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キムラ真・柏木佑介・松本祐一


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新体制のナイコンが仕掛ける新ジャンル公演

歌と祭と演劇をMIXした”チャカポコ音劇”

2007年に旗揚げ、キムラ真主宰のナイスコンプレックス最新作『YAhHoo!!!!』は、災害で誰もいなくなった福島県浪江町を舞台に、主人を待ち続け妖怪になってしまった犬・ヤンスケを通して、妖怪と人間の友情や愛情、戻る事の難しさや葛藤を歌と音楽でファンタジックに描く。


インタビュー写真

特定の状況に置かれた人間の心の葛藤をそのまま展示するように描く“行動展示演劇”

――― これまで「考えてもらう」ではなく「知ってもらう」をコンセプトに“行動展示演劇”を提案、多数の作品を届けてきた「劇団ナイスコンプレックス」。結成11年を迎えた彼らの掲げる新体制とは。

キムラ「劇団が次の10年に向けてどうなっていきたいのかを真剣に考えた時、それぞれがシンプルに“一番やりたいことをする”“楽しいことをやろう”にたどり着いたんです。
『どうしたい?』『歌いたい!』『お祭りが好き!』『踊りたい!』
そこを原点に始める。そうすると意識も役割もどんどん変る。それから新メンバーも加わり、それが新体制ですね。そんな中でぜひ一緒にやりたいと思った役者さんが今ここにいます!」

柏木、松本「ありがとうございます!」

――― この物語は震災のその後を描いていますが、“妖怪と人間”ここまでファンタジーは初の試みでは?

キムラ「もともと擬人化はやっていて、“赤ちゃんポスト”とか“君が代”を擬人化した作品があるんですね。 今回は自然現象とか人間じゃないもの、妖怪がいてもいいんじゃないかなって。むしろそういう題材を扱いたいなあと思っていて、自然と人間をつなぐ間のものとして妖怪が浮かんだんですよね。今まで仙台と岩手を舞台でやって、今回最後に福島をやろうと思った時に、福島から人間がいなくなって動物たちが死んでしまった、かわいそう悲しいで終わるんじゃなく、その先ってないのかなと。人間が戻ってくる前に誰かがずっと待っているよって」


一緒に作りたい、もっとそれを出したいと思った

キムラ「今回は久しぶりにあて書きをしています。今作のヤンスケという主人公の犬はとっても無邪気に見えませんか?」

――― 柏木さんは犬派だなと感じました。

柏木「(笑)よく言われます」

キムラ「『止まれない12人』という作品を一緒にやりまして、去年は劇団員以外で一番一緒に過ごしたかも。歌も踊りも大好きだよね!」

柏木「好きですね!でもここで言っておきたいことがあります!歌は好きですが得意ではないですからね!」

キムラ「舞台『黒薔薇アリス』の時も、暇さえあればタップを踏んだり歌ったりしていて、アップの時も歌を歌っていたので、なんで佑介のこんなに得意な分野を使っていないんだろう?て思って今回につながります。佑介はすごく器用でセンスがある役者さんです。お芝居がものすごく好きと感じるんですよね、目をキラキラさせてしゃべるんですよ。そういう方って意外と少ないんです。一緒に作りたい、もっとそれを出したいと思って一番初めにお声掛けしました」

柏木「色々な舞台をやってきましたが、キムラさんは僕が知らない僕の引き出しを開けてくれるんです。僕ってこんなことができたんだと。キムラさんは気が付いてずっと稽古中にくすぐり続けるんです。初めは分からなくて聞いても、その答えは口では教えてくれない、という意地悪な演出家です(笑)。板に上がるまでにはその引き出しにあるものを僕に見つけさせてくれるので毎回とても勉強になります。今回も新たな知らない引き出しが増えるのではないかと楽しみにしています」

松本「僕はナイコンさんに出演するのは5年ぶりになります。キムラさんとは極上文學『銀河鉄道の夜』で出会いましたが、当時はまだアンサンブルとして出演していて、今回は今までとは違う自分を出そうと思います」

キムラ「あれからお互い色々な活動をして、まっつんは今人気作品にたくさん出演していますね。今回この2人が物語の中心になります。佑介のヤンスケの方が大人でいいなと思っていて。そして色んなことに迷っていて模索している、誰かにポンと背中を押されることを待っている、このまま進めば何か答えが見えるのではないか…というのが今回まっつんに頼んだ役どころです。ぴったりだと思っています。今回歌があるんですけど、まっつんは歌があまり得意ではないと思われているみたいなんですよね」

