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西尾友樹・松本紀保


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悲劇の帝王、大正天皇嘉仁。人間らしい苦悩と喜びの交じり合った生涯

今や語られることのない、忘れられた天皇のその人生、その愛とは?

激動の明治と昭和に挟まれた短い治世となった大正時代。暗君であった語られる悲劇の帝王、大正天皇嘉仁の一代記を描き、第21回読売演劇大賞選考委員特別賞受賞し本作が3年ぶりの再演となる。14年間という短い治世の中で、大正天皇の知られざる苦悩と喜び、そして愛を描く本作は、ハードな社会派作品を生み出してきた劇団チョコレートケーキの中では“異色”とも言える一本だ。大正天皇嘉仁を演じる西尾友樹、そして妻である九条節子(貞明皇后)を演じる松本紀保に再演への意欲を語ってもらった。


インタビュー写真

古典を演じるような不思議な感覚

――― まずは3年ぶりの再演にあたっての意気込みを聞かせてください。

西尾「初演の2013年、前回の16年と、いずれも思い入れがあって、体に入っている感覚といいましょうか。僕の中では古典を演じるような不思議な感覚ですね。『このシーンはどうだったかな?』と過去を思い返しながらの稽古になりそうですが、せっかく再演をするので何かの起爆剤になるような新しい要素を入れられたらと思っています」

松本「初演から少しずつ台本もマイナーチェンジをしてきていますので、私達もブラッシュアップしてより良いものをという意気込みでおります。それは演出の日澤雄介さんも、私たちキャストも前回の舞台で発見したものを絶対入れてやるぞ!という思いからきていて、そういう意味では3回目ですが、新作をやるような気持ちですね」

歴史モノというより人間ドラマ

――― 松本さんは客演として3度目の出演になりますが、劇団チョコレートケーキさんにはどの様な印象をお持ちですか?

松本 「私は『治天ノ君』だけの出演ですが、他の作品を観させて頂いて、作家の古川健さんの綿密な取材に基づいて史実をきちんとふまえた上で、歴史上の人物がどのように生きてきたかを重要視されているなと感じています。また、さらに突っ込んだ人間対人間の向き合いや、家族愛や友情を深く描いていて、人間ドラマとしても捉えているところがとても興味深い部分です。本作は皇室がテーマなので、あくまでも想像するしかないけど、もしかしたら天皇陛下はこういう会話をされたかもしれないと思わせるような生々しい描写がされていて、それは生きた言葉だからそう思わせてくれるのかもと思っています。確か初演の時に、古川さんから明治、大正、昭和時代についての勉強会を開いてもらいましたよね」

西尾「ありましたね! 古川先生が黒板の前に立って(笑)このシーンはこの時代のこの事件のきっかけを描いていますとかレクチャーしてもらいました。そのおかげで僕ら演者はより深く作品に入り込めたような気がします」

1つの時代を生きた「家族の物語」

――― 激動の明治、昭和という時代に狭間であまり語られることのなかった大正時代ですが、そこにはしっかりとその時代を生き抜いた“家族の姿”が描かれています。

西尾「そうだと思います。史実の中でもこれまで側室を持つことが慣例化されていた天皇家の中で、初めて側室を持たなかったのも大正時代からということもあり、特に夫婦や家族のあり方のようなものは、僕らも力を入れて表現したいテーマでもあります。わずか14年間という大正から昭和の戦争へ突入していく抗えない時代の荒波みたいなものも生々しく感じてもらえるのではないかと。

この令和の時代、テレビなどで天皇、皇后のニュースを見る機会が多いじゃないですか。皇室を身近に感じるというのは変かも知れませんが、僕らの芝居も1つの天皇家の“家族の物語”として観てもらえるのではないかと思っています。大正天皇は病を患って生涯を閉じるのですが、死に向かって壊れていく1人の人間をちゃんと表現したいですね。天皇という立場に執着する1人の男の人間性も引きずり出せたらと思っています」

松本「天皇家という特別な場所ですが、“家族”というものに照らし合わせたら、現在の天皇ご一家に通じるような距離感を持っておられたのではないかと思っています。一夫一妻など、これまでの神格化されてきた皇室の伝統を変えたいという何か強い意思のようなものを感じました。若干15歳にして天皇家に嫁いだ九条節子ですが、皇太子妃、皇后と立場が変わっていく中で、激動の時代の中に夫である大正天皇にどう寄り添って生きてきたのかは、演じていく上ですごく興味がありますし、大切にしたい部分です」

インタビュー写真

――― 稽古の中で、気を配っている部分はありますか?

