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宮本亜門・升 毅・黒谷友香


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世界的演出家・宮本亜門が描く、人間・葛飾北斎の人生

天才にして狂人。世界を魅了する葛飾北斎の生き様が、ここに

天才・葛飾北斎。その生き様に迫る作品が誕生する。それが、2019年1月10日より新国立劇場小劇場にて開幕の『画狂人 北斎』だ。演出を手がけるのは、宮本亜門。世界で活躍する宮本がなぜ北斎に惹かれたのか。そこには、同じ芸術家だから共鳴し合える「狂気」があった。


インタビュー写真

30回の改名に93回の引っ越し。決して安住しない葛飾北斎の執念と狂気

――― 日本人なら誰もが知っている葛飾北斎。宮本亜門にとっても、長らく北斎は、日本の芸術文化のひとつとしてごく普通に知っているもの、という認識でしかなかったと言う。だが、そんな世間一般のイメージから一歩足を踏み込んだ瞬間、どれだけ手を伸ばしても掴めない「人間・葛飾北斎」の魅力に取り憑かれた。

宮本「北斎という男は、知れば知るほど見事な狂人なんですよ。30回も名前を変え、93回も引っ越しをしたことを含め、ひとつのスタイルにまったく固執しない。画風もどんどん変わって、最後は浮世絵だけじゃなく肉筆画まで描きはじめて、ものすごい傑作を残した。家が汚かったり、あらゆることにおいて破綻しているのだけれど、才能は異様なまでに傑出していて、チャレンジング。日本にこんな人がいたんだ、と人間・北斎の魅力に惹かれて、この舞台を企画しました」

――― 葛飾北斎の最も有名な作品として知られているのが、『富嶽三十六景』だろうか。「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」など各地から富士山の姿を切り取った名所浮世絵の代表的作品として今日まで愛されているが、宮本の述べる通り、こうした浮世絵だけにとどまらないのが、葛飾北斎が常人と異なるところ。北斎を演じる升毅も、北斎の枠にはまらないところに心惹かれた一人だ。

升「小さい頃に『北斎漫画』の絵を何かで見たことがあったんですね。そのときは、それが北斎の絵であるなんてことは全然知らなくて。後に北斎の作品だと知ったときに、その振り幅にビックリしたというのが、僕の北斎に対する第一印象。それから徐々に北斎の作品だけじゃなく、その生き様を知るようになって、とんでもない人だなと思うようになりました」

――― 特に升が感銘を受けたのが、北斎の芸術家としての飽くなき探求心だ。

升「何かで『百歳で神妙の域に到達し、百何十歳になれば1点1格が生きているようになるだろう』という北斎の言葉を読んで、すごく素敵だなと思ったのを覚えています。僕もずっと90歳までは役者を続けたいと考えていて。年を重ねるごとに、少しずつ表現に味や深みが出てきたと感じているので、無心に絵を描き続ける北斎を見て、自分もそんな生き方がしたいと思いました」

宮本「絵に対する執念がすさまじいですよね。しかも、すごいのがあの『富嶽三十六景』を描いたのも、70を過ぎてからなんですよ。最終的にはジャンルも何もかも超越したところに行ってしまって、一体この人に何があったんだろうと想像すると止まらない。そのミステリアスなところが、人間・北斎の面白いところなんですよね」

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娘から見た北斎とは。唯一にして最大の理解者・お栄

――― そして、葛飾北斎の娘・お栄を演じるのが、黒谷友香だ。

黒谷「娘の目線で考えると、そんなお父さんを持ったお栄はどういう気持ちだったんだろうって気になりますね。『すみだ北斎美術館』で、布団に包まりながら絵を描く北斎をお栄が見ている展示を目にしたんですけど、その光景に圧倒されました。きっとこのふたりにしかわからない境地というのがあったんでしょうね」

――― 北斎には他にも子どもがいたが、父と同じ絵の道に進んだのは、お栄ただひとり。『月下砧打美人図』『吉原格子先之図』など優れた作品を生み出しただけでなく、絵師の夫から離縁を突きつけられるなど父親譲りの豪胆な性格が伺える逸話も数多く残されている。

黒谷「私自身とお栄が似ているところはあまりないかなと思うんですけど、それだけにお栄という人間に対する興味は尽きないですね。最近、お栄を題材にした創作も多いですが、これだけお栄が取り沙汰されるのも、お栄という存在が北斎を知るヒントになるからなのかな、という気がします」

宮本「この父娘に関しては江戸前のきっぷがいいですよね。今みたいに忖度の世界じゃない(笑)。露骨に言い合い、露骨に自分を出していたんじゃないかって気がします。もちろんお栄にも葛藤はあったでしょうし、100%父のことを理解できていたわけではないかもしれませんが、誰も理解できない北斎を唯一守れるのが、お栄だったんじゃないでしょうか」

