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安達悦子・斎藤ジュン・福田建太


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バレエにセリフが付くからこそ、より深い理解が期待できる

ダンサーと声優の組み合わせ。ありそうでなかった進化形バレエ

あらゆるダンスの中で、バレエほど美しく、そしてわかり易い華やかさを備えたものはない。女の子が憧れる習い事として人気が高いことがそれを物語っている。ところがだ。大人になっていざ公演に出かけるかというとついつい足が遠のいてしまうのもバレエだ。その理由は……わかりにくいから。なんだか禅問答のようだがこれが現実である。確かにバレエはダンス表現なので、ストーリーなどを予習しないと十分な理解はできないかも知れない。観客が素養を磨くべきなのだ、と突き放す手もあるけれど、できればもっと気楽にバレエに親しんで欲しいと願う方が裾野は広がるような気がする。そんな悩ましさを解決してくれるかも知れないのが東京シティ・バレエ団によるこの公演。なんとバレエ公演に声優が参加して、セリフを語るというのだ。バレエ団の芸術監督で、この企画の中心になった安達悦子が企画実現までのいきさつを語ってくれた。


インタビュー写真

安達「もともとは洗足学園音楽大学のバレエコースと声優アニメソングコースとが組んで制作した企画です。私は洗足学園でも教えているのですが、最初学校のプロデューサーからこの話が来たときは、正直「エーッ?」って感じで(笑)。ただ声優アニメソングコースの講師を務めていらっしゃるソプラノの江原陽子さんもバレエ経験がある方で、バレエを知っているのでやりやすかったんです。このときは両コースの学生同士による公演でした。

学生達は子供の頃からの経験者ばかりで、主要な作品のバリエーションを踊ったことのある子も沢山いるのですが、作品の内容について、言葉との共演で改めて理解するということが起こったんです。そしてこのスタイルの公演を経験した後に本公演で踊ると、より理解が深まっているんですね。逆にアニメが好きで学んでいる声優コースの学生さんやその父兄にとってはバレエは未体験の世界。そのような方々にもものすごく分かり易い公演になっています。例えば白鳥の女王が王子にささやくシーン。セリフがないと普段は何をささやいたかはわからないまま進んでいくわけですが、そこにセリフが入ることで理解ができるのですね」

――― 学生達によるコラボ公演では演目を全幕上演するのではなく、1時間ほどにまとめたのだというが、最初は提案に面食らったという安達も、何回か公演を重ねるうちに手応えを感じてきたようだ。

安達「能楽や歌舞伎の公演にイヤホンガイドがあるように、バレエでも効果があるなと考え、今度はバレエ、声優共にプロでやってみようという事になりました。昨年の「白鳥の湖」に出演された新田恵海さん(「ラブライブ!」「探偵歌劇 ミルキィホームズ TD」など)は洗足学園出身だったこともあり、やりやすかったですね。ジークフリード王子役の河本啓佑さんは韓国ドラマの「仮面の王、イ・ソン」で主役をされていたので、稽古で声を聴いたとき「あ、イ・ソンだ!」って思いました(笑)」


インタビュー写真

――― そして今回の「ジゼル」では主役のジゼルに「THE IDOLM@STER」で活躍する中村繪里子。ジゼルに思いを寄せる貴族、アルブレヒトには「ジョジョの奇妙な冒険」で活躍の濱野大輝を起用した。そしてバレエ側はジゼルに斎藤ジュン。アルブレヒトに福田健太というこれからを嘱望される若手カップルが起用されている。

安達「実はジゼルの全幕は2015年から上演してなかったんです。そこで今回は若手の二人にやらせてみようと思いました。福田君は昨年あたりから主役を張るようになりましたが、全幕でというのは今回が初めて。「ジゼル」のアルブレヒトはある意味ストーリー・テラーになる必要があるので、今回のように声優さんとの共演がプラスになれば良いと思います」

――― そんな期待を背負わされたふたりは、今回の公演にどんな意気込みをもって向かうのか。そしてセリフが付くことに違和感のようなものはないのだろうか。

斎藤「「ジゼル」のヴァリエーションは何度も踊っていますが、全幕で踊るのは初めてです。自分の踊りにセリフがつくというのは不思議な感覚ですが、普段踊っていて心の中で思っていることが、声優さんの声で表現されるところが面白いですね。それにセリフがあることで、より感情を込めて踊れるような気がしています」

福田「主役というのは全体の牽引役なので、自分の技術や表現を高めて演じていきたいですね。アルブレヒトは貴族なので気品のある役です。そういった面はバレエ団の先輩達から学びたいと思います。それに僕達は普段音楽で踊っているので、そこにセリフが入ってくると一瞬そっちに耳が傾いてしまいます。そこがちょっとした違和感でしょうか」


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――― ダンサーだけでなく、既にバレエに親しんでいるファンもセリフへの違和感はあるかも知れない。しかしそこは上手にバランスを取ることで作品として仕上げているし、むしろ先に安達が語っているように、理解の助けになるはずだ。

