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託児8周年

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トローチ


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女性達の世代を越えた友情と一旗上げようと奮闘する男性達の姿を描く

劇団小松台東・松本哲也氏を迎え、“こんなはずじゃなかった”大人たちの物語

それぞれフィールドの違う場所で芝居をしていた彼らが、韓流ドラマ『トンイ』の吹き替え共演をきっかけに2014年劇団トローチを発足。「のど飴のように優しくゆっくり浸透し観たあとにホッとできる世界観」をモットーに、じんわり心に響く物語を発信している。この9月に前作からおよそ1年半ぶり、満を持して新作が上演される。メンバーの東地宏樹、小林さやか、桐本拓哉、辻親八に話を聞いた。


インタビュー写真

色々な作家や役者の方に知り合えるのは幸せなこと

――― トローチ的、作品作りはどのように進行するのでしょうか?

東地「作品と作品の間に1年半くらいの猶予があるので、その期間にトローチ会議をして相談しています。毎回、作・演出の方を変えて作品を作る主旨で始まりましたが、第1回公演『母乳とブランデー』で作・演出をお願いした太田善也くんと、集まってくださった客演さんがとても良かったので、もう1作、ほぼ同じメンバーで『スウィング・アウト・ペアレンツ』をやりました。3本目は作家探しが上手くいかず、本を持ち寄ることになりまして。辻さんが劇団道学先生の『エキスポ』を持ってきてくれました。
 普段から面白いと耳に入ってきた舞台は観に行くようにしていて、さやかちゃん(小林)が、一番先頭をきって色んな集団を観に行ってくれてます。ひとりひとり均等にネタ集めをして持ち寄るのがトローチのやり方ですね。そして4作目の今回はやはりオリジナルにこだわりたいと」

小林「もともとリサーチの為に観ていた訳ではないのですが、トローチを始めることになって、まだたくさん知られていない方や若い方をトローチのお客様に紹介できたらいいなと思って、小劇場を色々観に行っています。」

辻「1、2回目の時は無我夢中でしたが、やっとトローチをやる意味がわかってきました。色々な作家や役者の方に知り合えるのは幸せなことです」

桐本「4回目でまた新作をできることは本当に嬉しいです」

――― 作・演出の松本哲也さん(小松台東)とは初めての作品ですが、きっかけは何だったのでしょう?

東地「松本さんの作品には、さやかちゃんや僕の友達も多く出演していたので殆ど拝見していて、是非とも一度、お願いしたいと。松本さんは今とても引っぱりだこで、忙しい中での執筆や演出だと思いますが、それにも関わらず、最近の小松台東や外部作品などがとても面白くて。このタイミングでお願いできるのが本当にありがたいです。」

小林「私は一度、松本さん主催の小松台東に出演させていただきました。その後にVAICE★(ヴァイス)に2回参加した時も、松本さんが作・演出をしてくださって。とにかく演出の細かさや厳しさ、年上にも遠慮なくこだわりを伝えていく姿勢や、私たちよりまだ若いのに年寄りの気持ちがわかるというか(笑)、作品が青くなくて大人が見ても納得がいく作品を書くので、私達世代がやる芝居に合うのではないかと」

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観て元気が出るような、今までとは雰囲気の違う作品になりそうです

東地「今回は男性が多くてその中に女性が3人という事で、場所の設定は工場なんかどうでしょう?と松本さんからの提案があって。その時にイギリス映画っぽいのいいよねと。『フル・モンティ』や『ブラス!』みたいな、不器用な人間が立ち上がる話とか、熱いやついいよねって」

桐本「今回の物語の軸になるのは増子倭文江さん。彼女を中心に女性達の世代を飛び越えた友情、男達の情けなさや友情を描いていきます」

東地「『こんなはずじゃなかった』と思いながら生きている男性達がなんとか立ち上がろうと奮闘する話になるかと。まだ分かりませんが(笑)観たら元気が出るような作品になれば」

桐本「松本くん曰く、トローチは丸いイメージがあると。トゲトゲしい作品よりも丸くほんわかしたような作品を作りたいと話していたので、たぶんホッとする作品になるんじゃないかな」

辻「キャッチコピーに、“女を美しくするのは満足よりも不満だと。だったら今の私は美しい。もう随分前から美しい。この街に暮らす男たち。苛立ちの日々。私はもっともっと美しくなる”とあって、これを初めて読んだ時はゾクゾクしちゃって。僕の感想ですが、松本くんはまだ完全に作風とか決まっていない所があってなんか荒々しくて。『明るい家族、楽しいプロレス!』という作品がとても好きで、ステージにリングがあるんです。僕の世代には響くんですよね。歴史や事件ものを取り扱うと社会派と言われますがそうではなくて、家族の問題も電車が遅れてみんながイライラしている出来事も立派な社会的事件だと思うんです。そういう些細な事を書ける人なのではないかと。
 “不満があると美しい”ってすごいインパクトがありますよね。そして『こんなはずじゃなかった』という言葉に導かれる感じで、我々4人プラス6人の役者が繰り広げる工場の群像劇をお届けします。どんなおかしさや哀しさ、または怒りが産まれる芝居になるのか楽しみです」

