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PICKUP

田島聖也・朝倉利彦


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“キズものでも愛してほしい”くちさけ女だって愛されたいの!

こじらせ妖怪とホームレスのオカルトチック・ラブコメディ

見やすさ・POPさ・親しみやすさがコンセプトの「まるかど企画」による最新作は、こじらせ妖怪とホームレスのオカルトチック・ラブコメディ。主演に有栖川姫子を迎え、主題歌にはボーカリスト・チアキが決定し更に初舞台出演の大注目企画!


インタビュー写真

構想4年、やっとお届けできます

――― 見やすさ・POPさ・親しみやすさをコンセプトに、いまを生きるティーンズ層の心に刺さる挑戦的なコンテンツを生み出し続けている「まるかど企画」とは?

田島「小さい公演を入れると9回目になりまして、本公演では5作目になります。僕らは毎回違うコンセプトで作品を発表しており、旗揚げ公演では日本神話を元にしたエンタメチックな作品をやったんですけど、次はショートギャグのオムニバス、その次はお客さんが自分でルートを選んでマルチエンディングになるというゲーム式の舞台をやったり、登場人物も学生やサラリーマンに、音楽家や死んだゴキブリが集まったおばけだったりと色々つくってます。基本的にコメディが多くて、観に来てくれる方からもそういうイメージを持たれていますね。自分が多趣味なので、好奇心を抱いたらすぐそれを題材にしてみようと思うことが多くて、その場の思いつきで話を考えることも多いです」

――― 1年ぶりの新作、本作を書くきっかけは?

田島「このお話自体が4年くらい前からずっとあたためてきた物語で、ある日突然、くちさけ女とホームレスが恋する話というのが浮かんで、それを書こうと思ったんですけど、構想を練るたびにやりたいことが膨らんで大きな規模でやりたくなり、新宿村LIVEという大きな規模の会場を選んだ今こそ満を持して上演に至ろうと決意しました。

それまでの期間もずっとこの作品のことは考えていて、主役のくちさけと、裏ヒロインの椿という子がいるんですけど、二人の会話はここ何年もシミュレートし続けてきてたんです。くちさけ女は『私きれい?こんな顔でも』というのが決まり文句ですよね。それが、本当にキレイって言ってほしくて言ってる、婚活中のくちさけ女、というのが今作の主人公なんですよ。妖怪はいろいろ出ますがかけらも怖くない喜劇作品です(笑)」


こじらせ系のくちさけ女とホームレスが恋する、全くホラーではない喜劇。登場する妖怪やバケモノたちも遙か昔から生き長らえてきたというよりは、現代生まれで現代生活を謳歌している風だ。作り手が観客の目線の近さを感じる。

ちょっと上の世代(筆者の年齢がバレるが)でくちさけ女は、実在する怖い変質者(チカンのような)という存在だった。現在では妖怪やバケモノのカテゴリーに入っていることにあらためて気づかされ、その切り口の面白さに期待が膨らむ。



朝倉「脚本を読みましたが、とにかくPOPですね。妖怪はメイクをしますが怖さは全然ないです。そばかすの色がPOPな花子さんや、額縁が付いたままのベートーベンなど(笑)」

田島「妖怪たちの会話も、いきなりビットコイン投資の話ではじまったりで現代風な感じです。登場人物の設定が特殊なぶん、人物の考えや会話は身近でとっつきやすく、お話の流れも王道にすんなり入ってこれるように、そこは意識的に創っています」

朝倉「てけてけとか絶対2000年生まれ」

田島「かなあ。(笑)」

いま悩んでいる思春期の方に観て欲しいな

田島「今作はコンプレックスがある者同士の恋愛がテーマの、三角関係を描いたお話です。実際に本を書き終わって全体に散りばめられたメッセージが何かと見返して見ると、浅い言葉ですけど“隣の芝は青い”なのかな」


インタビュー写真

朝倉「本当にそう思いますね」

田島「主人公が先天的にコンプレックスを持つくちさけ女、ホームレスの貞春はもともと教師の順風満帆な人生から一気に転落する、後発的なコンプレックスを抱いている人物。もう一人のヒロインの椿は、世間的に見ると成功者の類なのですが、考え込んで自発的にコンプレックスを生み出している。三者三様で違う形の自己嫌悪がある、コンプレックスがあるもの同士がどのようにお互いのことを思うのか、というのがお話の軸になっています」

朝倉「観終わった後は3人の誰かしらに感情移入できるのではないかと思いました。コンプレックスを抱えないで生きている人間はいないと思うんですよ。生まれつきのものでも後天的なものでも、人から見たらコンプレックスではないコンプレックスなどもあっていろんな人が共感できる部分がすごくあると思います。くちさけ女という主人公が本当に愛される主人公になるだろうなって。僕はめちゃくちゃ好きになりましたし(笑)」