松本「歌を歌う役は今までありますが、周りのレベルが高すぎてですね(苦笑)」

キムラ「まっつんは元々の声がとても良くて、歌も素敵なんです。だから思いっきり歌わせようと思っていて、音楽で通じ合うみたいな。ミュージカルではなくて、楽しい時に人は歌うじゃないですか、お祭りでも歌うでしょ。妖怪と人間がつながるために歌を使います」

松本「全力で歌わせて頂きます!キムラさんは新人の頃から僕のことを見てくださっていたので、僕のいいところも悪いところも全て知っている。5年ぶりにナイコンさんに出演するので今まで離れて培ってきた部分や溜めてきた部分をぶつけていければいいかなと。そして受け止めてくれる、そこからまた広げてくれる所だと思っているので全く不安はありません。今回は色々な実験もできそうで、これもまた挑戦だなと思っています」

キムラ「僕から見た二人が今回のキャラクターだから、そこのすり合わせが難しいかもしれません」

柏木「そこが楽しみですよね」

キムラ「ウチのお芝居はストレートでベタでピュアなんですけど、僕はそれが一番難しいと思っていて、おそらくそこでぶつかると思うんですよね。嘘をつかないということを目指しても、お芝居は嘘じゃないですか。でもウチは実際にあった出来事とかをモチーフにしているので、ご本人様がいて、その人たちが見た時にどう思うかとか、抱えながらやっていただくので、単純なことが難しいんだなあと感じるとおもいますね、楽しむって難しいよね」


インタビュー写真

チャカポコ音劇とは

キムラ「僕は『ドグラ・マグラ』(探偵小説家・夢野久作の代表小説)が好きなので、答えはなくて、とにかく楽しいことを吐き散らすところからチャカポコとつけました」

――― 音楽を極上文學の橋本啓一さんが担当されますが、やはりジャズに?それとも全然違うジャンルに?

キムラ「今作は日本の作品で田舎にあるレストランに出てくるビフテキとか、そんなイメージです。洋食だけど日本人が好きな味。橋本さんはジャズピアニストですので、ジャズで培ったものを日本人が好きな音楽にしてくださいとお願いしていて、ちゃんと答えてくださって、そこも見どころになると思います。世界観は優しくて美しくて温かいものになると思います」


――― 今回のテーマと挑戦を教えてください。

キムラ「僕は仙台出身で震災の時テレビを見たら実家が流されていて、次の日には仙台に入って見てきたんですね。それをずっと追ってきて、その時に東京でやっているものは可哀想とかばっかりで、そうではなくて。いつどうしたら被災者じゃなくなれるのかなと。そういう事をいつも思っていて、自分が変わらなくてはならないのに。
 今作の浪江町という所は津波がかぶっていなくて原子力の問題で強制退去させられています。今までやってきた所は津波がかぶったからゼロに戻ったんです。そこに新しいものは築かれている。でも浪江町は帰ってきてもいいよと言われても6年前のままなんですよね。荒れ果ててでも崩れてなくて、でも放射能が若干残っていてそこに新しい命を抱えた人は絶対に行けないし、こっちも生活があるから戻ることもできない。じゃあここにどうやったら人が戻って来れるのか、どうやったらそれをみんなが知ってくれるのかな、というのが今回の最大の僕のテーマです。
 そして今回やろうとしているのは、舞台と客席の境界線を無くしたい。例えばあるシーンでヤンスケが『ヤッホー』とずっと呼び掛けて、妖怪たちが帰ってきてよと言った時に、200人のお客さんが全部舞台上に行くことができるのか、その時こっち(客席)は誰もいない漆黒になる、そこにまっつん演じる浜花が一人立っているみたいな。とても無理じゃないですか、でもその奇跡より浪江町に人が戻ってくるってもっと難しいんですね。この小さな奇跡を起こせたらその可能性も見えてくるんじゃないかなと。分けられてこっちは違う世界だと思っている人たちに、同じことなんだよって。立ち上がってここに来ることができるのか、それが僕の中で今回の挑戦。できるかどうか達成ではなくて挑みたい。戻りたくても戻れない人達の壁を破りたい」


