お得な公演チケットサイト Confetti(カンフェティ)

カンフェティカードに入会して、プリシラの世界を旅しよう!キャンペーン

PICKUP

J-journey


キメ画像1

ファッションと演劇のコラボレーションに挑戦

「命をかけてます」小池樹里杏が描くSF作品は"娯楽演劇禁止令"が制定された未来

「演劇の在り方を変える」ことを目指す若手エンターテイメントクリエイター集団『J-journey』。イベント企画や舞台制作など毎回新しいアプローチで作品を創ってきた彼女たちの舞台最新作は、2018年3月に超人気クリエイターを巻き込みアートな舞台を上演する。物語は表現の自由が制約された“娯楽演劇禁止令”ができた世界を生きる、若者の葛藤と成長を描く。また本作の上演方法としてクラウドファンディングを立ち上げ、全員が全てをさらけ出す覚悟と意識を持って全力で挑んでいた。


インタビュー写真

全く盲目な状態で進んでいく感じは見ているだけでも面白い

小池「私達はいつも舞台をやった事が無い人たち、ダンサー、シンガー、マジシャンなどを巻き込んで作品を創っています。今回はファッション系クリエイター矢後さんとコラボレーションします。物語の世界観としては、スマートフォンのSiri(シリ)が身体に埋め込まれているイメージで、自分の情報をどう守っていくかもテーマになっていますね」

――― このファッションと演劇コラボレーションのきっかけは?

小池「矢後さんは、前作の舞台『ここだよ。』のグラフィックを作っていただいた方のご紹介がきっかけです。ものづくりについてお話ししまして『面白い事がやりたい』から始まり、私からの猛烈なオファーをさせて頂き今回の舞台の制作チームに矢後さんをお迎えする事が出来ました!」

矢後「普段はグラフィックビジュアルが多いので演劇関係は初めてですね。とてもタイトルが強いので、ビジュアルは弱い方がいいと思ったんです。儚くてなくなりそうな特定できないある時代に強い人達が生きている。その方がタイトルが強く見えるのではないかと思ってチラシの世界観にしました」


インタビュー写真

――― クラウドファンディングで舞台を作る団体はあまり見かけないように思いました。

小池「20代前半の女性達だけで舞台を創る団体はあまり無くて、どうやって自分たちの事を知ってもらえばいいのか、バジェットが無いスポンサーもない、でもやりたい想いを買って欲しいという所から、今はクラウドファンディングと言うシステムがあるなと。いろんな人に知ってもらいたいですし、自分達が数字をしっかり残して挑戦して行かないとダメだと思いました。クラウドファンディングは達成率もあり、記録がわかりやすくサイトに掲載されるので残していくべきだと。舞台をやるにはこうで、これだけ毎回お金がかかります、というのをプレゼンしたとしたら、もしかしたら企業さんが参加してくれかもしれないとか、今後につながるようにやっていきたいと思っています。ヨーロッパの絵画を買って援助する方法があるように、頑張っている人たちが今の世の中多いので、それをインターネット上に出してもいいのではないか、ネットを通じてファウンダーになってもらいたい!そして、『こんな子達がいるよ』と知ってもらえたらという思いからはじめました」

――― 夢を売る舞台裏、舞台制作費の内情はなかなかオープンにするものではない風潮がありますが、全てを自分たちが背負い、全員が数字を意識するところから始まっているのですね。

小池「そうですね。私はみんなを巻き込んでいるので、樹里杏の考えはこうなんだと会うたびに会議などで共有してきました。もちろんメンバーのみんなは、初め戸惑ったと思います」

――― それに共感して集まり結束している、素敵ですね。

小池「『そんな事を考えているなら協力するよ』と矢後さんをはじめ、各界の専門の方からご協力いただき、応援メッセージもいただけるのは、想いが伝わったと感謝しています。あきらめずにやっていくことが今の私達にできることではないかと思っています」

矢後「彼女たちは初めての事を手探りでやっていて、ビジュアルを作る時も『感材費ってなんですか?いくらかかりますか?』みたいな感じで、それでも挑もうとするパワーは若い人にしかないので尊敬します。僕は広告の仕事をして10年になりますが、経験を重ねて行くと推測できるじゃないですか。そこで安心できるから進んで行けますが、全く盲目な状態で進んでいく感じは見ているだけで面白いですよね。クラウドファンディングから見てくれている人は舞台を観た時の感じ方も違うんだろうな」


インタビュー写真

初めの4ページくらいを読んで号泣

――― 本作はAIロボットのKibiroも登場するSF作品とのことですが、脚本の印象など教えてください。

田中「去年1月の舞台をオファーしてくれた時に、居酒屋で一緒に台本を読んだんです。隣で号泣して(笑)その時初めて出演しましたが、それ以来とても彼女の作品が好きです。女性が書いているからか、メッセージ性があって強いけれど、どこか儚くて切なくて綺麗なんです。なぜその言葉を選んだのだろうとか、言葉の組み合わせも好き。今回も台本が出来上がる前に初めの4ページくらいを送ってくれて読んで号泣しました。樹里杏の頭の中で思い描いてる世界観はとても共感できるので、今から本番が楽しみです」

