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谷(たに、英語: valley)とは、山や丘、尾根、山脈に挟まれた、周囲より標高の低い箇所が細長く溝状に伸びた地形。
谷は広義には周囲より標高が低くなっている地形であり、細長く溝状に伸びた低所の総称をいう。地図においては、尾根とは逆に等高線が凹状になって表れる。ただし、広義の谷は谷底が一方向に向かって低くなっている必要はない。
谷で一番多いのは河川侵食谷であり、谷は狭義には河川の浸食によりできた河谷(かこく)のことをいう。谷を流れる川のことを渓流といい、そのような谷は渓や谿とも表記され、渓谷(けいこく)ともいう。
日本の谷は一般的に低地の狭いV字谷だが、大陸には広大な低地を持つ谷が存在する。カリフォルニア州のセントラル・バレーの低地は東西100?、南北700?もあり、日本語の「谷」が持つ意味合いとはかけ離れている。
イギリスではデイル (dale) と呼ばれ、その数が多いヨークシャーデイルズ国立公園がある。
谷はその成因により侵食谷と初生谷に大別される。
侵食谷とは河川、波、風、流氷、氷河など主として流体の運動によって侵食された谷をいう。侵食谷は成因により河川侵食谷、氷食谷、溶食谷、風食谷、海食谷などに分類される。最も多いものが河川侵食谷(河谷)である。
初生谷とは侵食以外の成因によってできた谷である。初生谷も成因により変動成谷(リフト谷や断層谷など)、火山成谷(火山体間谷など)、集動成谷、堆積成谷などに分類される。
谷は構造谷、氷食谷、浸食谷に分類されることもある。