16年に産声を上げた『泪橋ディンドンバンド』シリーズの最新作が、9月に博品館劇場で上演決定! 今回も堤泰之がオリジナル脚本を書き下ろし、ハーティなドラマとなるという新作の上演に先立ち、メインキャストの5名にシリーズ作品の思い出と、公演にかける意気込みを聞いた。
―――今回はシリーズを通じて出演している八神蓮と安里勇哉、青木一馬に上杉輝と騎田悠暉というキャストが新たに加わり、ストーリーが繰り広げられる。
八神「僕は、演じている銀ちゃん(銀次郎)の『君が笑えば僕も笑う。僕らが笑えば誰かが笑う。』というセリフが、とても好き。今回も、皆さんのたくさんの笑顔が見たいですね!」
安里「シリーズを重ねるごとに個々のキャラクターが掘り下げられていき、『泪橋ディンドンバンド』の世界がどんどん広がりました。また新作をお届けできることを、嬉しく思います」
青木「僕が演じる耕介は、銀ちゃんを慕い、憧れる役柄。生い立ちなど、自分と重なる部分もあるんですよね。今回は耕介にスポットが当たるようなので、気を引き締めています!」
上杉「『金八先生』や『男はつらいよ』のようなドラマ性をもった作品だなと感じていました。事件が起こるものの、家族のような絆で結ばれた皆で解決していくさまに、心が温かくなる。それがシリーズの魅力だと思います」
騎田「『泪橋〜』はとても個性豊かで愛らしいキャラクターがたくさん登場する、明るい作品ですよね。この中でどんな役をいただけるのか、ドキドキしつつも楽しみにしています」
―――八神、安里、青木に4年前の初演からを振り返ってもらうと……。
八神「1から3まで、舞台セットがほとんど変わっていないんですよ。どこか懐かしさを感じるあの空間にまた戻れると思うと、嬉しいです」
安里「シリーズ化するとは思っていなかったので、作品がこうして続き、同じ役を違うエピソードでも演じられるというのは、ありがたいですね」
青木「このシリーズはコスプレも多いので、それも見どころ! 1作目ではふんどし一丁でブチ切れるという芝居をしたのが印象的です(笑)。ふんどしがまた大変で、下にはいたTバックが毎回すっごく痛くて……」
八神「つらかったよね(笑)。あと稽古中、安里が、一馬の着替えシーンがほぼ丸見えなのに毎回ツボってて、稽古が進まなかったのも覚えてる!」
安里「あれはねー、今思い出しても笑えます。この話、使えますかね!?」
上杉「ぜひ、使う方向で(笑)。実はTOKYO流星群メンバー4人が揃ってお芝居をするのは、今回が2回目。なので、不思議な緊張感があります」
騎田「知っている間柄だから安心な部分もあるし、家族と一緒にやるような照れくささもあります(笑)」
―――今回もプラチナ・ペーパーズの堤泰之がオリジナル脚本を書き下ろし、演出を手掛ける。堤自身、本作にはひとかたならぬ思い入れがあるそうで、新作への期待は高まるばかりだ。
上杉「濃いキャラクター揃いなので、“のまれないようにする”のが目標。自分がどこまでやれるか、挑戦です」
騎田「銀ちゃんファミリーの新たな一員として、お客様に愛していただけるように演じたいです!」
青木「堤さんに言われることに、柔軟に反応できたら。感情の起伏が大きい役なので、その面も意識したいですね」
安里「堤さんがまた最高のお話を作ってくださると思うので、最高に演じきり、笑顔の花を咲かせます!」
八神「銀ちゃんたちの存在や彼らが生きている世界を、舞台を観てくださるお客様にリアルに感じてもらえたらいいなと思っています」
―――観ればきっと心が温かく、そして元気になれる舞台。気心の知れた役者たちが紡ぐ人間ドラマをお楽しみに。
取材・文:木下千寿 撮影:友澤綾乃