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山本夢人・三上陽永


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26名の女優・タレントがダブルキャストで挑む女性だけの舞台

演劇界の明日を担う新プロジェクトの第1弾は、女子高生のリアルな思いと強烈な希望を描く青春群像劇

女性キャストのみで行う新たな舞台公演プロジェクト、AUBE GIRL'S STAGEが始動した。6月に上演される第1回公演では、演劇ユニット レッドカンパニーの山本夢人が脚本を、虚構の劇団の三上陽永が演出をそれぞれ担当。「これからの芸能界や演劇界を担うタレント・女優に育ってほしいという思いと、これまで抱えた悩みや苦しみを糧にして、希望や光をつかんでほしいという思い」(←公式サイトより)が込められたこのプロジェクトは、山本と三上にとっても1つのチャレンジであるようだ。


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役者を育て、さらに進化させた舞台を

――― 2人の接点は2009年、当時山本がプロデューサーを務めていた企画“アクトリーグ”に三上が参加したところから始まった。

山本「野球のリーグ戦みたいな形で役者が4〜5つのチームを組んで、即興芝居で対戦する企画だったんですけど、そのチラシを見たという三上君が、ぜひやらせてほしいと言ってきたのが出会いです」

三上「その頃、僕は虚構の劇団に入ったばかりで客演の話もそんなになかったので、自分でいろいろ出演の機会を探していたんです。もともと即興芝居が好きだったし、芝居で戦うというのも面白そうだと思って参加しました」

――― アクトリーグは2010年に終了し、山本は2011年にレッドカンパニーを旗揚げ。そこで2013〜2014年にかけて行った朗読劇イベント『星が見えるかい』の出演者として、今度は山本の方から三上に声をかけた。

三上「アクトリーグが終わってからはなかなか会う機会もなかったので、連絡をもらったときは嬉しかったです。ああ、覚えていてくれたんだって」

山本「男女1対1の朗読劇で、相手役はアイドル(秋元美咲)。日替わりで10組出るうちの最後の1組でした。アクトリーグで稽古したり一緒に飲んだりして、彼の芝居や人となりはよく知っていましたから」

三上「カフェみたいな小さなスペースで、リーディングライブって呼んでいましたよね。そこで“すごく才能がある子だから、ぜひ三上君とリーディングさせたいんだ”って言ってくださって、そんなふうに思ってくれてたんだと。それまでにもリーディングの経験はありましたが、山本さんのは普通とちょっと違って臨場感があって、目を閉じて聞くと動きが想像できるんです。それがすごく面白くて、自分で立ち上げたぽこぽこクラブというユニットでも山本さんにリーディングを書いていただきました」


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――― そのようにして繋がっていた2人がAUBE GIRL'S STAGEでタッグを組むことになった背景には、「若い役者を育てたい」という山本の思いがあった。

山本「アクトリーグのときもそれを意識していましたし、今やっているレッドカンパニーでも、名もない役者を集めて僕が育てるんだという信念を持っています。僕なんかがこういうことを言うのはおこがましいですが、ずいぶん前から演劇界で若い人たちの息がすごく短くなっていると感じていて、若くて面白い子たちが出てこれるチャンスをもっと作りたいと思っていたんです。そういう場として作ったのがレッドカンパニーで、割と評判も良く、劇場も少しずつステップアップしてきました。それをさらに進化させて、見せたいものを特化しつつ、ショーアップした形を作ろうと考えたのがAUBE GIRL'S STAGEです。そして三上君は、すごく後輩の面倒見が良くて、周りを見ても下の子たちがすごく慕っている。そういうところを彼に任せたいと思ったんです」

三上「そんなに慕われてましたっけ?(笑) 確かに僕は教員免許も持っているくらいで、もともとそういうのは好きなんです。若い子たちを育てていきたいという山本さんの情熱が素敵だと思ったし、僕自身、これから新しいものを作っていこうと思っている人間として噛み合うものを感じました。それに、虚構の劇団に入ったときからずっと演出はやりたいと思っていて、ぽこぽこクラブでも演出をさせていただいたりしているので、断る理由は何もなかったです」


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女性だけのパワーを信じてみたい

――― そんなAUBE GIRL'S STAGEの大きな特徴となるのが、冒頭にも触れたとおり女性キャストのみで公演を行う点。出演者はすべてオーディションで集められ、2チーム制による上演となる。

山本「僕が書いてきた作品の主人公がほとんど女の子だったというのと、最近の女性アイドルブームに起因しているかもしれません。今は女の子の方が男よりも元気があるような気がするので、女の子たちだけの方がパワーが出るんじゃないかと思ったんです。2チーム制にしたのは、“育てる”という意味合いもあります。自分も養成所の卒業公演がダブルキャストで、別班の子が面白くなると焦りましたから(笑)。お互いの切磋琢磨感というか、ライバル心みたいなものが良い方向に行けばいいなと思っています」