木部「私も4ページを先に読みました。普段台本を渡された時に泣いたりしませんが、はじめて泣きそうになって、その気持ちをすぐに連絡しましたがスルーされたことを思い出しました(全員笑)樹里杏がどうやって脚本を書いているか聞いてはいましたが、これは最初から泣きながら書いたんだろうなって。自分の全部を引きずり出して書いていることがとても伝わってきて心を掴まれましたね」

妹尾「私は樹里杏さんの舞台は3作目です。SFの台本だったので用語がよくわからなかったのが一番最初の印象です。何度か読んで全体をやっと理解できました。樹里杏さんの心はプロフィールを読むより、台本を読んだ方が見えるというか、樹里杏さんを思い浮かべながら読みましたね」

小池「やはり自分の経験を引きずり出さないと伝えていけないと思っています。人に向けて書く意味がないなと。嫌で恥ずかしいし書きたくないけど、でも台本は言葉にしないと伝わらないので。どう表現するか、どう相手にぶつけてどう返ってくるかわからないけど正解はなくて。受け取り側で言葉は変換されるので、それも楽しめるように書きました。恥ずかしいですね…」

矢後「みんなの前は照れるね。僕も少しだけ読みましたが、見所は“LEV”という全てをコントロールしている人工知能システム(次世代人工知能デバイス的なもの)みたいなものがあって、そのLEVがとても大事なキャラクターだよね。 映画でいうと『2001年宇宙の旅』や『her』に出ている様な人工知能型OSで人間らしいキャラクターがありますが、それとはまた違った読後感を残せるのか?というのがこの舞台の超えなければいけない山かな。そのシステムとのやり取りで面白いシーンがあるので、そこは見所だと思いますよ」

小池「第4次産業革命、シンギュラリティ(技術的特異点)という世界観を意識しています」


インタビュー写真

舞台という所で思い切って生々しく

――― 役どころ、見所や挑戦を教えてください。

田中「私は日向起結(ひなたきゆ)という2045年を生きている感情を抑制された女の子を演じます。私自身が感情を表に出す人間なので、感情を出す駆け引きが面白そうです。友達と一緒にいて楽しかったら笑いますし悲しかったら泣く。今できている普通の事ができない苦しさや自分との闘いがあるので演じる事が楽しみです」

妹尾「星乃風那(ほしのかざな)という役でこの物語の全体に関わります。色々な人の想いを背負っているので、どうやって言葉にしてキャストと観ている人に届けられるか、それを大事に考えて演じたいと思います」

木部「私の役は花岡知代(はなおかちよ)と言います。抑制された世界に生きるのに恋人がいます。こういう場合、感情はどうなるのだろうと、今の時点ではまだ混乱しています。どこまで“好き”の気持ちを抑制しているのか、それとも“好き”ではないのか、どう見せようか今考えている所です」

小池「友情申請が80%を超えれば恋人申請ができ恋人になれる世界なんです」

木部「好きでなくてもレベルを上げれば申請できてしまう。これが未来の恋愛の形なのか、これからもっと突き詰めていこうと思っています」

小池「冬月綾人(ふゆつきあやと)という少女を演じます。綾人はLEVの世界に疑問を持っていて、なぜならお金がないという理由で最新のLEVを手に入れることができないから時代遅れなんです。携帯電話でいうとガラケーで満足していてスマホを最新機種にしていない。どんどん機種変更していく事に疑問をもっている少女です。そこで“娯楽演劇禁止令”という表現の自由を奪われますが、その理由は国民全員が人工知能を付けてアドレナリンを上げすぎると犯罪が起きるという理由で、アドレナリンを制御されているんです。お芝居をすると、役どころによって制御できなくなってしまうんですね、なので国家資格を持った人だけがお芝居をしていい世界。『お金のない人種は感情で遊ぶな』みたいな法律がある世界なので、それに対しても疑問に思って生きています。古くて遅れている人とは誰も友達になりたくないから友達はいない。新しいものが好き、最新がいい、最新が美しいというそんな時代の中、自分の人生と向き合う入口を見つけて一つの事件に飛び込み、なぜ“娯楽演劇禁止令”が制定されたのかを探しながら成長していきます。
 この物語は他人事ではないお話です。こういう時代になりえる可能性が大いにありますし、情報の中で踊らされるような、みんなも気が付かないうちにそうなっている近しい部分はもうすでにあると思っています。SFとはいえどもすごく身近に感じて欲しいです。あとは表現の自由について、日本では(映像で)喫煙シーンはやれないなど色々制約があり、それを疑問に思うこともあります。だからこそ思い切って生々しく私達20代のクリエイターに起こった出来事を表現します」