画狂人・北斎の情熱がほとばしる圧倒的エンターテイメント

――― 本作は、江戸と現代を行き来しながら、“画狂人”と呼ばれた北斎の人間像に迫る。

宮本「現代を敢えて出したのは、今の世の中にある研究家たちの葛飾北斎像というものを超えて、もっと生身の人間としての北斎を描きたかったから。北斎自身、ずっと葛藤し続けた人。だから、最初から北斎はこういう人だと決めつけて描くのではなく、現代とのぶつかり合いの中で、あの江戸という時代を生臭く生きた北斎の生き様を浮かび上がらせたいですね」

――― 升、黒谷のふたりにとっても、宮本との作品づくりはこれが初となる。

升「仮に90歳まで現役でやっていたとしても、僕が突然ミュージカルに目覚めない限り(笑)、亜門さんとご一緒になることなんてないと思っていましたから、本当にビックリです。こうして一緒に作品をつくれるのも北斎のおかげ。この貴重な期間を存分に楽しみたいと思います」

インタビュー写真

黒谷「私もご縁を持てたことが純粋に嬉しいです。舞台も久しぶりですし、やっぱり映像とはいろいろ違うので、また今回はどんな現場になるんだろうと今から楽しみにしています」

――― 年老いても決して衰えることのなかった北斎の情熱。そのエネルギーを間近で感じられるような熱いエンターテイメントが間もなく誕生する。

宮本「何だか小難しい雰囲気を想像するかもしれませんが、全然違います。北斎は、とにかく無心になって絵の世界に入り込んだ人。見ている視点が違うから、周りの目から見たらわけがわからない人のように映ったけれど、彼のように立場とかいろんなものを超越して好きなことに没頭できた人生っていいなと思うし、憧れますよね。北斎らしい、熱のある、人間臭い舞台になると思いますので、ぜひいろんな世代の方にご覧いただければ」

升「北斎を演じられるということに、今はただワクワクしています。北斎はこういう人間だったんだというのを見せるのではなく、観た人が“どういう人間だったんだろう”って思わず想像を膨らませるような、そんな北斎を演じたい。コアな北斎ファンの方から、僕たちのような一般レベルの知識の方まで幅広くいらっしゃると思いますが、誰が観ても楽しめる舞台に仕上げられたらと思います」

黒谷「このお話をいただいてすぐに美容室に行ったら、偶然居合わせた20代くらいの女の子が“北斎が好きだ”って言う話をしていて、こんな若い子にまで北斎の人気は広がっているんだと驚きました。きっとそれは、北斎に世代を超えて惹きつける魅力があるから。北斎はもちろんすごい人なんですけど、どこかだらしないところや私たちと変わらないところもあって。ご飯を食べて、寝て、起きて、また絵を描いて。そういう人間臭さを感じていただきたいですし、観た人が少し北斎に近づけるような舞台にしたいです」


(取材・文:横川良明 撮影:岩田えり)

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PROFILE

宮本亜門(みやもと・あもん)のプロフィール画像

● 宮本亜門(みやもと・あもん)
1958年1月4生まれ。東京都出身。
ミュージカル・ストレートプレイ・オペラ・歌舞伎など、ジャンルを越える演出家として国際的にも活躍。近作にミュージカル『生きる』など。

升 毅(ます・たけし)のプロフィール画像

● 升 毅(ます・たけし)
1955年12月9日生まれ。東京都出身。
85年、「売名行為」を結成。91年に解散した後、新たに「劇団MOTHER」を結成し、02年の解散まで主宰・座長を務めた。近作にドラマ『高嶺の花』など。

黒谷友香(くろたに・ともか)のプロフィール画像

● 黒谷友香(くろたに・ともか)
1975年12月11日生まれ。大阪府出身。
17歳からモデルとして活動し、95年、女優デビュー。以降、数々の作品に出演する。ドラマ『ボキャブライダー on TV』にレギュラー出演中。

公演情報

「舞台『画狂人 北斎』」のチラシ画像

KATSUSHIKA HOKUSAI×MIYAMOTO AMON
舞台『画狂人 北斎』


2019年1月10日 (木) 〜2019年1月20日 (日)
新国立劇場 小劇場
HP:公演ホームページ

S席(1階席):9,500円
A席(2階席):8,000円
(全席指定・税込)

詳細はこちら

「舞台『画狂人 北斎』」のチラシ画像

KATSUSHIKA HOKUSAI×MIYAMOTO AMON
舞台『画狂人 北斎』


2019年1月10日 (木) 〜2019年1月20日 (日)
新国立劇場 小劇場
HP:公演ホームページ

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