三上「外部で演出をするのは初めてで、それがいきなり女子だけのダブルキャストというのはちょっと不安もあります(笑)。でも、僕自身すごく有名な演出家でも何でもないし、周りからしたら“お前、役者やってたじゃん”って感じだと思うんですよ。だからこそ僕は役者の気持ちもわかるし、雑草魂もわかるというところで、ちゃんとコミュニケーションをとっていきたいです」

山本「女子を統率するというのはどういうことなのかを知るために、女子バレーボールやなでしこジャパンの監督の話を読んでいるんです。女優さんたちには気持ち良く能力を発揮してもらいたいので、プロの方はどういうことを心がけてやっていらっしゃるのかを研究しています」



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――― 第1回公演『光射す場所へ歩く君たちへ』は、さまざまなタイプの女子高生たちが2泊3日の夏合宿を過ごす様子を描く青春群像劇。

山本「僕がレッドカンパニーで書いている作品は、何かにつまづいてもう駄目なんじゃないかと思ったところから人生を再生していったり、きっかけを掴んで光が見えたところで終わっていくようなものが多いんです。それを若い女の子たちでやるとしたらどういうシチュエーションがいいのかを考えつつ、エンターテイメントのことも押さえなきゃいけない。そのバランスを考えながら、三上君からもアイディアをもらって作っています」

三上「もちろんいい舞台にしようと思っていますけど、山本さんがすごく長いスパンで考えてらっしゃるので、失敗を恐れて守りに入るのではなく、いろいろ攻めていけそうだなという気持ちはあります。“ああ面白かった”でパッと終わっていくのは嫌だし、だからと言って、お客様に考えることを強いる作品は敬遠される。それぞれの良いところを取っていきたいって、今すごく思っています」

――― 共に熱い志を持つ2人が挑戦する、次世代の演劇界を拓く試み。音楽を劇団鹿殺しのオレノグラフィティが、振付を泥棒対策ライトの下司尚実が担当するのにも注目したい。

山本「女性だけということで作る世界が限定されるという難しさはありますが、若い女の子だけでやります!っていう公演のパワーを、ちょっと信じてみたいんです。女性だけで舞台をやる団体さんはいくつかありますけど、AUBE GIRL'S STAGEではどちらかというとファンタジーよりもストレートプレイというか、等身大の彼女たちを描くことに特化したい。その方が、みんなの良さを活かせるんじゃないかと思っています。まずはそこからスタートして、どんなものができるかというチャレンジですね」

三上「女子を26人もキャスティングするなんて、僕だったら絶対思いつかないことをこういう形でやれるのが、とても嬉しく思います。オレノグラフィティの音楽はすごく好きで、ぽこぽこクラブでも使っていますし、下司さんはNODA・MAPでも活躍している本当に才能豊かな方。照明と音響も第三舞台でずっとやっていた方なので(坂本明浩、堀江潤)、そういう1つの時代を築いた人たちが持っているものを吸収しながら、新しいものを作っていけたらなと思っています」


(取材・文&撮影:西本 勲)

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PROFILE

山本夢人(やまもと・ゆめと)のプロフィール画像

● 山本夢人(やまもと・ゆめと)
1977年12月6日生まれ、兵庫県出身。1997年『スポットライトをあびる時』で舞台デビュー。その後上京し、スーパー・エキセントリック・シアター研究を経て劇団次元☆爆弾(後にSwanky Riderへ改名)を主宰。2006年に先駆舎主催の即興イベント「アクトリーグ」に演出家として参加し、後にプロデューサーとなる。2011年からはレッドカンパニーを立ち上げて活動中。

三上陽永(みかみ・ようえい)のプロフィール画像

● 三上陽永(みかみ・ようえい)
1983年6月12日生まれ、青森県出身。東京経済大学コミュニケーション学部卒。鴻上尚史主宰・虚構の劇団に旗揚げ準備公演から参加。2008年には同団員と演劇ユニットぽこぽこクラブを立ち上げる。舞台をメインに、テレビやラジオでも活躍。今年は虚構の劇団番外公演・虚構の旅団『青春の門〜放浪篇〜』、KOKAMI@network『イントレランスの祭』に出演。

公演情報

「光射す場所へ歩く君たちへ」のチラシ画像

AUBE GIRL’S STAGE
光射す場所へ歩く君たちへ


2016年6月8日 (水) 〜2016年6月12日 (日)
テアトルBONBON
HP:公演ホームページ

・全席自由(前売):4,000円
1,000円割引!4,000円 → カンフェティ席3,000円!(税込)

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