楽しんでもらいながら知ってもらいたいんです

キムラ「今、浪江町は日本ではないみたいな場所になっています。ドキュメンタリーとかそういうのではなくて、シンプルに知ってもらいたい、楽しんでもらいながら知ってもらいたいんです。舞台ですごくいい時間を過ごした、面白かった、あれ?何でこのことを知っていたんだっけ?行かなくっちゃ!調べなくっちゃ!てなればいいなと」

――― 確かに海の方はどんどん変わって行くのでメディアでも取り上げられやすいように思えます。山の方は取り扱われていないイメージです。

柏木「キムラさんの話を聞いて素敵だなって思ったんです。楽しかったな、あれ何でこんなことを知っているんだろう、調べてみようという感覚。僕は、舞台はお金を払って時間を費やしてそこに来てくれたお客さんが楽しくなきゃ意味がないと思っていて、僕らが演じる上でこれを考えるのと押し付けるのは違うと思っているんです。ここで楽しい時間を過ごしてもらって、ふと何でこんなことを知っているんだろう、気になるなあ、ちょっと興味が湧いたなくらいの第一歩を踏み出せてもらえたら僕らは幸せなのかな、きっかけになったら。そんな風に2時間を過ごせてもらえたら嬉しいですよね」


インタビュー写真

松本「僕らが楽しんでなければお客さんは楽しめなくて、お客様は空気に敏感ですし、僕らが疑問に思っていたらお客様に伝わってしまうので、全力で楽しんで見せていけばお客様は自ずとついてきてくれるんじゃないかなと思っています。僕のキャラ設定で人を信じられないというところがありました。それが物語でどう関わってくるのかまだ分かりませんが、この役でできる“違う熱さ”を出していければいいかな」

キムラ「『YAhHoo!!!!』はやまびこです。どうやったらここに戻ってくるのかな。あの山の向こうに『ヤッホー』って言うと『ヤッホー』って帰ってくるんだよ。あの向こうに絶対ご主人様は人間はいるんだ!……だから『YAhHoo!!!!』なんです。そして『YAhHoo!!!!』に込められた意味も楽しみにしていてください。
 いろんなお仕事を頂いてたくさんのステージをやらせていただいていますが、そこはチャレンジの場所ではないと思っています。でも劇団公演はオリジナル作品なので、全部を自由に好きにできます。変な話、失敗してもいいんです。できないことがあっても、思い切り振り幅が外れても僕はそれを治せるので、そうすればよりみんなが上に個人個人で上がれると思うんですよね。それが劇団の素敵な部分だと思うんです。その分手探りで協力してもらうことは増えるけれど、そこの楽しみもみんなに体験してほしいなと」


妖怪と人間が半々、その世界を同時進行で描きます。お互いがお互いを求め合う、そんな物語

――― 他のポイントとなるキャラクターについても教えてください。

キムラ「ヒデ(足立英昭)は猿の役です。人間に飼われていましたが人間がいなくなって唯一生き残っている。だからこっちも見えるしそっちも見える。人間に捨てられたと思っている憎悪、でも嫌いになれない、ヤンスケとは対局に居る存在です。ヒデはとてもまじめですが悪役も似合う役者で、今回そういう部分も出そうと思っているので新しい魅力をお楽しみに。妖怪と人間が半々、その世界を同時進行で描きます。お互いがお互いを求め合う、そんな物語です」

松本「柏木さんとは初共演で人間と妖怪という立場も初めてです。人間同士の友情や恋愛のお話しは色々ありますが、この舞台で妖怪と人間の友情や愛情をどう表現していくのか。ずっと呼んでくれているヤンスケに、人のことを信用出来なくなってしまった自分がどう歩み寄っていくのか、今から演じる自分もとても楽しみですね」

柏木「まずナイコンさんに出演できる事がとても楽しみです。N27『キスより素敵な手を繋ごう』ほかを拝見しましたが、キムラさんの人柄が出る作品が多いと思っていて、観終わった後あったかくなるんです。そこに自分が入って一緒に作品を作れるということはとても楽しみです。まだ妖怪にピンと来ていませんが、ヤンスケは妖怪になっちゃっただけで自分を犬だと思っている。犬ってとても素直じゃないですか、呼べば嬉しそうにやって来る。僕もそういう人間で喜んで走っていくタイプ(笑)。そんな犬のまっすぐさ、素直さみたいなものは人間だからこそ演じられることもあるのかなと思うんです。色々な事が楽しみですね。実はこの役が決まってから知り合いの犬とよく一緒にいて観察してます、チワワですが(笑)」