田島「良かった〜(笑)。でも本当にくちさけ女は、誰からも愛されるキャラになればいいなって思って描いています」

朝倉「本当に他の妖怪達も愛されるキャラクターで、妖怪のチョイスが面白いなと思いました。花子さんはトイレの花子さんですが、赤マント、てけてけとか、あまり知られていないですよね?」

田島「そうなの? 僕の基準がバグってんのかな(笑)。少しだけですが予備知識がないとわからない描写もあるので、当日のパンフレットに妖怪の解説を載せようとは思っています」

朝倉「話を戻しますけど、人間のコンプレックスなんてこの妖怪達にしてみればちっぽけなものだなって、俺この話を読んだ時に思ったんですよ。てけてけなんて下半身が無いんですよ。この子たちがこんなに元気に生活してたら、自分の悩みなんてなんてちっぽけなんだろうと(笑)」

田島「そう思ってくれるとすごく嬉しいよね。ただそれの主人公のくちさけなんかは、人並みな恋愛の話で悩んだりするわけでもあるんで、どんなことでも悩んじゃうのは仕方ないよねって、悩んでる人を肯定してあげる一面もこの作品にはあるので、お客さんそれぞれで色々な受け取り方をしてくれると嬉しいなって思います」

――― 共感とメッセージがさりげなく詰まった作品になりそうですね。

田島「メッセージ詰まっているって言われるの恥ずかしいね(笑)」

朝倉「(笑)。でも俺、この作品はいま悩んでいる思春期の方に観て欲しいなって思いますよ。コンプレックスが原因で命を絶つ人もいますけど、この話の中で印象的だったのは『コンプレックスって裏を返せば長所になり得るもの』の部分。コンプレックスは捉え方によって全然長所にできて、笑い飛ばせるものだし。現実で僕らが抱くコンプレックスも捉え方次第なんだなあと思いました。妖怪であることって圧倒的な個性だと思いますし」


インタビュー写真

田島「パラリンピックとか見ていると超かっこいいもんね」

朝倉「本当超かっこいい。どんなコンプレックス抱えていてもみんながヒーローになれるんだって元気もらえますよね。悩んでいる思春期の中学、高校生に向けて、この作品で学校を回りません?」

田島「(笑)。実は1度学校行脚はしてみたいんですよ。実は僕の先祖が、細井平洲という学問の先生で、“なせば成る”の上杉鷹山の恩師だったんですけど。その記念館が愛知の東海市にあって、そこの小学生たちが社会科見学で行ったりするんですよ。でも楽しい場所ではないので、いつか細井平洲の面白おかしい感じの作品をつくって学校をまわれたらと妄想しています」

朝倉くんには演助の他にダンスとアクション面でも支えてもらいます

くちさけ女役には有栖川姫子、彼女のイメージと役のイメージがピッタリとハマった。そしてホームレスの貞春役には下塚恭平、裏ヒロイン椿役は長島光那が務める。お馴染みの作品主題歌の歌唱もあり、盛り沢山の内容だ。

――― 主演の有栖川さんの印象は?

田島「イメージや見た目がぴったりです。有栖川さんはぱっと見クールでキレイな方なんですけど、お話をするとほわほわされていて声も可愛らしく、そのギャップがとても魅力的で、くちさけ女に欲しい要素を全てもっている方だなと思っています」

――― では役作りなど素のママ演じてくださいと?

田島「そうですね。ウチはどの役も役者さんの個性をそのまま生かすことが多いです」

――― 演出助手のお仕事についてお尋ねします。

朝倉「演出助手(演助)のお仕事は、演出家さんが演出しやすい環境や、役者さんがお芝居をしやすい環境を整えるものだと思っています。僕はウチの劇団・放課後ランナー以外で演助をさせていただくことが今回初めてになります。実は僕、幸い昔から物覚えが良く、記憶が上書きされていくタイプの人間なので、言われたダメ出しとかを全部記憶できちゃうとても便利な能力を持っているんですよ(笑)」

田島「超人じゃん(笑)。朝倉くんとは僕が脚本演出をやった『日之出神社に夜は来ない』という作品のキャストさんだったんです。とても視野が広くて、他のキャストに言ったことや全体の事とか、全部頭に入っているし、率先して動いてくれるんで、朝倉くんに全員が頼っていたんですよね(笑)。今回朝倉くんには演助の他にアクション面でも支えてもらいます。殺陣などはありませんが、激しく動くシーンは非常に多くて、そこでは朝倉くんのスキルとセンスがぞんぶんに発揮されておりますので、楽しみにしていてください」

ボーカリスト・チアキさんが主題歌を

田島「まるかど企画の舞台では毎回主題歌があって、それがウリなんですけど、今回は作曲家さんも本当にすごい方で、多田彰文さんという『魔法つかいプリキュア』のEDテーマや新海誠さんの作品で音楽監督をされている方になんです。歌い手にはチアキさんというこれまたすごい方で、元は“赤い公園”というバンドでボーカルをされていて、今はヒルクライムさんとのコラボ曲なんかも歌ってます。ご縁があって出演が叶いました。

この作品は“音楽PVを録る撮影現場”でお話が進行するので、文字通り音楽を軸に話が進行します。生歌のシーンもあるので、ほんと贅沢な使い方をさせていただきました(笑)。オリジナル曲はさらにもう1曲あって2曲です。当日劇場で販売もするので、ぜひ注目してください」


インタビュー写真

――― チアキさんは初演技では?