小林「今までとは雰囲気の違う作品になりそうです」

辻「トローチのターニングポイントになるような作品になる気がしています」


クレイジーケンバンドの小野瀬雅生氏が音楽で参加、絶対にいい芝居になると確信

――― 振り返った女性のビジュアルは今までにないインパクトがあります。ビジュアル撮影のエピソードなど教えてください。

東地「増子さんが独りでたたずむカッコいいビジュアルになりました。背中でメッセージを語る……存在感があって素晴らしいです」

桐本「このタイトルの筆文字は書家の家に生まれた東地くんが書いたものなんですよ」

東地「みんな簡単に言うんですけど、とんでもないプレッシャーで。必死で書きました(笑)」

インタビュー写真

小林「増子さんは青年座の先輩ですが、劇団の中で最も尊敬している方です。今回、増子さんに出ていただけることが一番の見どころだと思っています。チラシの写真撮影の時、上着を持って立っただけで存在感があり色んなストーリーが背中に見えてきて、絶対にいい芝居になると確信しました。撮影は興奮しましたね!」

東地「親八さんが照明係でね」

辻「そうそう。増子さんのオーラが凄かったね」

――― そして音楽にも注目とお聞きしたのですが?

小林「はい、主題歌は今までずっと作ってくれていたタカタタイスケさんに今回もお願いしました。そこに、クレイジーケンバンドのギタリスト小野瀬雅生さんが劇中音楽担当として参加してくださいます。小野瀬さんは私が個人的にずっとファンで、今回出演するポカスカジャンの省吾くんからの繋がりで交流があり、勢いでお願いしたら『いいですよ』と言ってくださって。『夢じゃないですよね』と確認の連絡もしたりして(笑)。幕間の音楽に書き下ろしの楽曲を提供してくださるという夢のような展開になりました」

東地「小野瀬さんはトローチ以外にも舞台をよく観に行かれていて、幕間の音楽が時々気になっていたそうなんです。是非とも、お客様が作品の流れに乗っていく助けになるような音楽を作りたいと仰っていただきました(涙)」

小林「今回は、松本くんの作・演出、音楽の小野瀬さん、先輩の増子さんほか見どころ満載です」

演劇を死ぬまで楽しみ謳歌させるために

――― 劇団とのことで、4人で分担作業になるのでしょうか?

桐本「各々詳しい得意分野があるので間にできる雑事等はみんなで均等にやっていますね」

東地「稽古場担当は辻さんです。稽古場にとてもこだわっていて真っ先に押さえてくれます」

辻「若い頃稽古場に苦労しまして、毎日空間が変わると物の移動が大変で。演劇をするなら稽古場がしっかりなきゃダメだろうという考えがあって、キャストのみなさんに少しでも居心地よくしてもらいたい。いま稽古場が少なくて争奪戦ですが色々開拓して見つけるのが得意です」

東地「あとはっきりとした制作担当がいないので、さやかちゃんがその部分もサポートしてくれています。でもトローチはパソコンを使いこなせる人間がいないので、その部分は桐(桐本)に頼ったり。」

小林「飲みながらのトローチ会議が多いかな、たまに喧嘩をしたりね(笑)」

東地「目も当てられない大人げない喧嘩とかね」

辻「でも記憶はないと(笑)」

インタビュー写真

――― 作品づくりで大事にしていることは?

東地「舞台を観に行くと疑問に思う作品も多くて、自分が観て面白い芝居をやりたいという想いが本願であります。それをみんなで、仲良しこよしではなく作っていけたらと思っています」

桐本「僕は集団で活動する上で距離感をうまく保っていきたいなと、それが大事だなといつも気にしています。若い頃はいつも距離感がおかしくなって、いいところまで行っても空中分解しちゃったり。それが勿体なくて。親しくなればなるほど我が出てマイナスに働くことを経験してきたので、今回はそういう勿体ないことはしたくないという想いでやっています。プラスに働く距離感で物づくりができる集団でずっと居られたら、もっといろんな意味で面白いことができるのではないかと。
 今とても面白い方々がたくさん絡んでくれているので感謝して力を借りてやっていけたらと思っています」

