は角を含めてもアンパンマンより低い。
胴の黒い部分は服、胸のボタンはマイクロフォン、手足は手袋と靴ということになっているが、その上から服を着ることも多い。冬の季節になるとコートを着る。コートの色は初期は紫系のコートだったが途中から黄緑に変更されている。例外として、TV第7話B「アンパンマンとかぜこんこん」では、青いコートを着ていた。また、『アンパンマンとらーめんてんし』『アンパンマンとたんこぶまん』等では別の赤い防寒具を身に着けていた。