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太平洋は地球表面のおよそ3分の1を占め、その面積はおよそ1億7970万平方キロメートルである。これは世界の海の総面積の46%を占め、また地球のすべての陸地を足したよりも広い。また、日本列島のおよそ473倍の面積である。
北極のベーリング海から南極海の北端である南緯60度(古い定義では南極大陸のロス海までだった)まで、およそ1万5500キロメートルある。太平洋は北緯5度ぐらい、つまりおおよそインドネシアからコロンビアとペルーの海岸線までの辺りで東西方向の幅が一番大きいおよそ1万9800キロメートルになる。これは地球の半周とほぼ同じ長さで、地球の衛星である月の直径の5倍以上の長さである。また、現在分かっているうちで地球上で一番深いところであるマリアナ海溝は太平洋にあり、その深さは海面下1万911メートルである。太平洋の平均深度は4028メートルから4188メートルである。
太平洋には2万5000もの島がある。これは、太平洋以外の海にある島をすべて合計した数よりも多い。大部分は赤道より南にある。部分的に沈んでいる島も含めて、その数は継続的に多くなっている。
太平洋は現在プレートテクトニクスによって、長さにして1年におよそ2から3センチずつ狭まっており、面積にして1年におよそ0.5平方キロメートルずつ狭まっている。その一方で大西洋は広がっている。
太平洋の西側のへりには不揃いな海が多くある。大きいものとしてはセレベス海、サンゴ海、東シナ海、南シナ海、フィリピン海、日本海、スールー海、タスマン海、黄海などがある。太平洋は、西部にあるマラッカ海峡でインド洋 とつながり、東南部にあるドレーク海峡およびマゼラン海峡で大西洋とつながり、北部のベーリング海峡で北極海とつながる。
太平洋は、ほぼ中央を通る180度経線を境に西半球と東半球とに分けられている。東半球にある部分を西太平洋といい、西半球にある部分を東太平洋という。180度経線は基本的には日付変更線と可能な限り同一になるように定められており、両者が異なる場合も海上を通るように設定されているため、太平洋は中央部で日付変更線に分断される形となっており、東西で日付が1日違う。
日本では、日本沿岸の海域で単に「太平洋」と表記する場合、国際水路機関が1953年(昭和28年)に定義した「太平洋」(図の濃い水色部分)ではなく、北太平洋及びフィリピン海を併せた海域を指すことが多い。即ち、日本海、オホーツク海、東シナ海及び瀬戸内海は「太平洋」には含まれないことが多い。
マゼランがマゼラン海峡からフィリピンまで航海した時、その旅程のほとんどは実に穏やかだった。しかし、太平洋は常に穏やかなわけではない。多くの熱帯低気圧が太平洋の島を襲う。環太平洋地域には火山が多い。また地震もよく起こり、それに伴ってしばしば津波も発生し、多くの街や島を破壊してきた。
探検家のフェルディナンド・マゼランが、1520年 - 1521年に、世界一周の航海の途上でマゼラン海峡を抜けて太平洋に入った時に、荒れ狂う大西洋と比べたその穏やかさに、"Mar Pacifico" (マレ・パシフィクム、平和な海)と表現したことに由来する。マゼランが太平洋に入りマリアナ諸島に至るまで暴風に遭わなかったことからこのように名付けたともいう。
明代末の中国では1602年にイエズス会士マテオ・リッチが世界地図『坤輿万国全図』を作成した。この地図は世界の地理名称をすべて漢語に翻訳したものだが、太平洋全体に対する表記はなく、北海、南海、東南海、西南海、大東洋、小東洋、寧海という7つの海域名称を付けている。
マテオ・リッチの世界地図『坤輿万国全図』は日本にも伝来し、1698年頃に書かれた渋川春海の『世界図』では北太平洋に「小東洋」と記されている。幕末になりパシフィック・オーシャンの日本語訳である「太平洋」が使われるようになった。