安達「作品の中で芝居やマイムが強い部分には、セリフが多く入ってきます。でも例えばジゼルがだんだんと狂乱するシーンなどにはほとんど入ってきません。つまりシーンに応じてその量は変わります。また公演情報では朗読としてありますが、基本的にセリフの形になりますから、お客さまもこれまでは何となくでしか理解していなかったシーンが、はっきりイメージできるんです。もちろんバレエ作品としては東京シティ・バレエ団が培ってきたそのままを上演します。そこに声優さんが入るので、ある意味アフレコに近いですね」

――― バレエの固定観念を変えて多くの人に親しんで欲しい。そして劇場に足を運んで、生のダンスと演奏を感じて欲しい。バレエと声優による「ジゼル」はそうした願いを実現するひとつの方策ということだろう。

安達「東京シティ・バレエ団はティアラこうとうさんと共に、落語とのコラボレーションや公演の出前ともいえるアウトリーチプログラムなど様々な試みを続けています。ただ「(公演に)いってみたいけれどよくわからないから」という喰わず嫌いな人はまだまだ多いと思うんです。それに「ジゼル」や「白鳥の湖」といった作品には色々なヴァージョンがあり、ダンサーによってもちがう魅力を楽しめます。ただその楽しみを体感するためにはストーリーがわかることは大事だと思います。劇場は集中できる空間なので、少しでも理解できるようになると一気に世界が拡がると考えています」

――― プロフェッショナルな“ダンス”と“声”の共演。それはきっと観客の想像力や感受性を数倍にも高めてくれるはずだ。好奇心だけでもいいので是非足を運んでみてほしい。

(取材・文&撮影:渡部晋也)

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PROFILE

安達悦子(あだち・えつこ)のプロフィール画像

● 安達悦子(あだち・えつこ)
松山バレエ団にて、松山樹子、森下洋子、清水哲太郎に師事、ソリスト・プリマとして踊る。1979年第1回アメリカジャクソン国際コンクールで銅メダルに受賞し、文化庁芸術家在外研修員として2年間モナコ留学を経験。1986年に東京シティ・バレエ団入団。プリマとして迎えられ主要作品で主役を務めるさらにオペラの振付けなども手がけ、2008年文化庁研修員としてベルリン国立バレエ団に派遣される。2009年4月より東京シティ・バレエ団代表理事および芸術監督に就任。後進の指導はもとより、テレビでの解説や国内外のバレエコンクールの審査員なども務め、献身的なバレエ教育を行っている。受賞歴として音楽新聞新人賞、第30回橘秋子賞(04年)、第38回橘秋子賞特別賞(16年)などがある。

斎藤ジュン(さいとう・じゅん)のプロフィール画像

● 斎藤ジュン(さいとう・じゅん)
渡辺珠実バレエ研究所にてバレエを始め、2000年 本多実男バレエスタジオに入所。牧阿佐美バレエ団AMステューデンツ第27期生。2012年ドミニクカルフーニ・フランス・パリへ短期留学した後に2013年にはドイツマンハイムバレエアカデミーへ入学。翌年のNAMUEクラシックバレエコンクール入賞1位、15年ザ・バレコン東京入賞1位。東京シティ・バレエ団特待生を経て入団。「フジバレエ2016『眠れる森の美女』」宝石のソリストに抜擢され、『くるみ割り人形』クララにて初主演を飾る。本年3月の公演「トリプル・ビル−Triple Bill−」では『眠れる森の美女』でオーロラ姫を務める。

福田健太(ふくだ・けんた)のプロフィール画像

● 福田健太(ふくだ・けんた)
6歳からバレエを始め、金井利久、柿沼田鶴子に師事。2013年東京シティ・バレエ団入団。14年より『白鳥の湖』、『ジゼル』、『ロミオとジュリエット』に出演し、『くるみ割り人形』あし笛の踊り、『コッペリア』時のワルツソリストなどの主要な役を踊る。『死と乙女』(レオ・ムジック振付)、『ベートーヴェン交響曲第7番』『Octet』(ともにウヴェ・ショルツ振付)ほか「シティ・バレエ・サロン」などの創作作品や、江東区のアウトリーチ事業、文化庁の巡回公演事業などの多様な公演にも数多く出演している。その他『くるみ割り人形』、巡回公演事業『コッペリア』、『ペール・ギュント』にて主演を務める。

公演情報

「バレエ×声優 “セリフ付き”バレエ「ジゼル」」のチラシ画像

東京シティ・バレエ団
バレエ×声優 “セリフ付き”バレエ「ジゼル」


2019年5月26日 (日)
ティアラこうとう 大ホール
HP:公演ホームページ

24名限定!一般S席4,500円 → 3,300円さらに2,000Pゲット!(5/23 17時30分更新)

詳細はこちら

「バレエ×声優 東京シティ・バレエ団 “セリフ付き”バレエ「ジゼル」」のチラシ画像

バレエ×声優 東京シティ・バレエ団 “セリフ付き”バレエ「ジゼル」

2019年5月26日 (日)
ティアラこうとう 大ホール
HP:公演ホームページ

一般 :S席4,500円 A席3,500円
こども:S席3,000円 A席2,000円(4歳〜中学生)
(全席指定・税込)

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