小林「青年座に所属していながらトローチを何故やっているかと言えば、青年座は作品やキャスティングを決めるのはその担当の方々で、多くの役者は受け身で関わります。40歳を過ぎてこの先ずっと演劇を続けると思った時、このまま受け身でいいのかと。いや違う、私が観て好きだと思うものを自分の手で、好きな人達と作らなければ楽しくない。一生演劇を謳歌したいと思ったんです。
 その時にちょうどみんなと話ができて。トローチを始めていま一番演劇を愛せてる気がします。トローチで私が大事にしていることは、私達自身が芝居を楽しむために、より一層厳しく、憧れる人に思い切って声をかけてご一緒する機会を得て、その方々の力を借りて、私達が観たいと思う芝居を作ること。そして観た人が感動してくれたら私達もそれ以上に感動する、という時間をずっと続けていけたら幸せです」

辻「最近切実に思うことは、演劇を一度も観たことが無い人に演劇をみせたくて。先日高校の同窓会があって、一度も演劇を観たことがないという方もいて、そういう人に楽しんでもらいたい。小難しい作品にはなかなか来ませんよね。力の抜けた心に残るような芝居を僕ら4人だったら目指していけるのではないかと思っています。生活に追われ介護や仕事に疲れている人がちょっと家を出てフラっと立ち寄れるような芝居。それを大事にしています」

小林「最初に観たものが面白いと2回目がありますよね」

東地「出会って6年と言われて改めて驚きました。今作はひとつのターニングポイント、何かにしたい公演ではあります。今までトローチを楽しんでくださった方はもちろん、初めての方にも喜んでもらえる、嫌なことがあっても明日がんばろうと思うような作品に挑みますので期待してください!」


(取材・文&撮影:谷中理音)

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PROFILE

東地宏樹(とうち・ひろき)のプロフィール画像

● 東地宏樹(とうち・ひろき)
1966年5月26日生まれ、東京都出身。
俳優、声優、吹替え、ナレーターなどで活躍中。代表作にアニメ『ダイヤのA』片岡鉄心、『黒執事』バルドロイ、吹替えでは『アバター』ジェイク・サリー、『トンイ』ソ・ヨンギほかウィルスミス、金城武、サム・ワーシントン、ヒュージャックマンなどの声を多数担当。

小林さやか(こばやし・さやか)のプロフィール画像

● 小林さやか(こばやし・さやか)
1970年10月12日生まれ、北海道出身。
劇団青年座所属。舞台、声優ほか活躍中。代表作に『サザエさん』波野タイコ、青年座『真っ赤なUFO』、小松台東『暗く暖かな日々』、など。吹替えでは『トンイ』仁顕王妃、『私の頭の中の消しゴム』スジン他、ソン・イェジンの声を多数担当。

桐本拓哉(きりもと・たくや)のプロフィール画像

● 桐本拓哉(きりもと・たくや)
1967年7月27日生まれ、岐阜県出身。
俳優、声優、ナレーターほか活躍中。代表作にアニメ『ワンピース』クラッカー、『サマーウォーズ 』陣内理一ほか、吹替えでは『トンイ』ヨンダル、『オーシャンズ11、12、13』ライナスほか、ソ・ジソブ、ブラッドリー・クーパー、ベン・フォスター、ジェレミー・レナー等の声を多数担当。

辻親八(つじ・しんぱち)のプロフィール画像

● 辻親八(つじ・しんぱち)
1954年10月20日生まれ、千葉県出身。
俳優、声優、ナレーションほか幅広く活躍中。代表作にアニメ『宇宙兄弟』イヴァン・トルストイ、『名探偵コナン』能登泰策ほか、吹替えでは『トンイ』チョン・イングク、『ハリー・ポッター』シリウス・ブラック他、ゲイリー・オールドマン等を担当。

● 劇団トローチ
2011年から2012年にかけてNHK BSで放送された韓流ドラマ『トンイ』吹き替え収録で共演した東地宏樹(大沢事務所)、桐本拓哉(青二プロダクション)、小林さやか(劇団青年座)、辻親八(オフィスPAC)4人によって2014年に結成。公演ごとに作家と演出家を決め役者を集め、その作品に見合う劇場で上演している。日々生活に追われている人達がフラーッと劇場に足を向け、何気なく観ているうちに笑っていたり泣いていたり。劇場を出る時は1mmぐらい世の中が和らいで見えているといいなぁという願いで芝居を届けている。

公演情報

「咲き誇れ」のチラシ画像

トローチ 第4回公演
咲き誇れ


2018年9月23日 (日・祝) 〜2018年9月30日 (日)
赤坂RED/THEATER
HP:公演ホームページ

20名限定!一般4,500円(全席指定・税込) → 3,600円 さらに300Pゲット!

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