田島「そうなんですよ。初演技で初舞台です。ご本人からは、意外とセリフ多いですねと、汗の絵文字付きでメールが来ました(笑)。でも本人の魅力そのままに演じていただければOKな役なので、何も心配もしていないですね。そのほかにも、どのキャストさんも個性派揃いで、下塚恭平さんは蜷川幸雄さんの舞台をずっとやっていた方で、長島光那さん、児玉卓也さんは『アイドルマスター』の声優さんで、ほかにもうちお馴染みの強烈な個性派メンバーがあふれかえっています」

朝倉「ビジュアルみんなめちゃめちゃカッコかったですね! そしてオシャレ! 個人的に注目なのはアンサンブルさん! 『スプラトゥーン』みたいなビジュアルでこれがすごくオシャレでかっこいいんです! ビジュアル公開後のみんなの反応が楽しみです」

今までの中で最高傑作と言える作品だと思っています

朝倉「このお話自体がミュージックPVを完成させていくという物語なので、稽古とあわせて二重にお話をつくりあげていくようでとても楽しみです。物づくりの醍醐味として最終形態がどうなるのかのワクワクと不安があると思うんです。それを存分に味わっていくんだろうなと思いながら脚本を読みました。あとは台本が伝えたい事がどれだけお客様に響いていくのか、本番に向けての過程も含めて楽しみです。

実は僕も自分のプロジェクトを立ち上げるところで、6月に本番がありそこで脚本・演出をするので、そこに今回の経験をどれだけ持ち帰れるかも大きな楽しみです。この舞台が終わったらすぐ稽古と熱いままで持って帰れると思うし、田島さんだったら間違いないという信頼もあるので。とにかく色々勉強させてもらいます。この作品に携わることができて良かったと今から思っています」

田島「今作はまるかど企画、ここ数年の集大成的な新作になります。今までのご縁を総動員して、脚本を書いていても自分の作品のセリフオマージュもいっぱいあって、今までやった作品の要素も詰め込んだ作品になっています。この前、ビジュアル撮影でキャストさんが衣裳を着てくれたとき、キャストさん自身やメイクさん、スタッフさんまでみんな物凄く喜んでくれて。それって、作品の一部分が完成する瞬間じゃないですか。脚本ができたときも、キャストさんから感想のラインがどんどん来てくれて、これに出演できるのは嬉しいと喜んでもらえて。

舞台はミックスカルチャーで、たくさんの小さな完成と披露をくりかえしていくんですけど、その喜びというか達成感を何度も味わえるのは作り手の特権というか、醍醐味だなと思います。それがひとつになった本番の瞬間は、いま僕らが感じている何倍もの喜びをお客様に届けられたらと思っています。自分としても、今までの中で最高傑作と言える作品だと思っていますので。ぜひとも多くの方に見届けてほしいです。内容はPOPで気軽に楽しめますのでぜひふらっと遊びに来てください」

(取材・文&撮影:谷中理音)

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PROFILE

田島聖也(たじま・せいや)のプロフィール画像

● 田島聖也(たじま・せいや)
1990年11月15日生まれ、静岡県出身。
2013年「まるかど企画」旗揚げ、主宰を務める脚本・演出家。デザイナー・音響・カメラマン・映像製作などのスキルを生かし、現在はフリーのクリエイターとして幅広く活躍。舞台やバラエティー番組の脚本、イベント企画など幅広く活躍中。代表作品にMUSICAL COMEDY 『Famiglia!』(三越劇場)などがある。

朝倉利彦(あさくら・としひこ)のプロフィール画像

● 朝倉利彦(あさくら・としひこ)
10月27日生まれ、群馬県出身。
放課後ランナー劇団員。声優や役者として活躍中。2019年3月に主宰の演劇ユニットsakura project旗揚げ、6月には脚本・演出を手掛ける舞台『鈍色に滲む虹』上演予定。代表作にアニメ『世界でいちばん強くなりたい』、舞台『MARKER LIGHT BLUE-』シリーズ、放課後ランナー 第14回公演『ヒステリックファイブ』などがある。

公演情報

まるかど企画 第5回公演 おクチが裂けても言えないの

2019年5月29日(水)〜6月2日(日)
新宿村LIVE
HP:公式HP

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