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更新日:2018年9月3日(月)
私がクラシック音楽に興味を持つきっかけとなったのがチェロという楽器の存在です。バッハ作曲『無伴奏チェロ組曲 第1番』をたまたま耳にし、チェロの音色が私の胸の中で、今までに感じたことのない部分を震わせてくれた、そんな印象でした。
そんなわけでチェロの曲には興味があり、今回取り上げるエルガー作曲『チェロ協奏曲』も、じっくり耳を傾けたい曲です。しかも哀愁を帯びて、時に慟哭とも思えるこの響きは、できれば春や夏より“秋〞に聴くのがぴったりだと感じます。
落語にははっきりとした“季節のネタ〞があります。春や夏、そして冬には季節を感じさせてくれる代表的なネタが複数ありますが、なぜか秋だけ少なくて『目黒の秋刀魚』の一人勝ち状態。なぜなんでしょうね。
この季節の噺をやるときのコツは「時期を少し先取りする」こと。秋の味覚を扱う『目黒の秋刀魚』なら、秋の気配をかすかに感じ始める8月後半から秋が本格的に深まる9月一杯か10月はじめ頃までが“噺の旬〞でしょう。逆に季節に遅れてしまうと間が抜けて見えかねません。ある師匠が、春先が演じどきの『長屋の花見』を8月に演じていました。楽屋で「遅すぎるだろう」と指摘されたこの師匠、平然として答えました「いやァ遅いんじゃない、来年の“先取り〞をしてるんだ」。これには一同沈黙。確かに「噺家のとき知らず」という言葉もあるんですよ。
――エルガー『チェロ協奏曲』の哀愁……落語とは真逆の気もしますが、先年亡くなった扇橋師匠の高座には人間の痛み悲しみもすべてひっくるめた何ともいえない味わい深さがありました。笑いの少ない噺にも真価が。
名匠デイヴィスが指揮するシベリウス。 新星クリーフがエルガーの傑作を弾く!
日:
2018年11月23日(金・祝)14:00
場:横浜みなとみらいホール
大ホール
料:S席7,500円
A席6,500円
B席5,500円
C席4,000円(税込)
問:読響チケットセンター
tel.0570-00-4390
(10:00〜18:00)
〈出演〉
デニス・ラッセル・デイヴィス
(指揮)
ハリエット・クリーフ
(チェロ)
〈曲目〉
ニールセン:
歌劇「仮面舞踏会」序曲
エルガー:チェロ協奏曲
シベリウス:交響曲 第1番