キムラ「え!ヤンスケはチワワではないな(笑)」

松本「お話のバックボーンに震災はありますが、タイトルは『YAhHoo!!!!』です。まずはフラットな状態で感じたままに舞台を観ていただきたいです。そして何か引っかかって調べたりしてもらえたらすごく嬉しいです。いろんな要素が散りばめられたお話になっていると思うので、いろんな発見をしてこの作品を2回3回と楽しんでくれたら」

柏木「楽しくなければ舞台じゃない(笑)。歌やダンスがあり、妖怪が出てきて人間との友情があったり、とてもエンターテイメントな作品になっていると思います。あらすじだけを見て覚悟して観に行かなければいけないかな?と思わず、ひとつのエンターテイメントとして楽しい2時間になると思いますのでお客様には笑顔で劇場を出て行ってもらえるように僕らも全力で舞台で輝くので楽しみにしていてください。ナイスコンプレックスのミュージカル、一つのジャンルになると思っています」

キムラ「本気で演劇が好きな人たちが本気で演劇の力を信じて、演劇を好きで観たい人たちに届ける2時間です。見る人を選ばない最高の楽しいエンターテイメントの舞台を作っています。1回でストーリーを知って終わる観方もありますが、今のところ8ステージありますので全部目撃していただいてもとても面白いと思います。ぜひ一緒に同じ景色を観に劇場へお越しください」

――― 今回のインタビューで、ここには書けないお話(ネタバレ)を怒涛の様に熱く語ってくれたキムラ氏。数々の仕掛けが形になった時の事を考えるとワクワクせずにはいられない。こんなにも『YAhHoo!!!!』という言葉をあたたかく切なくできるのか、優しくて美しくてあたたかいキムラマジックを是非舞台で堪能したい。


(取材・文&撮影:谷中理音)


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PROFILE

柏木佑介(かしわぎ・ゆうすけ)のプロフィール画像

● 柏木佑介(かしわぎ・ゆうすけ)
1989年10月17日生まれ、神奈川県出身。多数の人気舞台やドラマほか活躍中。主な出演作に、舞台『おそ松さん on STAGE』シリーズ、舞台『黒薔薇アリス』、舞台ミュージカル『薄桜鬼』シリーズなどがある。

松本祐一(まつもと・ゆういち)のプロフィール画像

● 松本祐一(まつもと・ゆういち)
1990年2月27日生まれ、高知県出身。多数の人気舞台やドラマほか活躍中。近年の出演作に、舞台『おおきく振りかぶって』、ミュージカル『魔界王子』シリーズ、舞台『ペルソナ3』シリーズなどがある。

キムラ真(きむら・まこと)のプロフィール画像

● キムラ真(きむら・まこと)
1981年7月17日生まれ、宮城県出身。ナイスコンプレックス主宰、脚本・演出・役者の他に、外部団体企画舞台の脚本・演出なども務める。主な作品は音劇『夏目友人帳』、極上文學シリーズ、『チア男子』、舞台『ペルソナ3』シリーズなど。

公演情報

「N29「YAhHoo!!!!」」のチラシ画像

ナイスコンプレックス
N29「YAhHoo!!!!」


2018年4月25日 (水) 〜2018年4月29日 (日・祝)
シアターグリーン BIG TREE THEATER
HP:公演ホームページ

20名限定!A席4,500円 → 3,900円 さらに600Pゲット!さらに購入24時間以内にREC投稿で300Pゲット!(4/17 17時10分更新)

詳細はこちら

「N29「YAhHoo!!!!」」のチラシ画像

ナイスコンプレックス
N29「YAhHoo!!!!」


2018年4月25日 (水) 〜2018年4月29日 (日・祝)
シアターグリーン BIG TREE THEATER
HP:公演ホームページ

SS席(前方指定席):前売:8,800円※特典付
S席(指定席)前売:6,500円
A席(自由席)前売:4,500円
(価格はすべて税込)

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