インタビュー写真

ビジュアルのこだわり

矢後「このビジュアルはたくさんの人が重なっていますが、主人公の綾人にフォーカスされています。高校が舞台のお話なので色々な人がわーーといる中にひとりだけ素顔でいる綾人を表現しました。主人公が持っている感情や埋もれている社会などを視覚的に伝えられるような感覚として残るものがいいなと思って、未来の高校の制服で白はやはり抑制の色になっています。制服のディテールはここからはわかりませんが、セーラー服をベースに修道女の雰囲気を入れていまして、制服はルールのメタファーで、修道女は抑制のメタファー、その2つが入ると凄く舞台で引き立つのかなと。
 あとは動いた時の綺麗さも演出できたらと思って、ドレープ感のある綺麗な衣裳にしています。そして文字の位置にもこだわっていて、ギリギリのところに組んでいます。タイトルの言葉って、ギリギリ生きていて崖っぷちの人がいうセリフじゃないですか。そこから端っこに入れて、どういう状況でこのタイトルを言うんだろうというイメージを強めの文字を選んで視覚化してみました」

――― それぞれのキャラクターでこのタイトルを言って欲しくなりますね。キャラクターのギリギリ感や、感情の叫びのような……。

矢後「言うシーンあるよね」

小池「実はあります!そこも見所です」

矢後「アートディレクターがプロジェクトの核心まで入り込み、しっかりと役割を果たしている舞台や映画は少ないですが存在します。それは視覚的な情報が整理されていて、気持ちが変わる時に光がフワッと明るくなるとか、そういう部分が演出の一つです。あとは映像を使ったりもして、例えば爆発するシーンで大きな音や煙を出すのではなくて、逆に静かな方がニュアンスが出るとか、アートディレクターが入ることで精密に表現される部分があると思っています。そこをやっていきたいですね。光や影、映像の演出をうまく伝達できるような舞台にしたいと思っています」

田中「身近に感じられるものが詰まっているので、何かを感じ取って何かを持って帰って欲しいです。そういう作品になっていると思います。観たとき自分の人生と向き合えるような心に響く舞台です。ぜひいらしてください」

妹尾「大浦龍宇一さんほか、とても素敵なキャストの方々が出演いたします。私達も負けないように爆発してJ-journey4人の挑戦を間近で見てもらいたいです」

木部「きっと心を掴まれる作品だと思っています」

小池「命をかけています。是非劇場でお待ちしております!」


(取材・文&撮影:谷中理音)

キメ画像2

PROFILE

小池樹里杏(こいけ・じゅりあん)のプロフィール画像

● 小池樹里杏(こいけ・じゅりあん)
1994年1月21日生まれ、東京都出身。J-journey主宰。16歳から芸能活動をはじめ、映画・ドラマ・舞台出演の他、MCや音楽活動など幅広く活躍中。2013年『J-journey』を旗揚げし舞台の脚本・演出も手掛ける。近年の作品に、映画『東京喰種トーキョーグール』、ドラマ『雨が降ると君は優しい』、舞台『ここだよ。』脚本/演出/出演、舞台『綿の味』脚本/演出/出演などがある。

木部佳菜絵(きべ・かなえ)のプロフィール画像

● 木部佳菜絵(きべ・かなえ)
1992年3月8日生まれ、東京都出身。脚本家・演出家・女優。CM・映画・ドラマのほか、出演多数。 LIVEイベントや朗読劇などの主催も手がける。代表作品に、NHK大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』、テレ東『マジすか学園2』など。また脚本の代表作品には舞台『かいじゅうたべな?』がある。

田中千尋(たなか・ちひろ)のプロフィール画像

● 田中千尋(たなか・ちひろ)
1992年11月17日生まれ、東京都出身。舞台出演の他、TVや雑誌、衣裳アシスタントや演出助手など幅広く活躍中。代表作品にCM『Facebook日本版第一弾』、バラエティ『アカデミーナイト』、雑誌『あそびと環境0.1.2歳』、他舞台多数出演。

妹尾瑞花(せのお・みずか)のプロフィール画像

● 妹尾瑞花(せのお・みずか)
1994年8月17日生まれ、東京都出身。21歳から芝居を始め、22歳で初舞台を踏む。うまく言葉では伝わらない若者達の葛藤や不安、その輝き全ての瞬間を伝える為、ポートレートやポエムの創作も行う。近年の作品に、舞台『ここだよ。』など。

矢後直規(やご・なおのり)のプロフィール画像

● 矢後直規(やご・なおのり)
1986年生まれ、静岡県出身。アートディレクター・グラフィックデザイナー。武蔵野美術大学を卒業後、博報堂勤務を経て、2013年より株式会社SIXに所属。ラフォーレ原宿、FINAL HOME on air、CDジャケットなどの広告やビジュアルなどを手がける。東京ADC賞、D&AD金賞ほか受賞歴がある。

● J-journey
若手エンターテイメントクリエイター集団。「演劇の在り方を変える」ことを目指す。様々なクリエイターとコラボレーションし作品を生み出し続けている。

公演情報

「ヒット撃つまで僕達は死ねない」のチラシ画像

J-journey
ヒット撃つまで僕達は死ねない


2018年3月14日 (水) 〜2018年3月18日 (日)
中野ザ・ポケット
HP:公演ホームページ

全席指定:4,500円(税込)

詳細はこちら