松本「立ち居振る舞いでしょうか。最初は立ち方や歩き方、お辞儀の角度から始めました。皇室独特の話し方もそうですよね」

西尾「普段の我々が使用しない、話し方なので1センテンスが非常に長い! 慣れないうちは苦労しましたね。衣装のスーツも体型にぴったり合わせてかなりタイトに作ってあるので、公演中に太ることができません(笑)。珍しく稽古でもジャージを着ることがない芝居です。あと今回も気にしているのが、通し稽古が時間内に終わるかどうか。演出の日澤さんも都度止めて細かく修正されるので、初演の時は4時間かかってしまい、稽古場から締め出されたこともあります」

松本「ラストまでいかなかったですもんね。結局30ページぐらいカットしたんでしたっけ? 脚本の古川さんの思いも詰まっていますし、今回は新しい要素も入れているので、本番直前までテンポや間合いをつめる細かい作業で煮詰めていこうと思っています」

――― 前回はロシア公演もありました。

松本「ロシアではサンクトペテルブルクなど3都市で上演しました。元々、ピョートル大帝やニコライ2世などの王室があったこともあり、皆さん熱心に興味を持って真剣に観て下さりました。現地在住の日本人の方も来てくださりました」

西尾「最初舞台から客席みたら、当たり前ですが外国の方ばかりなので、かなり緊張しましたよね。でもバレエ文化の本場でもあるのでしょうか。皆さん非常に熱心に見てもらいましたし、衣装やメイクさんも劇場付きだったりして、驚かされることばかりでした。シベリア鉄道で移動をしたりして、ああいう体験をさせてもらったのは貴重な経験でした」

きちんと後世に残す古典作品にしたい

――― 今回は東北を中心に各地を回られます。改めて舞台への意気込みをお願いします。

松本「皇太子妃から皇太后という使命をどう受け止めて、1人の女性として夫や子供とどう接していくかという部分をこれまでとは違った形で突き詰めたいですね。感情の起伏を抑えつつ、微妙な心の機微も演じられたらと思っています。3度目の今回は1つの集大成となると思っています。後世に残す意味も込めてしっかりと古典にできるよう、全員一丸となって創っていきたいと思います」

西尾「劇団チョコレートケーキは硬派な社会派劇のイメージがあると思います。確かに2時間全く笑い所がなくて、どうしてこんなに固いんだと(笑)。やっている僕らも思うこともありますが、この『治天ノ君』はかなりイレギュラーで柔らかい作風なので、歴史が苦手な方でも物語を追いやすいのではないかと思います。初見の方でも入りやすいテーマですよね。
 結果として戦争に向かっていく時代が舞台ですが、そこに生き、時代に抗おうとした人々がいたということ。新しい令和という時代に、過去の日本の姿を振り返るのも意味があると思います。
 誰が正しい、悪いとかそういうことではなくて、その時代を生きた人間を1人1人の役者が見せることができたら、すごく魅力的な舞台になるのではないかと思います。演劇は泣き笑いができるエンターテインメントだと思いますので、是非劇場に来て楽しんください」

(取材・文&撮影:小笠原大介)

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PROFILE

西尾友樹(にしお・ゆうき)のプロフィール画像

● 西尾友樹(にしお・ゆうき)
1983年8月25日生まれ、大阪府出身。早稲田大学入学を機に演劇を始め、在学中より学内外の舞台に立つ。劇団チョコレートケーキ作品は第17回公演『サウイフモノニ…』(2010年6月)より出演。以降は劇団員として多数の作品に出演。近年はNHK連続テレビ小説『半分、青い』に出演するなど多方面で活躍中。

松本紀保(まつもと・きお)のプロフィール画像

● 松本紀保(まつもと・きお)
1971年10月15日生まれ、東京都出身。1995年TPT公演『チェンジリング』でデビュー。同団体公演『近代能楽集 葵の上/班女(はんじょ)』で初舞台を踏む。以後、舞台を中心に多方面で活動。主な出演作品に『マトリョーシカ』、『シェイクスピア・ソナタ』などのシアターナインス作品のほか、ミュージカル『ラ・マンチャの男』、椿組『廃墟の鯨』、てがみ座『地を渡る舟』、流山児★事務所『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』など。劇団チョコレートケーキは第23回公演・第27回公演『治天ノ君』に出演。

公演情報

「第31回公演『治天ノ君』【東京公演】」のチラシ画像

劇団チョコレートケーキ
第31回公演『治天ノ君』【東京公演】


2019年10月3日 (木) 〜2019年10月14日 (月・祝)
東京芸術劇場 シアターイースト
HP:公演ホームページ

26名限定!4,300円 → 3,500円 さらに100Pゲット!

詳細はこちら

「第31回公演『治天ノ君』【東京公演】」のチラシ画像

劇団チョコレートケーキ
第31回公演『治天ノ君』【東京公演】


2019年10月3日 (木) 〜2019年10月14日 (月・祝)
東京芸術劇場 シアターイースト
HP:公演ホームページ

前売:4,300円
初日割:4,000円(10月03日(木) 19:00公演対象)
(全席指定・税込)

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